umityanの日記
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2016年07月19日(火) 猛暑が妄想を掻き立てる。

梅雨があがったと報道された。「へえーーーー、そうなんだべえーー」と、なんだか、しらじらしい感じがする。梅雨はどうでもよい。とにもかくも、この暑さをなんとかしてほしい。昔なら耐えられた暑さも、昨今の暑さには耐えられない。日本列島はどうかしているぜ。

ネズミ男君が言っていた。「おいらは20年前に家を建て、二階と一階にそれぞれエアコンを取付たが、ほとんど使わないままだった」と。家を建てたとたん、父母が亡くなり、一緒に住むことがなかったから、以来、エアコンをほとんど使ってこなかったらしい。

だが、しかし、ばっと、この暑さだ。今日に至り、いざ、エアコンを使おうとしたら機能せず。「な、な、なんでえーー」と、業者に見てもらったら、「ガスも抜けているし、モーターも劣化していて、もう部品がない」と言われたらしい。なんと言うことだ。

彼は、今、扇風機で我慢している。新品を購入する気はなさそうだ。なんでも、扇風機の前面のカバーを外して使っているとのこと。少しでも風の障害物をなくしたいのだろう。「危ないぜ」と、思わず笑ったが、一人暮らしの彼の気持ちも分かる。彼の口癖は、「せいぜい生きても、あと、うん十年。我慢できないことはない」である。しかり。

おっと、暗い話になった。ちょっとばかり、いい話も書いておこう。最近の僕らの関心事は、さるスナックで、カラオケを歌い、ぞろ目賞を2回たたき出して、そうそうには手に入らない刺繍入りキャップ(野球帽みたいな帽子)をゲットすることだった。

このルールは、この店のママ(昔はさる企業で高度成長を担ってきた女戦士であり、今は和服が似合う70がらみの上品な女性に変身している)が趣味で集めたというキャップを、ぞろ目賞の景品としてくれるというものだ。ネズミ男君がいつもキャップをかぶっているので、最近、われわれの気をひくために、カウンターにちょこちょこ出しては引っ込めていた。何にでも食らいつくネズミのこと。ネズミ男君の食指が動かないわけがない。

この店に何度足を運んだか分からない。いつも、無残に敗れ、後ろ髪引かれる思いで、店を後にしていた。「こういう状態がいつまでも続くと、客が逃げかねない」と、ママは高度な判断したのだろう?。なななんと、最近、ネズミ男君が88点を2回たたきだした。ママは、苦笑いしながら、10個近くあるキャップの中から、一つを選んでネズミ男君の前に差し出した。彼は、にこにこ笑いながら着帽した。満面の笑みにキャップが似合っていた。

不愉快なのは、この僕ジャイアンだ。何度歌っても85点を超えたことがない。僕は 言ってやった。「ママちゃんよ、あんた機械を操作しているんじゃなあーーい」って。千尋君という相撲の強いカウンターレディーの女性が、「そんなことは出来ないのよ。ひがみ根性が強いのね」って、そっぽ向きながら言った。僕は笑ってごまかした、内心では「ママさんが一番よいといっているキャップをこのジャイアンがゲットするでえーーー」と、めらめらと心の炎を燃やしたことよ。

まあ、ネズミ男君が、とりあえず1個、ゲットしたからよいか。だが、しかし、人間の欲は際限がないようだ。ネズミ男君は、さらなるキャップゲットの機会をうかがっているようだ。ジャイアンは言ってやったぜ。「あんた、キャップよりも、今夏をどう乗り切るかが肝要だぜ。ドラム缶貯金箱を叩き割って、エアコンを購入しようぜ」って。ネズミ男君は、「余計なお世話たい」と、眉をしかめて反論だ。

まあ、こんな、なんだで、猛暑の日々が過ぎていく。早く来い来いお正月ではないが、「枯れ葉散る夕暮れは・・・・・、云々」の秋を迎えたいぜ。あの暑さが嘘だったみたいに、涼しい顔をして今日を思い出したい。もち、秋になると、僕ジャイアンもすでに、最高のキャップを手に入れていることだろう。ママの悔しがる顔を見てみたいぜ。なあーーー、ネズミちゃんよ。





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