セクサロイドは眠らない
MAIL
My追加
All Rights Reserved
※ここに掲載されている文章は、全てフィクションです。
※長いこと休んでいてすみません。普通に元気にやっています。
※古いメールアドレス掲載してました。直しました。(2011.10.12)
※以下のところから、更新報告・新着情報が確認できます。 →
[エンピツ自由表現(成人向け)新着情報]
※My Selection(過去ログから幾つか選んでみました) → 金魚 トンネル 放火 風船 蝶 薔薇 砂男 流星群 クリスマス 銀のリボン 死んだ犬 バク ドラゴン テレフォンセックス 今、キスをしよう
俺はさ、男の子だから
愛人業
DiaryINDEX|past|will
2001年08月03日(金) |
私は、もうお前の冷たい肌に触れるだけで、こんなに硬くなって |
屋敷はシンとしずまりかえっている。私は老婆に言う。
「ここの主人に会わせてくれ。」 「旦那様は、ただいま取り込んでおります。」
いたるところに飾られている人形は、ここの主人のコレクションらしい。
--
婚礼の儀式が始まる。
「私の可愛い人形よ。その美しい顔で、陶器の肌で、私の心をなぐさめておくれ。」
この家の主人は、花嫁衣装をまとった人形を床の上に横たえると、その純白の衣装をはぎとった。
「さあ。婚礼の儀を始めよう。私の可愛いドール。私は、もうお前の冷たい肌に触れるだけで、こんなに硬くなって。触って私を感じておくれ。冷たい体に私を受け入れておくれ。私が熱い生命を注ぎ込んでやろう。そうすれば、お前は永遠に生きる私の可愛い妻になることができる。」
男が激しく動いても、人形はカタカタと揺れるだけで何も応えない。そのガラスの目は大きく見開かれ、男の貧相な肉体を見据える。開かれた唇から、生きているように濡れた舌がのぞく。男の手によって開かれた脚は不自然に投げ出され、男は閉ざされた股間に自分のモノをこすり付けて声をあげる。長い時間かけた末、ほとばしるものを、人形の目に、唇に、脚に、塗りたくって、人形ともつれながら床に横たわる。
--
「では、妹と会わせてくれ。結婚すると言って出て行ったきり、一度も姿を見せない。」 「奥様もお取り込み中でございます。」
私は、老婆が遮るのを振り払って、地下室に下りる。饐えた匂いと混ざって、生臭い空気が階段を上がってくる。
そうしてその奥の部屋には、婚礼の衣装を着せられて、あらぬところを見つめている私の妹の姿。たくさんの白骨死体。だらしなく服をまとい、放心している男。
男は、私の顔をボンヤリと見上げる。
「あんたも、永遠の命と、永遠の愛を探しに来たのかい?」 と、呂律の回らない口どりで問うてくる。
|