昨日聞いた情報で、同期の一人が地元の入院してるというので 時間を見つけてお見舞いに行ってきた。かつて病弱だった私が 毎週のように通っていた病院なので、中はお手の物。迷路の ように入り組んだ中を久々に散策するのは楽しかった。 同期の男の子は、腰を痛めたらしく他は元気なので元気そうだった。 久々に話せて良かった。一対一ならちゃんと話せるのになぁ。 病院から帰ってきた後はちょいとお出かけ。 初めて行く場所なので地図を見ながら行ったんだけど、 帰りは自分の地理感覚に任せて勝手に小道に入ってみた。 私はよく、こういうことをする。そしてだいたい上手く行く。 今回も、見慣れた駅の近くの建物が見えてきて、よしじゃあ このまままっすぐ行けば駅だ、やっぱりこの道近道だったな ラッキーとか思って、踏切を渡った。 その途端、異世界に迷い込んだような気がした。 見たこともない場所なんだけど、見たことあるような。 見たと言っても古い映画か古いドラマか古い夢か。 世界も色がセピアがかったような気がする。 そこは、線路添いの細い砂利道。 反対側は工場の壁が続く、長い長い一本道。 やっぱりすごく古めかしくて、なんだかすごくクラシカルだ。 この道を抜けて右に曲がれば駅に付く、というのがおおよその勘に 突き動かされてそこをまっすぐ歩いた。夕方近くなって、折りしも 世界は本物のセピア色。線路はあるのに電車は全く通らない。 砂利道だし壁は古いし、30年前くらいに迷い込んだカンジだ。 そんな、ちょっとの不安と心地よさの間のふわふわしたカンジを 味わいながら歩いていたら、いきなりシーンが変わった。 背後から、精神障害者のような奇声が徐々に近づいて来たのだ。 もうすぐ道が終わる所を歩いていた私は、背後を振り返った。 道の奥から、徒歩の男の人と自転車に乗った男の人がこちらに 向ってくる。私は最初、その奇声を発しているのは歩いている 人かと思った。だが、視線を前に戻して再び歩き出したら、 とても徒歩ではないスピードで奇声が近づいて来るのだ。 自転車だ…! 咄嗟に青くなった。 だってこの砂利道は細いのだ。フェンスと壁に挟まれて、 当たらないけど手や足を出されたら完璧に避けきれるだけの幅がない。 でも、一本道はけっこうな長さがある。このまま歩いて大通りに 出れば大丈夫なはず。何が大丈夫なんだか、かなり本能的な 恐怖を覚えてそう計算し、少し早足出歩き出してみたのだが その間にもどんどん自転車で疾駆する奇声が近づいて来る。 マジ恐かった。 私は昔から、追いかけられるのが本当に恐くて苦手で、 だんだん奇声が近づいて来るという恐怖はかなりのもの。 この古めかしいセピア色の世界で体感すると、寝苦しくて 見た悪い夢の中のような気分になる。もしかしたら 本当に見たことあるかもしれない…最悪だ! ついに耐え切れなくなって本気で走り出した。 しかも、走ってみると道の切れ目までけっこう距離がある。 あのまま我慢して歩いていたら絶対追いつかれていただろう。 意外とフットワーク軽いじゃん私、とか場違いに自画自賛 しながら2分くらい走って、大通りに出て反対側の車線で 落ち着いたら、その後もその男性は奇声を発しながら 自転車で去って行った。…良かった、私アウトオブ眼中だ。
しかしそれにしてもロケーションといい出来事といい 出来の悪い自作映画のワンシーンのような出来事だった。 そんな深刻に恐い訳でも不快な訳でもなかったから、 今度は誰かといっしょにもう一度通ってみたいな。 (↑懲りてないし)
|