「静かな大地」を遠く離れて
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2002年04月15日(月) 100日後の世界

唐突に3年も前のギリシア旅行をサルベージして再録してみたりもしつつ
沈黙している間、どこかへ旅行に出かけたわけでもなく『静かな大地』も
ちゃんと読んでいる。先日テレビ番組の中で、挿画の山本容子さんが連載
は400回続くと言っておられたので、残り100回といったところだ。

「砂金掘り」の章の内容に関して、リアルタイムでコメントしたいことが
なかなかないのが沈黙の最大の原因。ヒグマとアイヌの話は苦手なのだ。
まぁコトバ遊びの対象にはなりにくいということだ。くわばらくわばら。

まだしばらくは遠別サーガを愉しめるということで、ここも継続したい。
御大の『新世紀へようこそ』系のメディア露出も結構あるので、ファンの
方はチェックされるもよろしかろうと思う。有事法制がらみ等もろもろ。
これも上手い文脈がつくれない限りここで詳しく言及することはしない。

「戦争は嫌だ」とプロテストすること、それと戦争をも内包する人間存在
の深淵を時には命がけで覗き込むこと、その両者の往還運動が“作家”の
「仕事」なのだろう。形骸化したコトバに囚われたり紋切り型に頼ったり、
そういう怠惰や欺瞞は「プロ」には許されない。コトバにも「賞味期限」
がある。それを小手先で誤魔化そうとしても、もはや消費者は信じない。

うむ、なんと難儀なお仕事だろう。自分は頼まれてもやりたくない(笑)

それにしても、あと100回。百日後の世界は、どんな色合いだろうか。
百日後の僕が、どんな色合いをしているかは考えるまでもないけど(笑)


題:285話 砂金堀り15
画:セロリ
話:その代わりにという顔で、キセルを振る

題:286話 砂金堀り16
画:オクラ
話:なるほど熊は神かもしれない

  ≪あらすじ≫淡路島から北海道の静内に入
 植した宗形三郎と弟志郎が開いた牧場は、優
 秀な馬を産出し、おりからの日清戦争で潤っ
 た。兄弟にもそれぞれ、子どもが生まれた。
 だが、働き手をアイヌでかためた宗形牧場の
 繁栄に周囲のねたみの声は強くなる。静内で
 はそのころ砂金がとれた。

題:287話 砂金堀り17
画:ヒメウコギ
話:ここはね、この時間からは鍛冶屋でなくて居酒屋になるんだ

題:288話 砂金堀り18
画:ソラマメ
話:それまで火を見たこともない熊が火を恐がるか

題:289話 砂金堀り19
画:カタクリ
話:ところが又吉はそれで熊を獲ってくるのだ

題:290話 砂金堀り20
画:パセリ
話:静内の賑わいはみなおれたちがもたらしたものよ

題:291話 砂金堀り21
画:ミョウガ
話:先に口に砂金を入れておけば後は造作ないこと

題:292話 砂金堀り22
画:芽キャベツ
話:この静内はアイヌの天下になってしまう

題:293話 砂金堀り23
画:ホオズキ
話:アイヌばかりで固まっていては、いずれ狙い撃ちにあうぞ

題:294話 砂金堀り24
画:ワラビ
話:やはり一人はしみじみよいなと思った

題:295話 砂金堀り25
画:ナス
話:その夏の終わりに、得た砂金を元手に店を開こうと決めたのだ

題:296話 砂金堀り26
画:ピーマン
話:犬も多いし、なにかにつけて余裕が見える

題:297話 砂金堀り27
画:サトイモ
話:シトナが一泊では済まないだろうって、と若い女が言う

題:298話 砂金堀り28
画:レンコン
話:ぶらぶらして金を減らすよりは体を動かした方がよくはないか

題:299話 砂金堀り29
画:ニンニク
話:あれは神出鬼没のお人だ


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