「静かな大地」を遠く離れて
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題:煙の匂い 1 画:米 話:由良の父が語る「北海道の外の世界」の記憶
はじまりました(^^) なにげにasahi.comの「きょうの朝刊」の一番下に「『静かな大地』は掲載しません」 って書いてあったので急に妙にやる気が出たりする(なんでや? 笑)
のっけから「徳島の侍」だ「洲本(すもと)」だ、とNHKで放送中の「お登勢」の世界。 “由良(ゆら)”というキャラクターが主人公と思われるが、性別も年の頃もまだ不明。 幕末の薩摩藩の「お由良騒動」の連想で女性の名前なのだろう、と思いつつ読む。 ほんの導入部分。血縁者の口から直に侍の記憶を聞ける世代の物語なのだろう。 なんとなく漱石の『それから』の中の高知の寺田寅彦の家の事件をモデルにした挿話を 思い出したりする、なぜか。あとは『真昼のプリニウス』の江戸時代の女性の手記とか。
「挿話」好きの御大のことだから、まだまだ物語の時間軸は見えない(^^; まぁ新聞連載だから『花を運ぶ妹』みたいに冒頭1章まるごと挿話、みたいなことは ありますまい(爆) でも今回のノルマは『マシアス・ギリ〜』以上に跳んだ物語世界の構築なので (<勝手に決める 笑)単線的な構造になるとも思いがたい。 このあたりを「よーいドン!」で頭から追えるので新聞連載小説はおもしろいかも。 どこかの連続テレビ小説なんかだと、ネタばれ広報の嵐なのでウェブの掲示板などで この手の先読み深読みを楽しんでると、絶対ネタばらし攻撃に遭ってしまう(^^; (#ようやく文也クンと逢えた月曜日は視聴率もよかったらしいなり〜♪)
とりあえず、舞台は静内と札幌のようで。 静内町は僕が北海道へ行って最初に仕事で行った土地だったりする、なんと。 名前が結構全国区だとすれば、まず宮本輝の『優駿』とその映画化のせいかな。 オラシオンを演じた馬とか、見たことある。いっぱいいるらしいけど(笑) あと船山馨『お登勢』(上記ドラマの原作)が、もろに淡路島と静内だし、 久間十義さんはお隣の新冠町。『魔の国アンヌピウカ』『オニビシ』といった “北方マジックリアリズム”系な作品も意欲的に出している作家さん。
変わったところでは、ゆうきまさみの競馬漫画『じゃじゃ馬グルーミンUP』が 静内を舞台にしてる。競馬漫画って書いたけど、なんというか生産牧場を舞台に した古き良き青春ラブコメ風のタッチで「競走馬の牧場のお仕事」学習マンガ としての出来のよさたるや素晴らしいものがあります。 馬って描くのが難しいらしくて、ゆうきさんもずいぶん取材されたことでしょう。 静内の描写も妙に丁寧でスーパーのピュアとか出てきたりして当地に宿泊日数で 30日まで行かずとも2週間はゆうに越えてる僕としてはニヤリとする漫画(^^) #出版社名とか全部6月10日の「〜100冊」リストに出てます。 あれ、何げに日々刻々と入れ替わったりしてるんですけどね、まだ(^^;
<G−Whoメモ> きょうはサボって三谷幸喜「みんなの家」と地人会「アンチゴーヌ」観劇。 ギリシア悲劇に材をとった重い作品を南果歩さんが鋭利に演じていた。 「形而上の価値」とか「美意識と生と死」とかなかなかシンドイけど 普段ごまかしてやりすごしている琴線をえぐり出されたりもした。 ちなみに南果歩さんは昔から贔屓の女優さんの一人で舞台見るのも何度目か。 しかし順番が逆の方がよかったかもなぁ。「みんなの家」のムック買ってきた ので三谷氏のインタビューとか読むの楽しみ。公式サイトも充実してる。 あの秀作(!)「DVDラジオの時間」で解説トラックに出ていた 八木亜希子さんの女優デビュー、ほんとにちゃんと台詞いっぱいあるの。 でも他の誰を思い浮かべても彼女よりベターとは思えないところが流石の 演出というものでしょう。「ラジオ〜」マニアには細かいハイパーリンクが 続々出てきてたまらんものがあるし、早くDVDで解説トラックでみたい(笑)
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