umityanの日記
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叔母は一生、独身だった。どういう理由かはわからない。本当は結婚したかったのだろうか?。多分したかったに違いない。ただ、母親とずっと二人暮らしで、生計を支えてきた。母親が亡くなったときには30歳をゆうに過ぎていたので婚期を逸したことも、結婚しなかった一つの理由かもしれない。今となっては、それはどうでもいいことなのだが。 明日大阪に旅立とう。今日行きたかったのだが、明日午前中にどうしてもはずせない仕事が入っている。僕の仕事も因果な商売である。親の死に目にだって会えないかもしれない。まあそれはそれとして、明日は既に火葬にふされた叔母の遺骨の前で、ただ、たたずむことしか出来ない。遺骨の前に飾られた叔母の写真を見て僕は何を思うだろうか。一言、「ごくろうさまでした」と言ってやりたい。叔母に対するねぎらいと、永遠の別れの言葉である。みずからホスピス病棟での余生を希望し、僕が見舞いに行ってから、わずか二ヶ月でこの世を去った。人の死って、本当にあっけないものだ。戦って死ぬもよし、戦わず自然の死を待つのもよし。いずれを選択しようとも、本人の意志で最後を決定できたことは、叔母にとっては本望だろう。僕も自らの死は自らで決定したく思っている。ただ、ホスピス病棟は、僕にはふさわしくないようだ。僕は、どこかで行脚しながら、満天の星空を眺めながら逝きたいと思っている。 人は死んだらどこへ行く?恐らく、まとった肉体を捨てて、宇宙をさまようことになるのだろう。そのとき意識があるか否かは分からない。 何もないと考えたほうが自然かもしれない。そんな気がする。
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