☆松谷みよ子。 『アカネちゃんとなみだの海』

モモちゃんシリーズの完結編。
小さいモモちゃんが書かれてから、完結の第6巻まで、実に30年もの
月日が流れている。
最終巻で、松谷みよ子さん本人の完結のあとがきが書かれていて、
それを読んで初めて、ああこれはこういうことだったのだ、本当にあった
ことなのだ、ということを知った。
前回の「小さいモモちゃん」の感想で、子供心に「親との別れ」ということ
をどう受け止めればよいか、わからなかったと書いた。
モモちゃんもアカネちゃんも、ちょっとずつ成長しながら、そのことを
考えていく。読者といっしょに。
5巻「アカネちゃんとお客さんのパパ」の巻末で、ムスコが大好きな
童話作家の寺村輝夫さんが解説を書いていて、それも考えるヒントに
なった。
大団円、みんながシアワセになってハッピー、という話ではないにも
かかわらず、心を捉えて離さない、そんなオトナが読んでもいい童話だ。
2001年06月26日(火)
By ちゃいむ

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