雲間の朝日に想うこと


< 血が通う事は無い関係でしょうか >


互いの関係が凝固し、
決して変化せぬ代わりに。

僅かながらでも、
安定感をもたらすのが。



血脈の宿命ならば。



互いの関係が流動化し、
多種多様な姿を獲得出来る、
副作用として。

著しく不安定に傾く、
其の宿命を。


安定へ導く術は、
何処に在るのだろう。





互いが相手を認め、
何れ程受け入れたとしても。

届かぬ領域が、
必ず見え隠れする。













時には兄かも知れない。
時には友かも知れない。

時には父かも知れない。




けれども。

其の内実は、
他人でしかないから。














姫の元に、
そっと近寄っては。


 「あのね・・・」
 「言い争う所とか、聞こえるの。」
 「やっぱり嫌だ。」


今日も一言、
息子が口を開いた。



俺に対して
面と向かって言えぬ事。

俺に対して、
遠慮や気遣いを消せぬ事。









自身の母親と、
其の相手たる俺の存在を。

息子は確かに、
許容の範囲に置いたのだろうけれど。










其の会話を、
後で、
姫から、
聞かされると言う事実は。


届かぬ領域の存在を、
雄弁に語って居るんだろうな。


2004年03月21日(日)


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2001年03月21日(水) 本当に逢おうって言ったのか





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