★恩田陸。『蒲公英草紙〜常野物語』

恩田作品自分としてはイチオシ「光の帝国―常野物語」の続編なので、ハードを買った。

懐かしく、キラキラしたいとおしい日々の物語。鮮やかな人物描写が素晴らしい。
人間の記憶とはきっとこういうもので、ずっとずっとあとになってから光るものを取り出して、そっと眺めるものなんだろう。

物語そのものは、あまりにも切なく、さらに一転したラストは、希望の光があまりにも薄い時代のせいで、胸に重くのしかかる。

それでもやはり人は生き続けるのだ。
2006年01月01日(日)
By ちゃいむ

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