ナナとワタシ
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2004年10月13日(水) |
ナース服お届け・続編 |
前回思い切り思わせぶりに「続く」にしてしまったんですが。
がらっ と脱衣所のドアが開く音が。
の続きでございます。
「ねえ、後ろ、ちょっと留めてくれない?」 と、背中が大きく開いた状態で脱衣所から出てきたナナ。 うわああああお。
・・・・なんていう風に現実はうまくいくわけはございません。 だいたい、このナース服、前開きですし。
実際の第一声はこちらのずうずうしい一言からです。
「もっと似合って、もっとかわいいと思ったんだけどなー」
あの。 繰り返しますが、ずうずうしいです。 と思いつつも、ナナの方を見まして。
なんだなんだなんだなんだ。
かわいいじゃん。(めろ〜〜〜ん)(石を投げたら投げ返しますよ?)
さっきまで髪を下ろしていたナナだったのですが、やはり看護婦さんということで、後ろでひとつに縛ってまいったようで。 顔ちっちゃいなー。
「へーーーーー。(平静を装いつつ) かわいいじゃん(<小さな声で)」 「なんかさー、大きいんだよ。 7号でも良かったかも」 「もっと早く着てくれれば、交換できたかもしれないのに」 「え? そうかー しまった」 「まあ、それはそれでいいじゃないか。 良い感じですよ」 「ふうん。 はっ。 子供たちが突然早退とかで帰って来ちゃったらどうしよう!」<マジでうろたえてます 「いいじゃないですか別に」 「それは絶対ダメ! ちょっとじょりぃ、窓の外確認してみて。マジヤバイよこんな姿見られたら」
そんなアヤシイことをしてくださるなんて。ワタシのために。<実はナナは自分で着たいだけですけど
ナナが隣に座りまして。(あ、相変わらず離れて座ってます)
「なんかさー、かわいすぎたかも、このナース服」とナナ。 「そうかな? だって、かわいいのがよかったんでしょ?」 「なんだけどー、 やっぱもう、実年齢がついていかないね」 「ワタシから見るとそんなことないけどな。 か、 かわいいけど」 「(無視)」
ナナは「かわいい」とかなんとかほめられるのがキライなんですよ。 わかってますけど、言わないのもなんか、ねえ? いや、もちろん思ってるから言うんですけど。 思ってるのに黙ってる必要もないですよね。
「なんか、ホントにこれデカイなあ(笑)」とナナ。 「そうかなあ? ・・・・・ていうか、胸がすげえゆるそう」
いや本当に。 胸のとこっていうか、ベルトから上、すごい布が余ってますけど。
「うるさいな」とか「どこ見てんだよ」と返されるかと思ったら、 なんか、バツが悪そうにちょっと苦笑いしただけでした。
・・・・ちょっと悪いこと言っちゃったかな。 デリカシーがなかったかも。 でもまあ、気にしてないでしょきっと。
「聴診器、忘れちゃったんだ」 忘れたことにする卑怯者じょりぃ。 「なんだー、ダメなヤツだなあ」 「うん」
間。
「もっとかわいいと思ったんだけどなーあたし」と、ふたたびナナ。 ここでまた「かわいいじゃん」と言うのもしつこくて無粋な気がしましたので、 「ナースキャップかぶれば、また違うのかもよ」とワタシ。 「じゃ、かぶる」 「うん」
またしばらくナースキャップをいじったあと、「あ!わかったわかった!こうだよ!」と、ナナ、ナゾを解明。
「ね?」 得意そうなナナ。 「ホントだ」 「ちょっと、今度こそ、頭貸して」 ふたたびワタシの前に立つナナ。 「え! ヤだよ」 「ちょっと載せて、位置を見るだけだってば」 「ヤだーー」 「ちょっと! じっとして!」
うえーーんと思ったのですがふと気がつくと。 ワタシの目の前に、なんと、ナース服を着たナナの胸があります。 というわけで、おとなしくなりましたじょりぃ。 すぐ間近に見えるというだけのなんてこたあないことですけど。 それでもまあ、ワタシとナナ的にはちょっとありえないシチュエーションですから。 泣く子も黙ろうというものです。
よし、だいたいわかった とナナが納得したところで、ナースキャップを持って脱衣所に消えたナナ。 今度はすぐに出て参りました。 ナースキャップを手で押さえながら。
やっぱナースキャップつけると、一気に看護婦さんです。こんなに違うとは思いませんでした。 じょりぃ、さらに萌えモードに突入。
「ちょっとじょりぃ、後ろ、ピン留めてくれない?」
へ?
