ナナとワタシ
ナナとワタシ
INDEX前へ次へ


2008年11月14日(金) オトナ勝負と謎のシアワセ

「ナナちゃんはホント、いい友だち持ったよねぇ。
 授業参観のピンチヒッターやってくれる友だちなんてさ」と、なっちゃん。

「またナナが帰ってくるまでナナ家で待ってるわけ?」と、きょん。


・・・よりによって、なっちゃんもきょんも家にいるときに、末子ちゃんの授業参観に出かけることとなったじょりぃでありましたよ。
あー、出かけづらかった ァ'`,、('∀`)

なっちゃんのジャブには
「タロちゃんの授業参観は、パーフェクトになっちゃんが出席してあげられるといいよね!(´∀`;)」と返し。
きょんの右フックには
「いえいえ。今日は授業参観終わり次第、光の速さで帰ってまいります(`Д´)ゞビシッ」と返し。

プレッシャーに背中を押されたせいか、えらいスピードでもって遅刻せずに学校へ到着。

校庭をしばらくぷらぷらとし、マシマロを更新した後に教室に向かいまして。
なんかですね、授業参観日の廊下って、ものっすごい混雑しているんですよ。
なぜだかワタシにはわからないんですが、机が廊下に出して並べてありますし。
そこへもってきて、生徒の数、そして親の数。
まともに歩くことすらままならない。

あれー?教室どっちだっけー?
と、不安な気持ちできょろきょろしながら、人を掻き分けながらというかじょりぃが掻き分けられながら、かろうじて前進しておりましたら。

「じょりぃちゃーーーーーん!」

と、前方から見慣れた生意気な顔が。

末子ちゃん(*´∀`*)迎えに来てくれたのかー

「ああよかった。じょりぃちゃん迷子になるところだったよー」とワタシ。
「もう。しっかり歩いてよー。ほらー」

しまった。
今日はオトナなワタシでいるはずでしたっけ。

腕を組まれ、ずんずん連れていかれるじょりぃ。
じょりぃがチビスケとはいえ、それでもまだまだ末子ちゃんよりは大きいですからね。
前のめりになったけったいな姿勢で、末子ちゃんに引きずられるように歩くワタシの様は、なんだかすごく立派なオトナ。
たぶんこういうのがオトナの歩く姿勢。

教室の前まで来ましたら、末子ちゃん、ワタシの腕を放し、今度はワタシの右手を自分の両手で握ってこちらに向き直りまして。
甘ーい笑顔でくねくねしながら言いました。

「末子ねー。今日、バスケさぼって、じょりぃちゃんと遊びたいー(・∀・*)」

末子ちゃんは、学校のミニバスケットのチームに所属しているのであります。

もちろんワタシはこんな顔(*´∀`*)になりましたが。

前日、この娘の母親から以下のようなメールを既にいただいております。


末子にバスケさぼるなヽ(`Д´)ノと言ってやってね。


すごいですね。さすがは母親です。読み切ってます。
末子ちゃんでなく、ワタシに釘を刺しておくあたりもご立派であります。
メロメロと末子ちゃんの言いなりになるワタシの姿がまぶたに浮かんだのでありましょう。

末子ちゃんがワタシの言うことを聞くとは思えないけど。がんばってみるよ(笑)

と返しておいたワタシでありますから。

「実はね、末子ちゃん。その件については、もうママから『末子にバスケサボらせるな』って指令を受けているのだ(・∀・)」とな。
「えーー?」
「それに、末子ちゃんちに上がると、ママに怒られるしさ」
「じゃあ、じょりぃちゃんちに行って、ぼーちゃんと遊ばせて?」
「うちかい?(笑) まあじゃあそれは後でね。今日はバスケ行かなきゃ」
「やだ。じょりぃちゃんちに行く」
「今日、じょりぃちゃん以外の人は、おうちでお仕事してくれてるんだよ。だから今日はダメだよ」
「じゃ、うちに来て?」
「今日はバスケ。その件については、ママに厳重注意されているんだよ、じょりぃちゃん」
「げんじゅうちゅういってなあに?」
「さぼらないように、よーく見張っててね、って頼まれたんだよ(´∀`)」
「ちっ」

ちっ とか言うなこら。
さっきまでのかわいい態度は幻かおまえ。

「ね、ね、じゃあさ。後で絶対、末子んちに遊びに来てくれる?」
「ママがいいって言ったらね。絶対行くよ(´∀`)」
「泊まりに来てくれる?」
「ママがいいって言ったらね」 <こればっかりで情けないじょりぃ
「ぼーちゃんと遊びにじょりぃちゃんちに行ってもいい?」
「いいよ(´∀`)」

ああ。
来年の今頃も、こんな風に甘えてくれるんだろうか・・・。

名簿の出欠チェックも末子ちゃんがやってくれ。(しまった、オトナの仕事を取られた)
大事なお友だちも紹介してもらい。(引っ込み思案なかわいらしい女の子でした)

