光原百合。『十八の夏』

光原百合さん、最近注目の作家さん。
アンソロジーなどで、何度かお目にかかったが、一冊の本は
初めて。
この『十八の夏』は確か推理ナントカ賞を取ったと記憶。
なので、もっとミステリミステリっぽいのかと思っていたら、
静かに粛々と物語は進んでいく。
時々、さわーっ、と風が吹きぬけていく。
そして「ああこんな感じなのね」と思いはじめた瞬間、
最後にがつんとやられた。←気づけよ
でも、嫌じゃなかった。
そうなんだ、そうなんだ、だからなんだ。
そしてその結末も嫌じゃなかった。
だって、これは「十八の夏」なのだから。

全4編の短編からなっているが、個人的には
「ささやかな奇跡」が好きかなあ。
金木犀、大好きだから。

光原さんの本を読破することに、決め。
2003年09月22日(月)
By ちゃいむ

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