ナナはワタシの隣にすとんと座って、「あたし、押さえてて手が離せないから」と。
「できないよーーーーーー」 <この人はいったい何ならできるんでしょう 「できるよ」 「看護婦なら自分でつけられるはずだろーー」 「あたし看護婦じゃないから」 そうでした。 「困るよーーーーー」 「何が」
さ、さ、さ、 触れません。 ナナに。
「とにかくできない」 「やってよ」<さすがに声がイライラしてきてます 「うう・・・・・」
ナナからピンを渡され。 その時点でピンを落とし、拾ってピンの口を開こうとして、手が震えてるもんでまたピンを落とすワタシ。
「・・・・何やってんの?」 「ピンが その 難しいんだよ 口がさ」 ピンの口って、日本語正しいんでしょうか。 「・・・・・・・」 「これは、キャップと髪と、両方留めるのだね?」 「そうじゃないと、落ちちゃうでしょ?」 はい。
さて
髪 耳 後れ毛 うなじ 首 肩
などなど、萌えポイント満載のパーツでございますが。 今思えばホントにもったいないよなと歯ぎしりのひとつもしたい気分ですが、ワタシが見ていたのはただ一点。
ナースキャップと、その付近の髪。(面積にして、横5センチ×縦3センチくらいですよマジで) これだけでございます。誇張でなく。だってそれ以外何も覚えていないんですもの。 緊張して息を止めていたので、匂いもわかりません。もともと無臭な人ですけど。
で、最初のトライ。 ぶるぶるぶるぶる
「痛くないのかな」とワタシ。 「痛くないよ」 「このくらいかな。髪の量がどれくらいがいいのかわかんない」 手は震えちゃうしよーうっと。 「いいよ適当で」 「痛い?」 「痛くない」 「うがあ、とりあえず一個できた」
一気にナナから離れるワタシ。 酸素酸素。酸素をください。
「ちょっと、これじゃ落ちちゃうよ。もっと髪も一緒に留めて」とナナ。 「え! ・・・やり直し?」 「うん」 「じゃ、今つけたのは自分で取ってよ」 「取れないよ。取ってよ」 「え〜〜。 そういうの取るのって、痛そうじゃん。加減がわからないよ」 「痛くないから」 「ホントに?」 「うん」
で、このあとも、手をぷるぷるさせながら「痛くない?」を連発しつつナースキャップ留めにチャレンジしまして。 こんなに緊張して物事に当たったのって、随分久しぶりでございます。 ワタシ、ピンて自分で留めても「いでっ」という具合に自分の頭にぶっ刺す人間なので、うっかりナナをロボトミーしちゃったらどうしようかと本当にビビリました。 おまけに超接近。 おまけに髪に触ってしまいました。 中1から今までで、初めてのような気がします。髪に触ったの。
で、今、冷静になって考えてみたんですけど。 ナースキャップ、安全ピンで既に形は整えてあったんですよ。 髪も既に束ねてあったですよ。 位置も決まってて、あとはヘアピンで留めるだけでしょ?
