★加納朋子。 『魔法飛行』

「ななつのこ」の続編、というか同じ登場人物をメインに、書簡とできごとの
サンドイッチ、という形式も踏襲。
ただ、その手紙の内容は、まったく違った方向を指し示している。

短編が昔キライだった。短くて、主人公の心情にひたるひまもなくやってくる
結末。
好きな短編は星新一だけだったのに・・・最近はたびたび心惹かれる短編が多い。
「ななつのこ」(感想もどきは、ほんだな)もそうだが、この「魔法飛行」も、
短編が集まってさらに大きなひとつの物語になっている、というのがいい。
「ひとつひとつの美しい玉が、最後に糸を通してひとつの首飾りになる」まさに
そんな感じ。
ピースのかけらにちりばめられた「宇宙」「空」「時」(個人的には恐竜も)。
「ななつのこ」とリンクして、ワタシのココロを心地よく揺さぶる。
2001年05月26日(土)
By ちゃいむ

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