セクサロイドは眠らない

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2001年09月11日(火) 言わないと、やめちゃうよ?ね。気持ちいいんでしょう。

なんなんだ?

これは一体?

とにもかくにも、彼女がこの変なお遊びにとりつかれて、僕はかなりうんざりしている。どんなお遊びかって?僕を、犬のように扱う遊びさ。はは。なんて馬鹿げた遊びなんだ。今のところ、かなりうんざりしているし、腹の立つ遊びでもある。彼女の可愛さに免じて許しちゃうんだけどね。

--

「ねーねー。カズくん。」
「んー?」
「お手!」
「おい。やめろって。」
「あー。怒ってるー。」
「もう、いいじゃないか。その遊びは。」
「だって〜。私、犬好きなんだもん。ねえねえ。犬になって〜」
「いやだったら。」
「・・・。ごめんね。」
「いいよ。」
「本当にごめん。カズくん見てたら、何だか、昔飼ってたうちの犬思い出しちゃうんだもん。」

--

セックスの時だって。

彼女は僕にまたがって言う。

「ねえ。カズくん。気持ち良かったら、ワンワンって言って。」
「何だよ。それ。」

彼女は、僕のモノに添えた手をゆっくり動かしながら、上目づかいに僕を見る。

「ねえ?」
「ヤだって。」

彼女の舌が、僕の首筋から乳首を這う。手の動きは、規則正しく僕の快楽を突いてくる。

「ねえったら。」
「ああ・・・・。」
「気持ちいいでしょう?」

彼女の手の動きが、僕の感覚に寸分たがわずぴったりと寄りそうので、僕は逃げられない。

「ねえ。ワンって言って。」
彼女の声が耳元でささやく。

「ねえ。ワンって。」
「おい・・・。」
「言わないと、やめちゃうよ?ね。気持ちいいんでしょう。」
「分かったって。・・・・。ワン。」

彼女は、ものすごく嬉しそうに笑い出す。

僕は、その途端、もう我慢できずに、僕の体から溢れ出したものを彼女の手の平に吐き出す。

「ねえ。ワンワンちゃん。すごく良かったわ。」
「ワン。」

彼女は、にっこり笑って、首輪を取り出す。

おい。そんなものいつ用意してたんだよ?
ワンワン。

僕の首にカチャリと音をさせて、首輪をつけ、ベッドの手すりに繋いでしまう。

おい。やめろ。
ワンワン。

しゃべろうとするが、声は出ない。ただ、犬の鳴き声がどこから響いてくる。

「ねえ。ワンワンちゃん。あたし、ちょっと出掛けてくるね。ここでお利口にして待っててね。」

彼女は部屋を出て行く。

おい。待てよ。待てったら。

ワンワンワン。


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