P-diary
Piccolo,Play,Practice,Pleasure,Process,Pray,…Precious!
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2001年10月25日(木) |
「音楽とドラマの間に漂うミュージカル(2)」 |
◎再び、各班についてのミュージカル化に向けての可能性の話。
・艶姿…両性具有、男性の女性化への思い。原典になる(かもしれない)作品がある。ルイ14世に取り入ろうとしていた音楽家(バレエダンサー)のLully。彼が、「Asys」(アシス)という両性具有などが主題となっている作品を作っている。cf;「王様は踊る」
・菊組…センチメンタリズム、郷愁を前面に出すと音楽劇になりやすかった。
・UDET…参考;メーテルリンク原作でドビッシューがオペラ化した「ペレアスとメリザント」。表面上は大きなドラマはなく、抽象的にドラマが展開して行くが、実は見えないところで大きなドラマが静かに進行している。=スタティックドラマ
・コントラスト…合わせる音楽によってイメージが変わる。 ジャズ系の曲→黒人の老人ホーム 赤トンボ系→田舎ののどかな老人ホーム 丹波の方とか。 クレイジーフォーユー、スタンドバイミー系→吹っ切れて明るい感じ
◎『マイ・フェア・レディ』
・二場面を何組か、交代しながら台詞を読む。 一つは、イライザがまだ教育を受ける前の場面。下品な言葉でしゃべるところ。もう一つは、一応マスターしたイライザがご婦人たちの会話に混じる場面。段々本来の言葉遣いが露呈してくる。 →コスチュームプレイにはそれらしい「声色」が必要。 (時には作ることも必要) 台詞には「色」がないといけない。 そして、それが「音楽」へとつながっていく。
・イライザが綺麗な英語をマスターして、喜びから歌を歌い踊る場面のビデオ鑑賞。 →苦労してようやく言えるようになったフレーズを、喜びの気持ちいっぱいで繰り返すうちに、自然にリズムを持ち始め、「ハバネラ」のメロディーで繰り返されていく。「台詞」から「歌」へ、自然に、気持ちのままに変化していくのがよく分かった。
◎台詞の延長線上に、情感が伸びていき、それが音楽になる。 喜び、興奮…といった「エキサイト」が音楽になっていく。
◎但し、深い情感を表すには「すぐれた台詞」に優るものはない。 それが本来の姿でもある。
◎音楽の産む情緒の世界(ミュージカル)=純演劇とは全く別の世界(ジャンル)の素晴らしさをもっている。台詞だけでは表現できない世界。
※む、難しいですが、一つだけ思ったのは、古典の「歌物語」に通じるものがあるということ。 「伊勢物語」など、必ず“和歌”を含む物語のジャンルがあります。 場面的に歌を読む必然性がある場合もありますが、そうでない場面も多いです。時代的なものもありますが、嬉しいとき哀しいとき、彼らは歌を詠みます。 歌と地の文章の両者が絶妙なバランスで一つの叙情的な世界を作りあげます。 が、現代の私たちにはその「歌」と「地の文章」の関係がいまいちピンとこないのですが、今日のお話で納得がいきました。 喜びや悲しみと言った感動・興奮のあまり、自然とある種のリズム・音楽が生まれてくる、それと同じなのかもしれません。
※参考:「ジーザス・クライスト・スーパースター」
☆今回も風邪でダウンの人が多くて、15人くらいの出席でした。 みなさん、健康にはくれぐれも気を付けましょう。 今、体調崩しているみなさんも、早く元気になってくださいね。
☆卒業公演に向け、「アプリケーションカード」とかいうものが配られました。 個人データのような感じです。次の授業が提出日です。
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