ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2011年02月09日(水) じょりぃ、上から目線で説教する

前回のナナワタに書きましたが、ナナが提出物を突き返されたせいで、思いがけずもう一日、ナナが我が家に来ることになりまして。

何時頃来る?という相談を、前回のやりとりの電話のときにしたわけですが。
そのときはですね、ワタシの都合とかとても気にかけてくれて、自分は夜勤明けの日に該当するというのに、ワタシに合わせるという姿勢を見せてくれていたのでございます。
でもワタシも「今日の明日」ってな仕事を抱えていたわけではなかったので、「あなた夜勤明けで大変なんだから、そっち優先していいよ」と話しまして。
で、結局「じゃあ夜に行きます。夕飯後のほうがいいよね?」ってことになったんです。
さらに、「夜勤は朝の10時には上がれるから、そしたらすぐに電話して、もいっかいじょりぃの都合とか時間とか確認するね?」なんて、ナナにしては上出来なお言葉まで出てきたわけですよ。

が、まず、電話が来たのが11時半をまわっておりました。

でもこれはいいんですよ。
仕事の終わりってば、自分の予定どおりに行かないこともありますし、夜勤明けで疲れてバタンキューで寝ちゃうかもしれないですし、この電話が時間通りに来るとはワタシも思っていなかったんです。

で、そのときの電話で「(夜の)9時に行くね」と言われたので、ワタシはその心づもりで残りの一日を組み立てたんです。

仕事の段取りもそうですが、9時にナナが来るということは、夕飯をそれまでに終えなければいけないので、まず、一緒に夕飯を食べるきょんにもご協力いただかねばならない。
最近はそれくらいの時間には食べ終わっていることが多いですが、それでもね、これこれこうだからよろしくね、とお願いするじゃないですか。

で、これは自業自得ですが、ホットカーペット、また出して敷かなきゃならない。
なんかもう、さすがにきょんに頼みづらくて、ひとりでガラステーブルとアイアン椅子を動かして、えっちらおっちらやりますでしょ。
で、ナナが来たときに寒いと気の毒だから、9時に照準を合わせてお部屋をあたためまして。

しかしまあ、10時をまわってもナナは来ないわけですよ。
ナナ本体が来ないどころか、連絡の一本も来ないわけですよ。

いつものことっちゃーいつものことなんですが、この日はですね、さすがにちゃんと来るかなって、ワタシ思っていたんですよね。
前日の電話では随分とワタシの事情を気に掛けてくれてましたし、だいたい、時間押しちゃって困るの、ナナ本人ですし。
それに、ワタシに対してもことさら申し訳なさそうにしておりましたし。

11時になっても連絡がないので、しかたない、ナナに電話をすることに。

こういう電話、したくないんですよねえ。
ワタシが悪いわけじゃないのに、なんか自分がちまちましてる人間みたいに思わなきゃならないですし。
しかし、「インフルで寝込んでいて、電話することもままならない」状態だったりすると、ワタシ一晩中待ってなきゃならなくなっちゃうので、仕方ない電話しました。

らば。

ナナ、電話に出るなり「あ、スミマセン」と。
電話口からはテレビの音。ということは、家にいるのでございましょう。
声はとっても元気そう。

「いつ来るの」とワタシ。
「あ、今から仕度して出ます。はい」

なんか、雰囲気的に、

単にだらだらしてたっぽいですよこりゃ。

仕度してすぐ出れば、11時半頃には我が家に到着するはずのナナがやってきたのは、12時をまわってからでした。
約束の時間から、3時間以上遅れたわけです。
ワタシが電話しなかったら、もっと遅れていたのかもしれません。


ワタシ、それでも怒ってはいなかったんですよ。
ワタシがこの手のことで怒るというのは、心の距離が近いからこそ、という背景があったりするんですが。
このときはなんか、マイルが貯まっちゃうんじゃないかっつーくらい、ナナとの心の距離が開いちゃいましてね。
何かこう、人としてどうなんだろうこれ、とか、第三者的に考えまして。
親とか先生とか師匠、みたいなたいした態度的気持ちで、「これって一度ちゃんと言わないとダメなんじゃね?」と、冷静に、しかし強く思いまして。

この勉強合宿の間、ナナが時間を守れたこと、皆無。
てか、たいていの約束において、ナナが約束の時間を守れたことはほとんどありません。
ワタシだって15分とか30分とか、約束の時間に遅れてしまうことってもちろんありますけれども。
ナナの場合は分単位の遅れじゃないですからね。
それに、約束したのに勝手に出かけちゃう、とかもありますし。

だってあんた、そういうところも好きなんでしょー、と思われてしまいそうですが。
そういうところはあまり好きではないです。
なんというか、人間の基本としてだらしなさすぎる、とか思っちゃうんですよ。
ワタシ相手だけにこのだらしなさを発揮しているなら、ワタシがガマンするかキレるかすればいい話ですが、
誰にでもこうだとしたら問題でござる。
それに、時間管理も人並みにできないようで、看護師の仕事、ちゃんとできるのかよ、と厳しいことも思いますし。

