ナナとワタシ
ナナとワタシ
INDEX前へ次へ


2008年04月10日(木) エスプレッソトーク

中学のとき、体育着のVネックからおっぱいの谷間見えてたよ。

というくだらない話を、手をぶるぶる震わせながらしたおかげか、仕事のことや子どものことや将来の人生設計なんかの難しい話ばかりではなくなってきた頃合いでの話です。
そしてこのころには話しながらまぶたが勝手に降りてきちゃってブスくなっていたので、エスプレッソをがんがんに飲んでいたワタシ。
早く帰って寝ろ。


「なっちゃん、まだお休み中?」とナナ。
「4月から出てきてもらってるんだ。まだ赤ちゃん小さくてかわいそうなんだけど」
「まあ、最初の子だと大騒ぎかもね、いちいち(笑)
 ・・・でもさ、すごいなーと思うんだけどさ、なっちゃん夫婦って、子どもがいないまま十何年も仲良く夫婦やってたんでしょ?
 あたしじゃ考えられない。子どもがいなかったら、パパとずっと一緒にいられたか、自信なかったりするもん」
「そうなの?(笑) そんなこともないんじゃない?」
「そんなことあると思う(笑)」
「でもさ、ワタシときょんなんて、実はなっちゃん夫婦より長いんだよ、一緒に暮らし始めて」
「そうか! それはすごいなー。マジですごいと思う。契約もナシだもんね」
「ふふ」
「うん。それはたいしたもんだね」

褒められました( ^ ∀ ^ )
ナナに対してきょんとの仲良しぶりを自慢するワタシの神経ってどうかと思いますが。

「で、その他の恋愛関係も相変わらずがんばってるわけ?(笑)」とナナ。
「んー・・・どうかな? まあ、小さなときめきは常にあるけれども」
「なんかさー、よく疲れないよね」
「どゆ意味?」
「じょりぃの好き好きーーーってエネルギーってさ、じょりぃも相手も疲れそう」
「あー、うん。それは最近ワタシも特に思う。ワタシの相手するのって、すごく大変なんじゃなかろうか、と」
「少しさ、距離を置いて相手を見守る、みたいな愛情も覚えると良いのではないかなー」

なによそれ。
でもそのとおりよそれ。

「そだね」 と素直にワタシ。
「別に好き好きーーーーでもいいとは思うけどね。でも疲れない?」
「そう言われて思ったけど、あなた、ワタシの相手、大変だったね(笑)」

かつての妄想・いじけ・拗ね・勝手な怒りと期待等々を思い出し、心からナナをねぎらうじょりぃ。

「ホントにさ、ものすごいひとりよがりなパワーをぶつけたと思うのに、よく逃げ出さずに相手したよね」 とふたたび。
「そうだよ。 だって、あたしのじょりぃへの愛は深いもん」


(*・_・*)


とても、大変、非常に、うれしい。
そして恥ずかしい。
しかしあなたよくそんな恥ずかしいこと口にできますな! あんた誰?!
と思ったら、なんかやっぱナナも恥ずかしそうだったのでちょっと安心しました。
アマアマラブロマンス映画に毒されて頭がおかしくなったのかと は思ってませんけど。

「・・・ありがとう」とワタシ。もごもごと。
「あはは」

この後、気のせいではなく、ものすごい沈黙の間。
ど、どうしよう。
こんな話でこの沈黙。

いやしかし。
ワタシさっき「ワタシの相手、大変だったね」と、過去形で話をしてしまった。
ワタシとしては、最近はもう昔のような勢いでナナを困らせたりすることは随分減ったので、そういう意味での過去形だったのですが。
なんか、もうナナへの好きーが過去のことなような、終わったことのような話し方だったのではなかろうか。
なんかちょっと、  それってどうなのかしら。

とちまちま細かいことを思ったワタシはここで沈黙を破り

「あのさ」
「うん」
「さっき過去形で話しちゃったけど、 あー、 今も好きよ」と。 ほぼ棒読みで。

ナナ、ワタシを見て穏やかに微笑みつつ

「知ってるよ」 と。
「あそ」

はふーー。  もじもじもじ。
エスプレッソをすすってみちゃったりして。うん、苦い。ぐえー。


「あたしも好きだよずっと。 じょりぃのこと」 


ええええええええ?って鼻からエスプレッソが出るかと思った! 
ここでそう来るとは思わなかったな!じょりたんびっくり!

