ナナとワタシ
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2008年08月16日(土) |
おたんこナースのお仕事 |
「夏休み、映画くらい出掛けられるって言ってたじゃんね(・∀・*)」とワタシ。
「うーーーん・・・・言った」 歯切れの悪い返事のナナ。
「無理なのー?」 「ものすごく忙しいんだよね・・・」 「あ、映画が無理ならさ、ワタシ、海行きたい!海!」
映画が無理なら、海なんて絶対無理だっつーのに。 こう、無邪気に「じゃあ海!」って言われると「えええ?それは無理」→「じゃあ映画くらいなら」→「そうねぇ」という流れになるかもしれないじゃないですか。 ということすら考えていなかったんですが。単に海行きたいのよワタシは。
「海? 行きたいの?(笑)」とナナ。 「うん」 「海かぁ・・・ちょっとなぁ・・・」 「車の中で勉強していけばいいじゃん。で、海に行ってもあなたは勉強していたまえ」
すごく楽しくなさそうですよねこれ。特にナナ。 ワタシは海とナナの顔、交互に眺めてればシアワセですが。 すぐ汗になって出ちゃうくらいの、ちっちゃいビールなんて飲みながら。
「いやだよそんなのー(´д`) でも行くとしたらホントにそうなっちゃう」 「ワタシはそれでもかまわないけど?(・∀・)」 ナナはかまうでしょう。 「じゃあ、レポート手伝ってよ(笑)」 「うん、いいよ(・∀・)」 「マジ?」 「手伝うから、じゃあ、そしたら泊まりでどっか行けそうじゃんね(*´∀`*)」
ワタシがナナなら、このじょりぃって人の相手、ホントに困ると思います。
「泊まりかー?(笑) マジで手伝ってくれるの?」 「手伝うのはやぶさかではないけれども、でもさ、それやっちゃったら勉強の意味がないんじゃないの?」
急にマジメに現実的になるじょりぃ。ワタシはいったいどうしたいのか。 ワタシがナナなら、このじょりぃって人の相手、ホントに困ると思います。
「それがそうでもないモノがけっこうあるのだよ。 ほとんど っていうか、まったくのイジメとかシゴキ、みたいなレポートが山ほどあるの。 教科書丸写しで提出、みたいなさー」
どうもですね。 入学試験のときから感じてはいたんですが、 「ホントに歯を食いしばってでもついてくるようなやる気のある人じゃなきゃ、いりませんから」 という基本方針みたいなんですよね。 ナナは試験の成績はそこそこ良かったみたいなんですが、面接のときにえらくイジワル言われたようです。 この年になっても資格が取れるからとりあえず看護師に・・・というのでは困る、とか。 あなたは生活に困っているわけでもないのに、なぜ今から働こうとするのか、とか。 看護師になりたかったのなら、もっと若いうちから勉強できたはずなのに、そうしなかったのは資質に問題がある、とか。 カルチャーに通うような気持ちなら今ここでやめちゃった方がいいですよ、とか。 年齢的にものすごく不利。なれないかもよ? とか。
試験終わってナナから電話来たときは、ものすごい落ち込みようでしたもの。 「あたしたぶん、面接で落とされた・・・これはまったく予想してなかったよ・・・」と。
まあ、面接でさんざんイヤミ言われたものの、無事に入学できて、自分より若い仲間がどんどんやめていっている中がんばってるわけですが。 そんな学校側の姿勢が、あたかも「1000本レシーブ」や「取ってこいノック」「いいって言うまで走ってろ」のごとく、「このくらいのレポート、なんですか!」という具合に、スポ根並にバシバシ繰り出されているのではないかと思われます。
話を戻します。
「その丸写し作業が大事なんじゃないの? 書いて覚えろってことでしょ?」とワタシ。 「とりあえず、あたしには必要ない。もう覚えてるもん」 えらそーーー 「あなたと、あなたの未来の患者の障害にならないのであれば、丸写し手伝うよ」 「ホント?(・∀・)+*+」 「でも、字が違いすぎる」 「そこなんだよ問題は・・・あなたの字さ・・・」 「ヘタだからね」 「そうでなくて、変なクセがあるじゃないですかーじょりぃ。あたしのがまだフツウの大人って字だよね」 「マジメな字も書けるよ。そっちは割とうまい。でも、なんか一気に枯れるの(笑)老成した字になるの」 「あはは。わかるけどそれも」 「字、マネできるよ、あなたの字なら」 「そおかぁ??・・・それにあたし、お金ない」 「お金はさ、任せてくれたまえよ!心配するな!」
毎日「ゼニがねぇ。困った」とつぶやいていることは、ナナにはナイショにしておこうっと!
