『天霧家事件』シリーズ中でも、俊介くんがメインに出てこない異色作。 野上さんはそれでもがんばりました! ファンとしては、こういう試みは頼もしい限りだ。 事件は人間関係の謎の部分がやはり大きく影を落とす。 『久遠堂事件』いわゆる密室もの。 白骨やお堂、村、天狗のお面やからくりなどなど、古典的なイメージかな。
これらのシリーズ、このノベルズの特長かもしてないが、作者のあとがきが ついている。 なんだかこれを読むのが楽しみなのだ。 作家がどんなことを考えながらこの話を書いていったのか・・・ それに触れるとまた、親近感がわく。 この本のあとがきで、「僕が小説を書き続けるのは、『僕がひとりではなかった ように、あなたもひとりじゃない』と言っていくこと」とある。 (文章はちょっと違うけど) そういうのを読んで、またまたファン度が増していくのだ・・・。 |
2001年06月11日(月) |
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