「あー   ありがとう」 はふー

さっきよりさらに長い沈黙。
ど、どうしよう。
なんかこんな話になるとは思わなかった。
いや、ナナの「好き」は、昔と変わらない「好き」ってことだと思いますので、特別な進展があったわけではないのですが。

ないのですがね。

ナナに「遺伝子レベルで好き」とさんざん伝えておきながら勝手に「会わない」とか言いだし、その後もワタシは他の子を好きになったりして、おまけにそのことをナナにご丁寧に話し、そして久々に会ったこの日、しゃあしゃあとついでのように「今でも好き」と言ったワタシに「知ってるよ」と応えてくれ、さらに「あたしも好き」とくるとは思わなかったので、なんだかビックリしてしまったのでした。
まあ、それだけワタシに他に好きな人がいようがなんだろうがナナには興味がないっつーことなんでしょうけど(°▽°)(その割には聞いてくるんですけど)

ワタシの恋愛関係にナナが興味があろうとなかろうと、恋愛問題に関してのワタシの姿勢は、ナナに尊敬されるものではとてもないわけです。
ていうか、モノガミーなナナ的には軽蔑の対象にすらなりそうな。
そんなワタシに対して、「じょりぃへの愛は深い」とか「好きだよ」と言ってくれるナナに、単純じょりぃはコロッと感動しちゃったのでした。


「あたし、昔から言ってるでしょ。
 あたしは説明が下手だから子どもに対する愛情に例えるしかできないけど、自分の思い通りになろうがなるまいが、じょりぃへの愛情は絶対変わらないんだよ」
「そうなのか」
「大事なのはさ、一緒にいるとかいないとか、何かしたとかしないとかでなくて、自分のことをいつでも思っててくれる人がこの世に存在してるって安心感だと思う」
「もうちょっと詳しくお願い」
「んー・・・これはあたしの考えだけどさ、好きな人も好きでいてくれる人も、たくさんなんていらないのよ。
 10人自分を好きな人がいて、その10人を自分が好きだとしても、さびしいなって思うようではいけないと思うのだ」
「それ、昔のワタシだー。確かに何人とつきあってもさびしかったし」
「うん。あたしはそーゆーもんだと思うのね。
 でも、あたしはいつだってじょりぃのこと思ってるよ。必要なときはいつでもそばにいるし、話を聞くし、
 たとえ距離が離れてそばにいられなくてもじょりぃを助けられると思う。
 だからあたしに対してはいつでも安心してていいんだよ。じょりぃを思う気持ちは変わらないんだから」

なんだかすごい自信ですナ!

「そうなのか・・・ワタシにもそれってできるのかな」
「できるでしょ?」
「あなたは? 何があってもなくても、ワタシがあなたのこと好きだって思える? 
 ワタシみたいに相手への注文が厳しくて、フラフラした人間でも?」
「思えるっていうか、思ってるよ」


じーーーーーーーん。


でも・・・確か昔は「じょりぃはあたしがじょりぃの思うようなあたしでなければ、好きではなくなるでしょ?」って言ったような・・・。
そしてワタシは、そのことについて最近、ナナに限らず、みんなワタシにそう思ってしまうのだろうかー、なんて考えていたりしたのでした。
まあでも、ナナがこの発言をしたときって、ホントにふたりの間がぐらんぐらんに地殻変動中の頃でしたから、今はまた変わったのかもしれませんが。
そして、変わったことがワタシには嬉しかったのでした。

「なんだかんだ言ってさー、じょりぃは根っこの部分で『愛される自分』というものに自信が持てていないのではないの?」
「そんな感じはしないんだけどなあ。自信はあるが自分も相手も信用できてないのかな? 特に自分」 よくわからんけど。
自分も相手も信用できないって、結局自信がないということになるのかしら? ・・・やっぱりよくわからん。

「きょんさんだって、じょりぃの気持ち疑ってないんでしょ?」
「言われてみればそうだ」
「じゃ、できてるんじゃん」
「そうか。 なんかうれしいな」


しかしここにきて、またワタシは「ナナの『好き』って、どういう好き?」と考え込んじゃったりしてるんですわ。(そして知恵熱
なんか、やっぱ、よくわからない。
これ以上つっこんで聞くのもなんだか野暮ですし。
実のところ、ナナにもよくわからないんじゃないかなー、というのが、ワタシの考えなんですが。どうかしら。
で、お互い「なんかよくわかんない」と思いながらも、今のこのカタチでいいんじゃないかなーというのもお互いに思っているような気が。
とりあえず以前より居心地が良いのは確かですし。
それなのに「どういう好き?」とワタシが知りたくなってしまうのは、ワタシがついどうしても「もっともっと」と思ってしまう性欲 じゃなくて性格だからかもしれません。
そして、「どういう好き?」と考え込みながら、それをハッキリさせたくない自分もいたりして。
それはおそらく、ワタシのズルさゆえなんですけれども。


まあとにかく。
このころと比べると、ワタシもナナもオトナになったなあという感じでございますよ( ^ ∀ ^ )

・・・ていうか、リンク先読み返してみたら、「ふたりともオトナになったね( ^ ∀ ^ )」というよりも、あの頃のワタシの幼稚っぷりが際立っていて、あまりのアイタタさに全身に赤チン塗りたくりたくなりました。





じょりぃ |HomePage