umityanの日記 DiaryINDEX|past|will
今日から秋のお彼岸。春は17日から彼岸に入ったが、秋は20日からである。彼岸には太陽が真東から出て真西に沈む。西には西方浄土と言われる理想世界があり、亡くなった人たちが彼岸(理想世界)に到達出来るように、供養を行うわけである。昔は母や兄弟たちと山の頂上付近にある我が家の墓場まで出かけ、きれいに清掃してお花を供えたものだ。僕たち兄弟は当時、彼岸の意味さえ知らず、山に登るのも遊びの一つだという単純な気持ちしか持っていなかった。ただ、母は毎年毎年、欠かさず仏や神さんの世話をやっていた。先祖を大事に守ってきた、そして今も守っている母の姿にあらためて頭がさがる思いである。道すがら真っ赤な彼岸花が一面に咲いていてきれいだった。さわると毒があるといわれ、怖くてただ眺めるだけ。彼岸花を「まんじゅしゃげ」ともいうそうな。早速、辞書で調べてみた。梵語で「天上の華」の意だそうである。驚いたことに方言がたくさんあった。実におもしろい。「まかまんじゅしゃげ」、「てんがいばな」、「とうろうばな」、「ひがんばな」、「かみそりばな」、「きつねのかみそり」、「しびとばな」、「ゆうれいばな」、「すてごばな」、「すてごぐさ」。どれもこれも、素敵な名前には思えない。やはり毒があるからなのだろうか?。ただ、毒はあっても、あぜ道や、どてに咲いている姿は、「名もなく貧しく美しく」と言うわけにはいかないが、なんとなく、心引かれる花である。彼岸的行事は世界のいたるところで違った形で、営まれているとおもう。ただ、平和な世界で、おごそかに営まれる行事であって欲しいものだ。戦争とかテロとかない世界で。
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