セクサロイドは眠らない
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俺はさ、男の子だから
愛人業
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言葉が来るのを待っていたのである。数週間ばかり。今回は、存外時間がかかり私は退屈していた。
私の欲情は、言葉を食らって育つのである。言葉がなければ駄目なのである。
言葉を欲していた。
男が、心を一番無防備にむきだしにしてくる、その一瞬に、種を植え付けるのである。種は発芽して、その芽は、男の心の妄想を吸って肥大する。そして、たくさんの言葉の果実をポタリポタリと落としてくる。私は、その果実を望んでいた。
時間がかかった。
その男に植えた種は、成長が遅く、果実がゆっくりと実を結ぶ。しかし、それはそれで、味が濃厚で好もしく思えた。
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言葉は、使い様によっては力を持つ。それは事実。だが、しかし、自分に呪いをかけぬこと。自分のまいた種で、自分の心をがんじがらめにせぬこと。
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歯車がズレている。不協和音を立てている。その音が聞く者を不愉快にさせている。
歯車のズレは、見えていて、治そうと思えば治せるのだが、今はズレたままで。
安定が、調和が、癒しが、必要ならば、なぜ人は酒を飲む?恋をする?快と不快がないまぜになった状態こそが、生なのではないのか。ドールは恋をしない。人形だから。歯車がきれいに噛み合って、動くから。歯車をズレるに任せて、擬似恋愛をしてみたいドール。人間とは、何と不安定で、そして、何と幸せな生き物なんだろう。
自分の不協和音をあざ笑うドール。偽りの音。空虚の音。
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