ナナとワタシ
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さて。 前回のナナワタで、食事のあとナナがとっとと子どもを先に家に帰したことを書きましたが、その後、ふたりで「おべんきょ以外」のお話を久しぶりにたっぷりいたしまして。 恋愛についての話も出てきまして。
「ワタシはさー、愛情表現はかなり屈託なくてさー。 好きな人には好き好きーー大事大事ーーって表現するし、会いたいーと思えばもう会いにいっちゃうしって感じ」
こういう話になると口がなめらかになる愛らしいじょりぃ。
「ああ(笑) 屈託ないかもね」
今さらそんなこと言わなくてももうお腹いっぱい、と思っているに違いないナナ。
しかし待て。
「でも、あなたには割と遠慮してるんだよ。これでも」とワタシ。 「なんで?」 「すげえ意地悪いし冷たいけど、案外やさしいじゃん?あなた」 「あたしやさしいんだってば。やさしいと思うんだけどなー」 「だからやさしいって言ってるじゃん。あなたが思ってるほどかどうかはさておき、やさしいよ。 日頃の態度はさておき、根っこはね」 「やさしいと言われている気がまったくしないんですけど」
今このように書いてみたら、ホント、「やさしい」という言葉を隠れ蓑に、冷たいだの意地が悪いだの好き放題言ってますねワタシ。
「やさしいから、特に会いたいとか言うとさ、断りづらくて悩ませちゃったらどうしようとか思って、なんか言えない」とワタシ。 「あ、それなら心配しないで。あたしあなたに対して断りづらいってこと、もう一切ないから」 「あっそ( ^ ∀`^ )」 「じょりぃが何か言いたそうなのにハッキリ言わないのは、末子と携帯を共有してるからなのかと思ってた」 「あ、それもある」
基本的に、ナナに送ったメールは末子ちゃんに見られちゃいますからね。 昔みたいに「今はいてるパンツ何色?」とかですね、「ナース服姿見せて」とかですね、どさくさにまぎれて送れなくなりました。
「あたしはさー。 好きーとか、会いたーいとか、思っても、言えない」
愛情表現の話に戻ったナナ。
「言えないの?」 「うん。気持ちが強いほど言えない」 「ふーん。 ツンデレだな」 「うん。 あたし、ツンデレみたい」
やったーーーーー。
と、なんでワタシがこんなことで喜んでいるかといいますと。
ワタシ、「ナナってツンデレだよナ」とは思っていたんですが、実はツンデレでなく、単にワタシに冷たいってだけだったらどうしよう!ってのも思っていたもんですからね。 だってほら、ツンデレ気質ってことなら、ワタシにツレなくしてるのも、もしかしたらラブのせいかもしれないじゃないですか。 という妄想ができるじゃないですか。 でも単に冷たいだけだとしたら、そのようなにへにへとした妄想すらできなくなって、ぐすんぐすんですよ。 そんな折の、ツンデレ自己申告。(まあ、ワタシ、誘導しちゃったけどネ☆) これからは今までよりもいくぶんゆったりとした気持ちで妄想もできるというものです。 やったー。ツンデレばんざーい。
てな具合に、ひとりでぐふぐふと、アゴの下を撫でられた猫のように喜んでおりましたら
「あたし、マジでやさしいと思うんだけどなー、じょりぃに」とナナ。
今度はそっちの話に戻るんですかい。 てか、自分でやさしいと思っているのに相手からは思ってもらえないなんて、あなたワタシみたいね!
「だからやさしいって言ってるじゃん(笑) 根っこは」 「さっきから、根っこだけかよ」 「ははははは」 「いや、マジでさー、あたし、じょりぃがホントに困るようなこととかあったら、絶対助けるよ?」
それはありがたい。 どうもありがとう。 それに、かわいいことを言ってくれるぢゃありませんか。 そう思いながらも、ワタシの口から発せられた言葉はこちら。
「ワタシがホントに困ることって、どんなことだー?」
ワタシも相当かわいげがないです。もしかしてワタシもツンデレなのかしら! でもほら、そこまで自信たっぷりに「あたしはじょりぃにやさしい」って言われると、日頃の態度がアレなだけに、イジワルのひとつも言いたくなるんですよワタシは性格悪いから。
「えーーと・・・んーーー・・・」 考えるナナ。 「(にやにやにや) ワタシ、そんなに困ることってないもん」 年がら年中困っている割には、えらそうなワタシ。
「・・・あ! じょりぃが心停止しちゃったら、心臓マッサージしてあげるよ?(・∀・*)」<もじもじと、しかし得意そうに
(°▽°) 確かに、心停止は、 困るよね
てか困りすぎだろそれ。
「ありがとう。心強いよ( ^ ω ^ )」
なんか一生懸命考えてくれたみたいですし、一応お礼を。 でも、相手がワタシでなくても隣で誰かが心停止しちゃったら看護師として体が動いてしまうんではないか、それってやさしさなのか、とか、まあいろいろ言いたいことはありますが、ありがとう。
「じゃあ、心臓発作起こしたら救急車呼ぶ前にあなたに電話するから、どこにいても必ずマッサージしに来てね」<ホント意地が悪い 「救急車呼んでください」<即答 「なんだよ話が違うじゃんか」 「じゃあ、心停止するときは、あたしと一緒のときを狙うといいよ(笑)」
そう言ってくれるのはありがたいんだけど、それ、難しいし。 それに、あなたの技術を信用していないわけでは全然ないんだけど、 心臓マッサージで助かるよりも、最期を看取ってもらう確率の方が高いんじゃないかしら・・・なんとなく。
まあでも、どっちにしても、なんかワタシしあわせかも。 と思えたので、わかったわかった、あなたはやさしいやさしい。<棒読み
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