「あなたにお金あるとは思えないんですけど」とナナ。バレてるし。 「あるあるある。レポートも手伝う。だから泊まりでどっか行こ」 「(ためいき)あたしマジで忙しいんだよ。なんか、『もうやめたーい』を通り越して『もう死にたーい』とすら思った、このあいだ」 「え!!!」 「でもほら、そういうの思ってもいけなそうじゃん?好きでやってるんだろって言われればそれまでだし。 だから誰にも言わなかったけど」 「そ、そんなに大変なのか!」 「だってさー」
夏休みって言っても、実習はあるでしょー? 実習があるってことは、その実習の報告みたいなレポートと、わからなかったところが宿題になってそのレポートが課されるわけよ。 自分のわからなかったところだけでなく、班員全員分が宿題になるの。それ、翌朝までとかさー。 で、夏休みなのに登校日とかちょこちょこありやがって、その日はほとんどテスト。テスト勉強もしなきゃでしょー? で、家に帰ったら帰ったで、ご飯の仕度とか家の用事とか子どもの相手とかあるじゃないですかー。 末子のミニバスの送り迎えもあるしさー。お母さん当番とかもあって、ずっと体育館にいなきゃならない日もあるんだよーアホらしー。 でもって、長女と次女は受験でしょ? こっちもなんやかやとあるのよー。 オープンキャンパスなんてひとりで行ってくれって思うんだけど、ママとじゃないとヤダーとかぬかすしさー。 おまけにあたしったらバイトもしてるわけだ。どうだ、時間ないだろうー。
とまあ、もっと内容の濃いこってりとした話をナナが一気に。 そのあいだ、じょりぃは
( °▽ °)
って顔して話を聞いておりました。
「なるほど。忙しいな。てか、よくがんばってるなー。えらいえらい」 「でしょ?」 「・・・でもそうなると、やっぱ一緒に遊ぶのなんて、無理そうだね・・・(´- ω-`)」<やっと悟った 「そんなしょんぼりするなよー(笑)時間できそうになったらちゃんと連絡するからー」 「んー・・・・でもいいよ、そんな時間あったら寝なよ。のんびりしなよ」 「(笑)」
これ以上「しなきゃならないリスト」が増えちゃうの、ちょっとかわいそうですしねえ。 もうちょっと近所なら、末子ちゃんのミニバスの送り迎えくらい、代わりにやってあげられるんだけどなぁ。
「で、やっぱ高看目指すの?」とワタシ。 「うん。働きながらになると思うけど。今よりは課題とかは楽だと思うんだよね」 「そうかー。がんばるなぁ」 まだまだ時間できなそうだなこりゃ・・・。 「てかさ、あたし絶対、すごくマジメに一生懸命仕事すると思うのね? たぶん優秀だし(・∀・)」 「うん(笑) で?」 「そうしたらさ、イヤじゃん、周りの人より待遇が悪いなんてー」 「そりゃそうだ」 「だから准看どまりはイヤなの」
そのあとオペ室の話が出たので「手術って、もう見たの?」と聞いてみるじょりぃ。
「見たよー。いくつか」 「ど、ど、どんなの?(・∀・;)」 「んー、なんとかヘルニア(忘れた)と、○○と▲▲▲と、(以下略(忘れました」 「ほえーーー。 その、大丈夫だったの?貧血とかさ」 「あー、うん。平気(笑)」 「すげーーーー」 「初めて見るまでは不安だったけど。あたしほら、イメージだけで肉が一切食べられないような人だしさ」 「うん」 「でも、よゆーだった」 「ワタシはきっとダメだなぁ」 「ダメだろうね、じょりぃじゃ」 どうしてよヽ(`Д´)ノ
「あ、でも、いっこだけ、『うわ、これあたし大丈夫かな』って思ったのあった。最近」 「教えて」 「舌ガンの手術だったんだけどね? フツウ舌ガンて、舌の周りにできるんだけど、その患者さんはちょっと奥の方のど真ん中にできたらしくて」 「うん」 「で、糸みたいなもんで舌をぐるぐる縛って、ぐいーーーって前に引っぱり出すのね」 「・・・・・(・_・)!」 「それだけでも、うわーって思ったんだけど、さらにビックリしたのがさ」 「うん」 「引っぱり出した舌を、舌の先端から、ハサミみたいなもんでまっぷたつに切っていくの、患部まで」 「え!!!! 舌、まっぷたつ?!」 「うん。ヘビの舌みたいに」 「うわーーーーー」 「オペ室のイジワル看護師も『これは初めて…』って、ちょっと引いてた」 「あなた大丈夫だったの?」 「ビビったけど」 「うん」 「ビビってられませんから(笑)」 「すげーーーーー(・o・)」
ワタシは看護師の仕事って、マンガ「おたんこナース」くらいでしか知りませんからね。(全巻持ってます(・∀・)) あと、加藤さんとこのブログ。<最高におもしろいです なのでナナのしてくれる話は、まだ卵の話とはいえどんな話も「へー(・o・)」って感じで興味深いです。
