自身が放とうとする、 其の言葉は。
飽く迄、 自身の想いの内から、 産み出されて来るのだから。
人が、 口にする言葉は。
もしかしたら、 自身の内を、 移し盗る言葉なのかも知れない。
其れ故に。
自身が、 相手への不安を、 零す刻は。
自身の、 潜在的な想いも。
無意識に、 其処へ重ねて了うのだ。
「もっと良いひとができたらいなくなるんでしょ?」 「これじゃ、一緒にいる意味がないよ!」
姫が口にする、 其の言葉は。
姫の不安と、 同時に。
姫の内なる想いも、 投影する物に違いない。
そうかも知れないね。
少なくとも、 姫には、 俺と居る其の理由は、 無いんだものね。
---------- References Apr.26 2005, 「散った末の居所だと言うのですか」 |