ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2009年04月03日(金) 普通に渡せば10秒で済んだ

前回書いた、ナナ家のお祝いのお食事会に招かれたときのことでございます。
まだ店へ向かう前、部屋の中でワタシは腕を組み、ある問題に逡巡しておりました。

ナナ家、門出の人が3人もいるんですよ。
そして、そのお祝いのお食事会に招いていただけたわけですよ。
以前みたいに年中夕飯に呼ばれている貧乏で栄養失調な親戚の子みたいなワタシでしたら、今さら気を使わなくても良さそうですが、ナナんち総出の食事にお邪魔するのなんて本当に久しぶりなわけですよ。

社会人として、手ぶらで行くのはどうなのか。

と、この手のものをいつもさんざん悩んでは、用意しても渡さずに帰ってきてしまうのが、社会人としてあるまじきなじょりぃの恒例のパターンなわけですが。
今日はねー。やっぱりねー。
ということで、お祝いを包んでいくことに。
3人だから、3万円?


(°▽°)さんまんえん?


逆から読むと、えんまさんま?


無 理 。  錯乱して誤った回文を作るほど無理。



それにナナんちだってびっくりしちゃいそうです。
あちらにしてみたら「やっと落ち着いたし、じょりぃも呼んでちょっと食事でも」くらいの気持ちでしょうに、3万円。
「じょりぃ、何かよそよそしい? っつーか、なんか怒ってる?・・・」と思われるやもしれません。
しかもワタシはいつもナナに対しては、にこにこしながら、平静を装って怒ります。
さらに言えば、温泉に行けないことになって、ナナとしてはちょびっと気まずい感じかもしれないところです。
そんなタイミングにおいて「温泉、気にしてないよ( ^ ∀ ^ )/3マンエン」て、しかも貧乏なワタシがそれって、手切れ金のようです。とは誰も思いませんが。
手切れ金が3万て、それこそどんだけ貧乏でケチなんだっつー話になりますし。
手切れ金3万ネタで、あと5コくらいはしょーもない話ができそうですが、このへんにしておきます。

とまあ、いろいろと自分の貧乏に都合の良い理屈を考えて、結局1枚だけ包むことに。
どうなんだろこれ。少なくて失礼なのかな。カッコ悪いのかな。貧乏くさいのかな。
でもまあいいや。カッコ悪いのも貧乏なのも事実だし。

お祝いの袋に、お金を入れまして。
金額少ないし、親しい仲だし、表書きとかは略させていただこう。<めんどくさかった

で、店に行きまして。
前回書いた通り過ごしまして。
現地で解散となって、じょりぃ涙目、という展開だったわけですが。

店で会計を済ませて、帰る段になって、当然「ワタシの分、払わせてー」と申し出たワタシ。
そして、お祝いは、その会計が済んでから渡そうと思っていたのです。
そうでないと「これいただいちゃったからー」ってことで、ワタシの分、払わせてくれなくなりそうではないですか。

そうしましたらナナ、「いいよいいよ。遠いところわざわざ来てくれたんだし。あなたほとんど食べてないんだし」と。
「いやだよぅ。ちゃんと払うー」
「じょりぃちゃん、ホントにいいよ( ^ ∀ ^ )」とパパも。
「いや、そういうわけには」
「それよりもさ、今度はオトナだけで、例の店に寿司食いに行こうな( ^ ∀ ^ )」とパパ。ありがたいことです。
「あ、はい。楽しみです(´∀`)」

パパ、にこにこしながら、ワタシの頭をなでます。 なでなでなで。

ちょっと、


イヤ。


パパにしてみれば、好意のみでやってくれている頭なでなでなわけですが、パパ、男だからうれしくない。
というのは冗談を装った本音も入っているわけですが、それよりも、ナナにも子どもたちに対してもそうですが、なんかパパっていつも上から目線なんですよ。悪気ないんですが。
それがワタシにも施されたような気がして、イヤ。
ぷんすか。
でもワタシ、背が小さいせいなのか、、よく男性にこのように頭をなでなでとかぽんぽんとかされます。
だからこの行動も、単に頭のなでやすい位置にワタシの頭があったとゆー、それだけのことかもしれないんですが。

ということもふまえつつ、それでも思ったんですが。
パパのこの、上から目線のやさしい態度って、ナナの卒業式のときのワタシみたいに、心細い気持ちになっていたり何かに頼りたい人には、すごく心強く感じるんじゃないかなーと。
実際、あの日はワタシ、「パパやさしい!パパ頼りになる!」ってパパに恋するかと はまったく思いませんでしたが。
でも、「パパがいてくれてよかったー。ありがとう」って、本気で感謝したんですよ。

