★篠田節子。『神鳥─イビス』

ずいぶん前に友人にオススメしてもらって、ツンドクに
なっていた本で、やっと読めた。
それにしても…後半は「鳥肌」が立った。
美しいものは恐ろしい、恐ろしいものは美しい。
ならば…小心者の自分は美しい物を追おうとはしないだろう。
この主人公のように、たくましく立ち向かうことなど
出来はしない。

なんというのだろうか、主人公の葉子はかなり男性的な
性格のせいだろうか、ホラーなのにベタベタ・どろどろして
いないような気がする。まとわりつかれるものが、人間で
ないからか。
とは言っても、逃れることが出来ない宿命にからめとられて
しまったのだから、これから一体どうなっていくの?という
余韻を大きく残して物語は終わるのだが。

今回読んだのは文庫なので、今度ハードカバーの装丁を
本屋にこっそり見に行ってみよう。
2004年01月10日(土)
By ちゃいむ

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