さらに、ワタシ個人を相手にすることを前提で考えるのであれば、時間に遅れてもいいんですよ、ワタシは。
今だって、単にだらだらと過ごしていたとしても、今のナナにはその時間が唯一の贅沢なのかもしれないんですし、だらだらしたきゃ、すりゃあいいです。
ただし、「それなら一本連絡を入れてくれ」というのは、もう何度も何度もお願いしているわけですよ。
ワタシだって自分のやりたいことややらねばならぬことがあります。
「あ、1時間遅れるんだな」とわかれば、それなりの段取りを組めるじゃないですか。
1時間で終わる作業に取りかかれるんですよ。
それを、どれくらい遅れるんだか、もしかしたら来る気がないんだかわかんない時間にされちゃうと、その時間は無駄になってしまうではないですか。
そして、時間が無駄になること自体よりも、それくらいの気遣いを相手にできないその無神経さに「どういうこっちゃ?」と思っちゃうんです。

ワタシの両親はしつけに厳しかったんですが、出かけている際のワタシの行動にほとんど制限をかけずに育ててくれました。
が、たびたび言われていた数少ないルールのひとつに

「帰宅予定の時間よりも遅くなりそうだったら、電話を一本入れなさい」

ってことがありました。
めんどくさいと言えばめんどくさいのですが、電話を入れて、今自分がどこで誰といるのか、ということを報告すればあとは自由だったので、楽といえば楽でした。
親からすると「何事かあったときに、場所とメンツがわかればすぐに自分たちが動ける」という明確な目的があったので、ワタシも納得して言うこときいてました。
「これだけ守れば自由なのに、これを破れば信用と自由を失うかも」という考えもありました。

という背景がワタシにあるので、なおさら
「連絡一本入れれば、ナナは安心して遅れることができるしワタシも安心して待つことができるのに、なぜそんな簡単なことができないんだろうこの人は」
と、人間性を疑うような域まで思っちゃうのかもしれませんが。

しかし、実際、この「簡単なこと」をするのが難しい人が、たまにいらっさるみたいですね。
まあ、ワタシも「出したものは片づける」という、できる人からするとものすごく簡単なことが、いまだにちゃんとできませんから、わからないではないんですが。
しかし時間の約束というのは相手のあるものですから、やはり相手のことを思いやる気持ちはあってほしい、と思うんですわ、ワタシとしては。


てことで、ナナがやってきて、顔を見たと同時に、挨拶もなしにワタシが発した言葉がこちら。

「遅いよ」

繰り返しますが、ワタシは怒ってはいません。感情的にはなっておりません。
しかし、心は「親か先生か師匠か」って感じになってましたので、すごくえらそうだったと思います。
えらそうですけど、まあでも、笑顔。

「だよねー、ごめーん」とナナ。
「9時って言ったよね?」
「9時に出ようと思ったんですけど・・・」
「出てないよね」
「はい」
「遅れるのはいいよ。いろいろ事情もあるんだろうし。
 でも、遅れるなら連絡ちょうだいって、いつも言ってるでしょ」
「もっと早く出ようと思ってたから・・・」
「出てないんだから、連絡すべきだよね」

と厳しいことを言いながら、にこやかに「あ、持つよ( ^ ω ^ )」と、ナナの荷物を手伝ってあげるじょりぃ。
かえって怖いかもしれません。

「はい、そのとおりです」
「何度言ってもそれができないのはどうしてなのだろう」
「あ、でも、ホントはお風呂入ってから来たかったんだけど、でも」
「・・・・・・」
「そもそも遅れてるのに風呂入ろうとしてんじゃねえよって思うよね、ごめん」
「風呂入ってもいいよ。連絡くれれば」
「・・・・・」
「連絡入れないほうがこうやってめんどくさいことになるの、もうわかってるはずじゃんね( ^ ω ^ )」
「スミマセン」

あのね。
今日はスミマセン言っても、あたしゃ容赦しないんだぜ?
にこにこと説教を続けるんだぜ?

さて、部屋に入ったところで、カウンターパンチ一発入れさせていただくんだぜ?

「友だちが連絡してくれないなんて文句、あなたよく言えるよなぁ」

これは前回のナナワタに書いた、「友だちが知ってる情報をあたしに連絡してくれなかった」とナナがさんざん文句言っていたことに対するカウンターです。
傷口に塩を塗るような、相手に恥をかかせるような、本当ならやってはいけない反則ワザです。
しかも笑顔で反則ワザ使ってます。

「ホントだよねー(笑)」

相手も笑顔です。
非常になごやかに説教は進んでおります。
ワタシの陰湿さはにじみ出ておりますが、それでもなごやかです。

「あなた忙しい忙しい言うけど、忙しい人というのは、自然と他人の忙しさも気に掛けるものだよ?」
「ですよね」
「しかし、今のあなたにそういう余裕がないのもわかる。だから連絡してくれればそれでいい
「はい」


パソコンの電源を入れたり、テキスト出したり、なんやかやを無言でしまして。
じょりぃの説教は引き続きにこやかに続きます。

「頼んだわけじゃない、と言われるのは承知で言うけど、
 あなたが来る時間に合わせて、部屋もあたためておくわけよ」
「スミマセン・・・」
「連絡ないと、暖房を切るに切れないわけだな」

