モモちゃんシリーズの完結編。 小さいモモちゃんが書かれてから、完結の第6巻まで、実に30年もの 月日が流れている。 最終巻で、松谷みよ子さん本人の完結のあとがきが書かれていて、 それを読んで初めて、ああこれはこういうことだったのだ、本当にあった ことなのだ、ということを知った。 前回の「小さいモモちゃん」の感想で、子供心に「親との別れ」ということ をどう受け止めればよいか、わからなかったと書いた。 モモちゃんもアカネちゃんも、ちょっとずつ成長しながら、そのことを 考えていく。読者といっしょに。 5巻「アカネちゃんとお客さんのパパ」の巻末で、ムスコが大好きな 童話作家の寺村輝夫さんが解説を書いていて、それも考えるヒントに なった。 大団円、みんながシアワセになってハッピー、という話ではないにも かかわらず、心を捉えて離さない、そんなオトナが読んでもいい童話だ。
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2001年06月26日(火) |
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