ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2005年10月18日(火) やっとわかったのか:その2

さて。ナナが車を駐車しまして。
いそいそとナナの車に近づいていくじょりぃ。
あ、化粧直しなんてしてます。ワタシに気づいていないようです。
化粧直しなんて見ちゃうのはマナー違反ですから、いったん離れまして。
終わった頃を見計らって、にこやかに小さく手を振るじょりぃ。

「いつからいたの?」と、やや動揺しつつナナ。
「化粧を直しはじめたところ」

言っちゃったら席を外した意味がないのではないかという気もしますが。

で、店に入り。
向かい合って座りまして。
ナナの顔を見て。


素直に嬉しくて嬉しくてしかたのない自分がおりました。
今までの、そわそわドキドキムラムラ、といったヨコシマ風緊張テイストな気持ちではなくて、何かこう、安心するというか、「ただいまー」というか、「おかえりー」というか。
よくわからないのですが、単純に嬉しくて、顔が勝手にニコニコしちゃうような、そういうシンプルな嬉しさです。

「仕事どう?忙しいの?」とナナ。
「いいや。今月は売上いかなそうで困ったよー」
「・・・困ったよーと言いながら、なぜキミはそんなに嬉しそうなのだ? 笑ってる場合じゃないでしょ」

にこにこにこにこにこにこにこにこにこ。

ああ。
なんだかこんなに安心して嬉しい気分なのは久しぶりだな。しかもナナ相手に。
今日会ってよかったな。会ってくれてよかったな。ありがとう、ナナ。

けっこう会話も弾みまして。
まあ、ちゃんと話すのは久しぶりですから、話題には事欠かないというか。今までの報告があるというか。
「大奥〜華の乱〜」の話もありますしね。
ふたりとも大奥大好きなんですよ。

最近始めた仕事も、ナナらしく、あまり気負わずに要領よく楽しめているようで何よりです。
しかしやはり、それなりに忙しく、体も疲れているようで。

「平日はそれほど感じないんだけどさ、土日はぐったりしちゃって、ずっと寝てる(笑)」とナナ。
「疲れるよね。家のこともあるんだし。がんばってるじゃん」
「がんばってはいないけど(笑) でものんびりとどこか行きたいなー」
「ああ。  温泉行こうよ。 一緒に」 にこにこにこ ていうかワタシずうずうしいです。

こ、断られるかな・・・。
というより、気分を害されてしまったらどうしよう。と、誘ったあとにあわあわするじょりぃ。
勝手に絶縁してたくせに、自分の都合で呼び出して、そのうえいきなり温泉に誘っているわけですし。

と思っていたら、ナナの返事は

「うん。行こう」 と、なんてことなく、にっこり。


嬉しい。


「ホント?」 と念押しする野暮なじょりぃ。
「うん。 でも、10月いっぱいは無理かなー」
「11月は?」
「11月なら行けるかも。どこに行きたい?近場?」
「どこでもいいよ。アナタの行きたいところに行く」にこにこ
「でも、パパの仕事が11月も忙しいようだと無理になっちゃうかも」
「そういうのは仕方ないよ。行けるときに行こ」 

拒絶されなかったのが嬉しくて、もう実際に行けるか行けないかなんてどうでもよかったりします。

そのあと、とりとめのない話を少しして。

ワタシは今日、実はナナに伝えたかったことがあったのでした。
そのために呼び出したようなものです。(勝手)
それは、最近ナナの顔が「ぽけー」と浮かんでくるたびに思っていたことだったのですが。

話の切れ目を見つけて、「あのさ」とじょりぃ。

「あのさ。  そのー   最近になってわかったことがあるのだ」
「何?」
「キミって、あー、 すごくやさしかったなー ということが わかった」 

恥ずかしい。ていうかアホみたいですこんなセリフ。しかも過去形になっている。イヤだななんだか。

「?(笑)  なに、急に」
「やさしいし、 えーと、 つきあいがいい」
「そうだろーー。 ・・・・ていうか、何の話だ?」
「・・・ワタシ、しつこいじゃん?アナタに(笑)」
「あははははは」
「いやがらずに、よくつきあってくれた…(は、また過去形に!)…くれるよなあと思ってさ」