連絡連絡って、じょりぃ、うるせえな! とお思いかもしれませんが。

どんなことでも2000回言えば相手に通じるって、以前どなたかに教えていただいたもんですからね!
あと1900と何十回かは言わねばなりませんよワタシだって。


ロッテンマイヤーさん並に陰湿なじょりぃの説教は、まだ続きます。
もうね、「こんな思いするくらいなら、連絡入れようー(´Д⊂)」ってところまでやらないと。
ってのは冗談ですが(しかし実際そうなりそうですが)、この人、この手のことを、きちんと誰かに教えてもらったことないんじゃねえの?って思いもありまして、
ならばワタシが徹底的に言わせていただこう、と、まあ、嫌われ役を買って出たわけですよ(´∀`)やさしいよねー

てことは全然なくて、だんだん気持ちがサディスティックになっていったというそれだけのことなんですが。
依然として怒ってはいなかったんですが、説教始めたら止まらなくなりました。


「あなたもしかしてさー、お客が来るときに、心からもてなそう、とか思ったこと、ないんじゃないの?」

こーれーもーねー。
あんまりっちゃー、あんまりな物言いでございますよ。
でも思いついたから言ってみちゃった。

「・・・うん。 ないかもしれない」
「ワタシはあなた相手に限らず、誰かがうちに来るってなれば、自分の今できる範囲で快適に過ごしてほしいって思ってそのようにするわけよ」

掃除も料理もできませんが、それでも、自分なりに、一期一会的に心を尽くすんです。これでも。

「で、ワタシを招いてくれる友人たちは、みんな、ワタシ以上に、そうしてくれるのね」
「・・・・・」
「だからお邪魔したときなんかは『あ、これはワタシのためにしてくれてることなんだな』とか、感謝できることがたくさんある」
「・・・・・」
「だけど、もしかしたら、あなたはそういうことがわからないのではないかな。することもされることも」
「うん。・・・わからないかも」
「わからないのならしかたないと思う。でもだんだん覚えていったほうがいいと思う。
 相手はたいていの場合、あなたをもてなしてくれているんだから」
「わかった」

もうね、あんた何様だってワタシもワタシに言いたいですけども。
どんだけ上から目線でモノ言ってんだよって感じですけども。
でもほら、せっかくナナも素直に聞いてくれてますしね。

・・・って、ナナにしてみたら、「ここであたしがキレて、じょりぃに手伝ってもらえなくなったら、明日提出の論文、アウト」って打算があったかもしれませんが。
なかったかもしれませんが。わからない。

で。

ワタシは宿題を人質にとるつもりは毛頭なかったので、ひととおり説教したあとは精力的に親身に手伝ったんですけれども。

言いたいことを言ってスッキリ( ^ ∀ ^ )

なはずなのに。
ていうか、まあ、スッキリしたのはスッキリしたんですけども。

あらためてナナに直接こういう話をしてみた結果。ハッキリと口に出してみてしまった結果。

ナナに対して、なんだか落胆している自分の存在に気づいてしまったのであります。
なんか、変な言い方かもですが、ワタシたちって、土壌が違う?って思ったのでした。
土壌 ってのが具体的にどんなものなのか自分でもよくわからないんですが、なんとなくその言葉がアタマに浮かんだのです。

一時的なものなのか、ずっとこのままなのかはまだわからないんですが。
焦って答を出す必要もないので、じっくり寝かせて様子を見るつもりですけども。


作業は3時頃には終わりまして。
終わったのに、ナナ、なんだかぐずぐずと帰らない。
ホットカーペットにぺたんと座って、わざわざワタシんちでやらなくていいようなスケジュールチェックとかしてまして。

もしかして、なんか気にしちゃってるのかしら。

とも思ったのですが、ワタシはナナに対する気分が盛り下がっちゃってたのと眠いのとで、ホットカーペットにごろんと横になって、毛布かぶって寝る態勢に入りましたら、

「寝るの?」とナナ。
「ちょっと眠いから横になるだけ」
「あたし帰ったほうがいい?」
「いたければいていいよ( ^ ω ^ )」
「・・・・・」

こういうときのワタシは、態度は親切ぶっていても氷のオーラを発している、という伝説があります。きょんの中だけでですが。


またこれから会えなくなるであろう数ヶ月に備えるために、押しつけがましくホットカーペットを購入し恩着せがましい愛情を振りまいていたじょりぃだったはずなのに、
最後の最後で、もう次はないんじゃなかろうかと思われるような態度で締めてしまいました。


・・・忙しくて大変だろうけど、体壊すんじゃないゾ、ナナ。
ワタシはこれからも、キミの忙しさを尊重し、キミの都合を優先するであろう。
だが、遅れるときは、今度は必ず連絡よこせ。
それができなかったら、また「にこにこ( ^ ω ^ )説教地獄」になっちゃうゾ☆
てか、もう説教すらしないと思いますが。(いやどうだろう)



それにしても、ワタシの説教てば、ねちねちしてますねえ。
読み返して驚きましたわ。




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