★森絵都。『永遠の出口』

読み応えがあった、と思う。
なぜなら、この短編ひとつひとつで充分にひとつの話として
成立し得るからだ。
連作短編集であって、そうでないけど、やっぱり連作。
「連作」なのは、もちろん主人公がひとりだから。
「そうでない」のは、それぞれに年代が開いているので、
それぞれの世代を描ききっているから。
しかし、思わず自分の小学校時代、中学、高校、卒業に
想いを馳せた。
そして、たぶんきっと、同じようにまったく違う世代を
皆が泳いで生きてきたのだろう。
もちろん、大人になっても人生の転機はいくつもあるけれど、
子ども時代の比ではない。

こんな風に、自分の人生を紐解いてみたくなった。
2003年10月12日(日)
By ちゃいむ

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