もうすぐ授業、というところで教室に入りまして。

「じょりぃちゃん、どこに立つの?」
「末子ちゃんの近くがいいな。席どこ?」
「じゃあ、ここに立ちなさいよ」

うん。近い。満足。

まわりには他のお母さんも立ち始めました。
もちろんワタシは、大人な顔してすましていたのですが、ここで末子様から大きな声で。

「静かにしてなさいよ?」

と、オトナのワタシに向かってご注意が。

ワタシがいつ騒がしくしたのかっつー話ですよ。失礼な。

「何それ(`Д´)」
「いいから。授業中は静かにしててくださいね」

まわりのオトナの視線がちょいと気になるじょりぃ。
どんだけ騒がしいヤツと思われたのだろう。いやだわー。

今日の授業は「道徳」でした。
4年生には難しいんじゃないか?という内容でございました。
・・・今、ざっと要点をかいつまんで説明しようとしたのですが、それができないくらい難しい。
こういうお話で・・・と具体的に説明できれば問題ないんですが、もし万が一、今日そのクラスに出席していたお母様がビューワー様の中にいらしたらものすごく恐ろしい身元割れとなってしまいますので(なさそうですけど)、ちょっとそれはやめておきましてー。

で、最後に、登場人物の行動は正しかったのか間違えていたのか、それともどちらとも言えないのか、あるいは他の意見があるのか、という質問がありましてね。
どれか選んで、その理由をプリントに書き込む、ということだったのですが。

ワタシの意見としては「どちらとも言えないけれど、ワタシ個人としては支持したい」というものだったんですが、末子さまは「間違えていた」という厳しい回答。
理由を書き込んでいたのですが、ワタシの位置から覗いてみる限り、どうも字数が少ない。
ちらちらと覗いていたら、末子ちゃん、プリントをワタシの方に見せまして。
書いてあった言葉は


なんとなく。  だけ。


おまえーーーー!
もっとちゃんと考えろっつーの!

「そんだけ?」とワタシ。先生の目を盗んで小声で話しかけました。
「うん」
「もっと考えてよ。なんか書け」
「あはははは」

これ、たとえばワタシと末子ちゃんだけでこの件についてディスカッションできれば、「そうきたか!」というユニークな考えを聞かせてくれるはずなんですよ絶対。
でもこの娘、公の場では自分の本当の気持ちを露呈することができないのであります。
なんも考えてないフリをしたがるのであります。
めんどくさい、という気持ちが強いせいもあります。
めんどくさいフリをしたがるということもあります。

もう(´д`)
ホントに変なところが母親に似るもんだなあ。
と言いつつ、こういうところ、ワタシも気持ちはよくわかるんですが。

これで、ワタシが夜まで末子ちゃんにつきあえれば、家に帰ってから今日の難しいこの議題を、きっちりと話し合えるのになあ。
他の家の子たちはそれができるんだよなあ。
それを思うと、なんだかかわいそうだ、末子ちゃん(´;ω;)
今日つきあえなくてごめんよー。
(しかし末子ちゃんはもちろん、そんなことしたいなんてさらさら思ってっこないんですが)


授業が終わって教室を出るときに、なんだかワタシのほうがさびしくなっちゃいましてね。
末子ちゃんに「ひとりで帰るの?車で送っていこうか?」と声をかけましたら

「だって今日はバスケだよ?(笑)」

と、オトナな笑顔で返されました。

「そうか。そうだったね。がんばってね」
「うん。ばいばい」


そうかそうか。サボらないことにしたのか。えらいえらい。
実のところ、ワタシはさびしいさびしい。

オトナ勝負は負けちゃったかなぁ。


車の中から、ナナにメール。

授業参観、無事終了しました。
末子ちゃんはかわいいなあ(*´∀`*)
バスケもちゃんと行ったよ(笑)
ちょっと駄々こねたけど。
頼まれものもT井さんに渡せました。
以上、ご報告。



ナナの授業が終わった頃、メール着信。


お疲れさまでした。
ありがとうございました。



あら。
なんか、よそよそしいの(´・ω・`)

と思ったら、少し行を空けて


じゃあね。水曜日ね。




じゃあね。水曜日ね。
じゃあね。水曜日ね。  <エコー


・・・なんかうれしーーーーーーーーーーー・゜・(ノД`)・゜・。

ちなみに説明しなくても前回からの続きでおわかりとは思いますが。
来週の水曜日午前中にデエトしましょ、ってことになっていたんです。

こんなことがなぜこんなにうれしいのか。
さっぱりわからないんですが、なんか、甘かったのですよ、この響き。ナナにしては。


顔見知り同士だらけのお母さんたちの中で、ぽつんと人疲れしたことも、
1時間じっとして立っていた足の疲れも、
電話もデエトもままならないさびしさつまらなさも、

みんなふっとんでしまった「じゃあね。水曜日ね。」でございました。

他の人から見たら「へ?なんで?」って感じのこの言葉なんですが。
ワタシにも実は「なんで?」って感じなんですが、なんなんだろうこのミラクルな甘さ。


あ。
今日の授業参観のごほうびかな・・・。
と一瞬思いましたが、ナナはそんなにサービスの良いヤツではありませんでした。

必要以上に甘く感じてしまったのは、放置されすぎていて感覚がおかしくなっているからかもしれません。
いいのいいのそれでも。
ワタシはシアワセなの。
ワタシがシアワセならそれでいいの。



じょりぃ |HomePage