で、じょりぃってほら、すごくマンネリなつまらない人間ですので。 また例のおねだりを試みてみたわけですよ。
「ワタシに注射して(*´∀`*)」
まあなんていうんですかね。これも献身的な愛情のひとつってことで。 我が身を注射という恐怖の犠牲にしてでも、ナナに立派な、注射の上手なナースになっていただきたい、と。
いっそのこと「射」をとっぱらって「ワタシにちゅーして」でもいいかなと思ったりもするんですが、そうすると同じナース服でも「イメクラ」というところで勤労する方へのお願いになってしまうので、そこまではお願いしたことないんですけれども。
前回のおねだりで「やだよ。じょりぃ血管出なくて難しそうだから」めいてきっぱり断られたときのナナワタがこちらでございます。 パパの方が血管太いから、練習するならパパでする、とかかわいげのないこと言いやがりましてね。 ホント、向上心に欠けてます。(そういう問題ではありません)
しかしまあ、あくなき向上心を持つ果敢なチャレンジャー・じょりぃは、性懲りもなくまたナナに言ってみたわけです。 「早く注射できるようになってよー」と。 なんでこんなにしつこいかと言うと、献身的な愛情なんつーのはもちろんウソっぱちで、ナナに注射してもらってハァハァしたいだけという、我ながらあっぱれの変態自己中ぶりなんですが。
「あたしだって早くそうなりたいけどさー」とナナ。 「練習させてあげるから、ワタシで」 同じことばっかり。九官鳥かワタシは。 「やだよ。じょりぃの血管難しそうだから」 と、やはり九官鳥な答が返ってくるかと思いきや。
「ホントにいいの?(・∀・)」と。
Σ(゚ω゚ノ)ノ 予想外の反応!
・・・そうなると、今度は怖くなってきました。 <なんなのこの人
「いいよ。・・・でも、前は、まずはパパで練習するとか言ったじゃんね?」 自らパパに先陣を譲るじょりぃ。 「うん、パパのが絶対楽だと思うんだけどさ。 じょりぃでできるようになれば、誰にでもできそうな気がする」
なによあなた、その向上心。
「わ、ワタシの、ホントに難しいよ!」 なによワタシのこの及び腰。 「してほしいわけ?してほしくないわけ?」
そう言われてみれば・・・すごーく怖いけど
「してほしいー(*´∀`*)」 <変態 「じゃ、できるようになったらね?・・・って、どこでどうやってじょりぃで練習するのだ?(笑)」 「こそっとさ。ぷすっとさ」 「実際そういうわけにはねー」
まあそうでしょうけども。
「ね、よく血管探すのに腕をぷにゅぷにゅ触るじゃん?あれでホントにわかるの?」初歩的なところから攻めてみることにしました。 「わからないと刺せないでしょ?」 確かに。 「ど、どうやって探すの?(・∀・;)」
ワタシの腕でシミュレーションしてみてほしくて、ていうか、単に腕を看護師さん風に触ってみてほしくて、ついギラギラと言ってみたのがばれたらしく、
「あたしまだわかんないもん」というお返事でした。ちっ。
「あー、早くキミに注射してもらいたいなーー(*´∀`*)」 ホントしつこいこの九官鳥。 「痛くても怒らない?(・∀・)」 「怒らない(*´∀`*)」 「間違えて動脈に刺しちゃっても怒らない?(・∀・)」 「(・_・)え」
・・・それは、怒る怒らないの問題ではないのでは・・・。
「・・・圧迫止血も十分勉強しておいてください」 とワタシ。 「でも、動脈に刺すとどれくらい血が吹き出るかという勉強になっていいかも ァ'`,、('∀`)」
ああ、大丈夫。それならワタシ、教えてあげられる。 あのね、知り合いの猫飼いの人が猫に思い切り爪立てられたときに腕の動脈にヒットしたらしくてね、 水芸みたいに、天井まで血が吹き上げたってさ、あはははははは( ^ ∀ ^ ) それでその人もカッとなって、「何すんだコノヤロウ!」って、抱いてた猫を投げ飛ばしたんだって。 そしたら腕振り回したもんだから、部屋が血ですごいことになったんだってさあはははははは( ^ ∀ ^ )
と教えてあげようと思ったのに、注射の話に飽きたらしいナナ様は、もう違う話をしておりました。
注射のおねだりは、飽きられてしまったか・・・<当然です
よし。 次からは採尿のおねだりをしてみよう( ^ ∀ ^ ) 尿道にカテーテル挿入、とか。 お尻で検温、でもいいかな?(今でもやるんでしょうか)
実際そんなことになったら、ワタシ、病院を脱走しますが。 点滴台担いででも逃げます。
それにしても。
いつになったら一緒にお泊まりできるんだろう・・・(´- ω-`)
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