でも、自分に余裕があるときは、それがカンに触るんですよね。すごく勝手な言い分で、パパごめん、なんですが。

で、それに気付いたら、ナナがパパを好きになったこととか、最近のナナのパパに対するイライラとか、今までよりよくわかった気がしました。
てことは、やっぱりパパは悪くないんですよね。
「上から目線のやさしいパパ」(ちょっと辛辣な言い方を許してもらえば、「上から目線で、自分のやさしさに酔っているパパ」)は、いつでも同じなんですもの。
それが、受け止める側の気持ちによって180度変わっちゃってるわけです。あんまりです。
でもこういうことって、パパのこの例に限らず、よくあることなんだろうなー。
ワタシときょんの間でも、ワタシとナナの間でも、きっとちょくちょくあると思われ。
ましてワタシは、自分の感情で突っ走ることがたまにありますから。しかもよかれと思って。
それが相手の気持ちという需要にマッチしたときは花開くんでしょうけど、ずれちゃってるときは相当うざいと思います。
そして、ナナに対しては、ずれてることの方が多いような・・・(°▽°)

話がそれました。元に戻します。


で、パパになでなでされて、いやーんとか思っているスキに、ナナは自分の車に子どもらと乗り込んでしまいまして。(パパは会社から直行で、自分の車で来ていた)

ど、どうしよう!
パパにお祝いを渡すべきだろうか!
でもパパだときっと「いいよいいよ!そんなの!」と断られ、ヘタすればまた頭をなでなでされちゃうかもしれません。
てか、成人女性が相手なら、胸とかお尻とかなでなでするべきだと思いますっていやだそれは。

悩んだ結果、ナナの車を走って追いかけまして。
財布を手に、車と併走しながら

「あ、あの、 とりあえずまずはさっきのお金を・・・」たったったった
「あー? いいってば」
「いや、それにあの・・・」 お祝いも持ってきたんだよー たったったったった
「またねー。気を付けて帰ってー。今日はありがとー」ぶろろろろろろろ
「あ、  はい」 たったっ た っ  た  っ   た

このまま車と一緒に走っていくと、時速40kmに達したあたりで、じょりぃ、都市伝説かオリンピック選手になってしまいそうなのであきらめまして。

しかたない、ここは力づくか色仕掛けでパパに渡すか。(どっちも無理だけど)

と、パパの方を振り返りましたら、既にぶろろろろろろーんと車を発進させておりました。


・・・・・・orz  なんというふがいなさ。


しかたなく車に乗り込みまして。
しょうがない。今日はこのまま家に帰って、後でナナに会えたときに渡そうそうしよう。

と、しばらく車を走らせていたのですが。

なんか。 ちょっと。 やっぱり。

今日渡した方が自然じゃなーい?
と思い始めまして。

しかも、よそんちのお祝いに参加させてもらって、飲み食いさせてもらって、全部向こうもちって、どうなんですかこれって。

と、やっと気付きまして。(遅いっつーの)

適当なところで曲がり、ナナの家に向かうことに。
あーでも、家に来てほしくないから現地で別れたのであろうに。
ワタシが行くといやがるかなぁ。
とりあえず、ナナの家に着いたら、ナナに電話して外に出てきてもらって、お祝いだけでも渡してとっとと帰ってこようそうしよう。
今すぐ後を追えば、みんなが玄関に入る前に追いつけるかもー。
あーーーんもう! ワタシったらホントに段取り悪い!
わざわざナナの嫌がりそうなことしなきゃならないなんてーーーーー・゜・(ノД`)・゜・。

と、ネガティブに考えていたせいなのか、ワタシの天才的な方向音痴の才能ゆえなのか、焦ったせいで近道しようと色気を出したのがいけなかったのか、
気付けば迷子ですよ。 いったい何のお約束だっつーの。
おまけにあわあわしているうちに、隣の市に突入ですよ。しかも我が家とは逆方向だし!
ナナ助けて! ワタシ今どこにいるの?(´Д⊂)えーーーーーん

さっと行ってさっと帰ってくるはずが、迷子になったせいで大いに時間を食った後に、やっとナナ家に到着。
正直、もうおうちに帰りたい。
このままお祝いなんて渡さずに帰りたい。
渡したって嫌な顔されるだけだーーー(´Д⊂)えーーーーーーん

