「静かな大地」を遠く離れて
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2001年10月08日(月) 非原理主義者の惰弱な日常

題:116話 札幌官園農業現術生徒26
画:コルク
話:酒もおなごも何がおもしろいのか

 「酒もおなごも」嫌いではない。
 革命の大義とかも快感を与えてくれそうだけれど、幕末の人物の中で
 誰になりたいかと問われれば、坂本龍馬でも榎本武揚でもなく高杉晋作を選ぶ。
 遊び好きで女性にもモテて自分勝手で、でも手がつけられない行動力がある。
 で、一番美味しいところを持っていって、さっさと病気で死ぬ(笑)

 現世の愉楽ではなく、火のような熱情を以て、死と来世を想う人々もいる。
 日本現代史にも「原理主義者」が力を持った局面がある。つい昭和の話。
 「法華教原理主義者」とか「神道原理主義者」とでも呼びうる人々。
 総体として彼らのテロルの与えた恐怖が及ぼした力は、日本近代を動かした。
 どちらかといえば、否、明らかに暗く血生臭い方へ。

 それはここ150年くらいの地上の歴史の中でもなかなかに目立つ行動
 だったのかもしれない、日本の多くの人々が思うよりはずっと。
 それ故にこそ渦中の人物オサマ・ビン・ラディン氏は、
 しきりに現代史上の日本国へと秋波めいたものを送る。
 なにしろアメリカ帝国の原爆二発を受けた国なのだ。
 地球上を覆っているアメリカニズムに対して最大の“否”を突きつけた
 「功績」は日本に与えられる、というわけだ。

  「買い被り」だと思うけどね。
 日本はアメリカさんの“お目こぼし”の範囲で、真似っこのショボい帝国ごっこ
 をやっていたに過ぎないし、「まぁ満州は“お目こぼし”してやるか」という
 アメリカさんのシグナルを頭に血が上って読み違えて、パールハーバーに「奇襲」
 をかけてしまったという程度の国だったのだろう。

 …なんてことは後知恵ならば、いくらでも言えるのだ。
 いま国家政策として、何をどうするのがベストなのか、ベターなのか、
 ちゃんと精確に世界が何でどう動いているのかを知った上で実行すること、
 国家という単位じゃなくてもNPOでも企業でも個人でもいい、
 それが出来るのかどうかということが肝要だ。
 日本に比べて立場は違うが、英国やEUのそれぞれの対応の老獪なこと。
 中長期的にどうかはそれこそわからないが、少なくともそう見える。
 なんてことを思いつつ、また満州や南洋関係の本を読んでみたり。
 もちろんカフェーでケーキとか食べながらね。惰弱なり(^^;

 最近の「新世紀へようこそ」のサブタイトルを下に。

 004 根元的矛盾
 005 意図と偶然
 006 「ディア・ヨーコ」
 007 フィクションと現実
 008 報復の対象
 009 殴られた
 010 文明について
 011 自衛ということ
 012 再軍備
 013 途上国びいき
 014 『騎馬の民』
 015 テレビという武器

 僕が時勢や「新世紀へようこそ」について言及しないのは、
 自分が知らないこと、わからないことが多すぎるからだ。
 それは時事情報に関して、というわけではない。
 ヒトの生態、世界を動かすもの、その仕組み、
 そういうベーシックな部分についてもっと考えないことには
 目の前に映るものに対して自意識で反応して空回りするだけだろう。
 
 ウェブをウロつくとイヤでも目に付く時勢を巡るコトバの中で、
 僕がわりと“頼りにしている”のは下記の二つのサイト。
*「ツキモトユタカの癇癪日記」 http://www.diary.ne.jp/user/19481/
*「副島隆彦の今日のぼやき」 http://soejima.to/


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