セクサロイドは眠らない

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2001年08月03日(金) 私は、もうお前の冷たい肌に触れるだけで、こんなに硬くなって

屋敷はシンとしずまりかえっている。私は老婆に言う。

「ここの主人に会わせてくれ。」
「旦那様は、ただいま取り込んでおります。」

いたるところに飾られている人形は、ここの主人のコレクションらしい。

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婚礼の儀式が始まる。

「私の可愛い人形よ。その美しい顔で、陶器の肌で、私の心をなぐさめておくれ。」

この家の主人は、花嫁衣装をまとった人形を床の上に横たえると、その純白の衣装をはぎとった。

「さあ。婚礼の儀を始めよう。私の可愛いドール。私は、もうお前の冷たい肌に触れるだけで、こんなに硬くなって。触って私を感じておくれ。冷たい体に私を受け入れておくれ。私が熱い生命を注ぎ込んでやろう。そうすれば、お前は永遠に生きる私の可愛い妻になることができる。」

男が激しく動いても、人形はカタカタと揺れるだけで何も応えない。そのガラスの目は大きく見開かれ、男の貧相な肉体を見据える。開かれた唇から、生きているように濡れた舌がのぞく。男の手によって開かれた脚は不自然に投げ出され、男は閉ざされた股間に自分のモノをこすり付けて声をあげる。長い時間かけた末、ほとばしるものを、人形の目に、唇に、脚に、塗りたくって、人形ともつれながら床に横たわる。

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「では、妹と会わせてくれ。結婚すると言って出て行ったきり、一度も姿を見せない。」
「奥様もお取り込み中でございます。」

私は、老婆が遮るのを振り払って、地下室に下りる。饐えた匂いと混ざって、生臭い空気が階段を上がってくる。

そうしてその奥の部屋には、婚礼の衣装を着せられて、あらぬところを見つめている私の妹の姿。たくさんの白骨死体。だらしなく服をまとい、放心している男。

男は、私の顔をボンヤリと見上げる。

「あんたも、永遠の命と、永遠の愛を探しに来たのかい?」
と、呂律の回らない口どりで問うてくる。


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