と涙目になりながら、ナナの家の駐車スペースに入りましたら。


ナナの車(・_・)ない・・・。


次女ちゃんたち、カラオケに行きたいって言ってたし。(ナナが「行かないよ」ってたしなめてたけど)
もしかして、ワタシだけ先に帰して、みんなでカラオケにでも行ったのかな・・・。

( ´・ ω ・` )

なんというじょりぃの鈍さ。とんまさ。

は、は、ハブられた・・・(´Д⊂)

と、一瞬どん底までいじけたのですが、よく見ればパパの車はあります。
カラオケに行ったのだとしたら、狭いナナの軽で出かけずに、パパの車で行くはず・・・だよね・・・?
それともパパの車、ガソリンがなかったとか? ってワタシじゃあるまいし!

と思って、家を見てみましたら、なんかけっこう灯りがついているんですよ。
ここから見えるのはー、リビングとー、あ、あと2階の長女ちゃんの部屋も電気ついてる。
防犯のために電気つけていったのかな?

と思ったら、長女ちゃんの部屋の灯りが消えました。
ということは。

誰かいるということです。
もしかしたらドロボウかもしれませんが。

とりあえずせっかく来たわけですし、お祝いだけでも渡そう・・・と思い、思い切ってピンポーンを押してみました。

「・・・はい?」 不安そうな末子ちゃんの声がインターホン越しに。
「じょりぃでーーーす。すんません」
「あーーーーーー!じょりぃちゃーーーーん!」

末子ちゃんと長女ちゃんが、ドアを開けてくれました。

「あの、ママはいる?」とワタシ。
「ママ?いないよ」と長女ちゃん。
「あー。 じゃ、パパは?」
「パパ?  あーっと・・・・    なんで?」

なぜかものすごく怪訝そうな長女ちゃん。
ワタシがパパに用があるって、そんなに不自然なのかしら(゚Д゚;)

「あ、いや、いいの。 あの、じゃあ、これをママに渡しておいてくれないかなー。さっき渡しそびれちゃって」
「あたしが渡す!」と受け取る末子ちゃん。
「ちょっとしか入ってないんだけど、って伝えてくれる?」
「わかった!」
「ありがとうじょりぃちゃん」と長女ちゃん。
「いや。突然ごめん(笑)」


はあ、やれやれ。と車に乗って家路へ。

ナナと次女ちゃんがいないのかな。
パパもナナたちと一緒なのかな。
それともパパとナナだけお出掛けなのかな。

無意味になぜかなんとなく暗くなるじょりぃ。
そして、この夜の状況でそれはありえないだろっつーの、と今は思うのですが、このときは

「もしかして、パパとナナだけで、どっかにしけこんでますかな!」

と考えて、いじけ虫がもぞもぞと。

くすん。

いや、でもきっと、ナナが帰ってきたらメールをくれるはず。
そうだそうだ。無意味にいじけるなじょりぃ。


しかし、メールは来ず。


ずーーーーーーーん orz  <何もこんなにずーんと来るこたぁないんですが

しかしこの夜は、食事中もナナとちゃんと話さなかったり、なんだかいろんな自己嫌悪も重なって、必要以上にずーーーん。


としていたら、深夜になってメール着信。


なんか気を使ってもらってしまい、かえって悪かったですよ。
今日は本当にどうもありがとう(´∀`)
あとでお礼に点滴して差し上げるね。

末子に付き合ってもらってありがとう(・∀・)
末子はとても楽しかったみたいです。
私は今日は忙しくしてて、ちょっと体調もイマイチだったので疲れた様子ですいませんでした。

これからお互い忙しくなるけど、又なんかあったらメールするし(^-^)v
私はしばらくの間は日曜日と祝日が休みなので、映画などもいけると思いますのでたまには誘ってみてください。

じょりぃもお仕事がんばってくださいね。陰ながら応援しております。




ぴょいいいいいいいいいいん。<じょりぃ、復活のバネの音


どの行もうれしかったのですが、なにしろほら、ここ!


あとでお礼に点滴して差し上げるね。


腕をまくりながら返信したのは言うまでもありません。
にこ にこ にこ にこ にこ にこ にこ <点滴の液が垂れる音

冗談とわかっていても、この手のナースネタですぐに機嫌を直すじょりぃでありますよ。
よかったワタシ。単純な上に変態で。


てか、変に気負わず、食事が終わった後にスムーズに自分の分を払い、「はい、おめでと(´∀`)」とお祝いを渡せば10秒で済みましたよねこの仕事。

疲れました。




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