ナナ、軽く笑ったあと
「それを言うならさ、きょんさんにだって相当しつこそうだけど、きょんさんだってちゃんとじょりぃにつきあってくれてるでしょ?」
「きょんはだって、ちょっと違うでしょ。お互いさまというところもあるし。
 でも、アナタに対しては、ワタシ、ずいぶん一方的にいろいろと気持ちをぶつけてしまった」
「(笑)」 このときのナナの笑顔が女神様のようにやさしかったのであります。
「それなのにいつもちゃんと受け止めようとしてくれたり、
 いちいちマジメにつきあってくれてたんだなって最近になってよくわかってさ、
 ええと、 だから、やさしいなあと思って」


い、言えたーーーー。


お互いに相手の目をちゃんと見て (というか、ワタシがちゃんと見れるようになっただけですが)、
照れくさそうに笑ったあと、ナナが言いました。

「なんだ、そんなこと。 やっとわかったのか。あははははははは」
「あははははは。やっとわかったよ。あははははは感謝してるのだはははは」
「(笑)」
「なんで今までちゃんとわからなかったんだろうなワタシ」
「・・・ていうかさ、あたしそこまで言ってもらうほど、やさしくできてないよ、実際は」
「(笑)そうかもね」 <台無し
「それでもあたしはやさしいと思うよ、じょりぃに」 
「うん。やさしいと思う」

そしてワタシはやさしくない。
相変わらず自分のことばっかり考えている。
しょうがないなあこのバカ、と許してもらいながらつきあってくれるのを期待するようなダメさと自分勝手さと甘ったれ具合。
そうだ、これがワタシです。

ワタシはワタシを見つけましたーーーー(キラキラキラ)

何かこう、最近のワタシったら「人間のできた(フリをした)ヒト」になろうなろうとしていたのですよ!
無理! そもそも人間できてないんだし! 己を知れ自分!
これについても「やっとわかったのか」でございますよ、もう。


目の前には、ワタシのカッコ悪い部分ばかりを見てきた上に、ワタシにさんざんしつこくされ、そのあとワタシに勝手に冷たくされた人が、「ばーか」という顔をしてやさしく笑ってくれております。(今だけでしょうけど)
なんというか、考えすぎだし自意識過剰かもしれませんが、今日はナナもちょっと嬉しそうに見えます。

じょりぃ、大変安堵。(今だけでしょうけど)

「とりあえず、一緒に映画行こ」 さっそくしつこいじょりぃ。
「土曜日の夜ならいいよ」
「うん」 当分先だなこりゃ

「ね。 また電話とかしてもいいの? 仕事忙しいからダメなのかな?」 さっそくしつこいじょりぃ。
「電話って、前みたいな夜中のでしょ?(笑)いいよ、いつでも(笑)」
「キミ、やさしいな」にこにこにこ
「もうそれはわかったからさ」 ホントしつこいと思いますワタシ

でもきっと、電話も映画も前みたくはしないとは思うんですけど。
なんというか、「こないだまでの(断絶期間)は、もう終わりでいいよね」という確認を取っていたような、そんな感じで。
たぶんナナもそのへんはわかっていたんじゃないかなあと思うのですが。

でも温泉は行こうっと。(いつになるかわかりませんが)
ナース服も持ってきてもらおうっと。(全然懲りてないじょりぃ)(しかも持ってきてくれないと思いますが)



というわけで、以前とは少し感情が違うとはいえ、
ナナとワタシは仲直りがちゃんとできたようでございます。
ていうか、今までのことも今日のことも、いろいろと大目に見てくれて、ありがとうナナ。





ま、でも

お互い様か。いろいろと。(余韻ぶちこわし)


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