自分でできないですかねこれって。 ワタシでもできる気がします。 ワタシより器用な、ヘアピン使いに慣れているナナができないものなんでしょうか。
というわけで。 たぶん、おもしろがってやったな、と。 からかわれたな、と。 考えすぎかしら。 それともサービスだったのかしら。
いずれにしても、もう過ぎたことですが。 しかし、あの時点でこのことに気付いていたら、もっとうわずっていたであろうじょりぃですから、まあいいんですけど。
でもまあ、これで看護婦さんのできあがりです。 じょりぃはハッピーです。 看護婦さんは「コーヒー飲む?」と訊いてくれたので「うん」と答えたです。
キッチンに立つ、ナース・ナナ。 じょりぃ、殿様にでもなったような気分でございます。 対面式のオープンキッチンなので、ナナの上半身がよく見えます。目を見て話をすることもできます。 どうしたって、すまして気取ってすかしていたいのに、顔がにまにまにまにましちゃってもうどうにもなりません。
コーヒーの支度をしながら、看護婦さんが長女ちゃんの話を始めました。 じょりぃ、もちろん、一生懸命聞いてます。
「・・・・・というわけでさ、先生がうまくやってくれてるんだけど、このまま様子を見ていればいいのかなぁ」とナナ。 「ううううむ」
と、返事をしながら、どうしても顔がだらしなくなってしまうんですよ助けてくださいもうホント恥ずかしいです鼻の下ってホントにのびるんですね。
顔を。 とにかく顔をなんとかしなければ。
「・・・・ってことなんだけど、じょりぃはどう思う?」
答えようと思っても、難しい話題だというのに、このまま話し出せば、ワタシは満面の笑み。 ヘンです。 ちぐはぐです。 というわけで、声が出せません。 声が出ると笑ってしまいそうです。 深刻な話をしているというのに。
ということで、考えるフリして、うっすらにまにましたまま(制御不能)黙っていましたら
「・・・・・ねえ、話、聞いてないでしょ」とナナ。 「聞いてるよっ」 口調は真剣、顔はにまにまにまにまにま 「・・・・でも、まったく頭に入ってないよね、その様子」 「入ってる。 入ってはいるんだけど・・・・・」にまにまにまにま 「けど、何?」 「ごめん。 顔と心は別だと思ってください」 「 いいよ無理しなくて」 「ははっ にやにや ・・・・・・ゴメン」
「でね?・・・・・・・・・・ってことになっちゃってさ」と、続けるナナ。 「ふむ。 ふふっ(<制御不能)」 「(呆れてます)」 「ちゃんと聞いてるんだよ、マジメに。 ホントなんです。 へへっ(<制御不能)」にまにまにまにま 「・・・・・・・・・」 「・・・・ゴメン・・・・・」にまにまにま
だって、ナース姿でキッチンて、なんか、なんか、 エロいんだもーーーーーん。 なんだか幸せで幸せでしかたありませんし。
「寒いから、カーディガン着ていい?」ということで、カーディガン着用ナース姿も拝めました。 これはこれでまたかわいいんですよねえ。 じょりぃ、またもやにこにこにこにこ。
さて。 そろそろ帰る時間です。 なのにワタシたち、いわゆる「看護婦さんごっこ」をしておりません。 このまま帰ったら、意地の悪い もとい 親身になってくださっているビューワー様たちに 「やーいやーい。弱虫のへたれー。 そんなこったろうと思ったよ。 へへへーん」 と、舌を出しながら親指を鼻につっこんで手のひらをらりらりらり ってされちゃいます。
ここはひとつ、看護婦さんごっこをビシッと決めなければ!
「脈くらい測ってもらおうかな」
と言い出したいけど言い出せない。 なんかそれって、ナナに対して失礼じゃないかしら。 いやでも、そーゆーことをしにきたのではそもそも。 しかし、やっぱり なんか さっきさんざんにまにましちゃったし(この時点でもしてます)、相手の人格を尊重した行いではないような気がします。
しかし、 やっぱり、 ここで言わなければ。 もうナナ、看護婦さんになってくれないかもしれないし。
「あの」 とじょりぃ。 「ん?」 「(あうあうあうあうあう)・・・・・・そろそろ帰る」 ヘタレ決定☆ 「そうなの? お昼一緒に食べないの?」 「うん。今日は」 「なっちゃん来る日?」 「うん」 「そっか」
「これで最初で最後って気がする」とワタシ。 「何が?」 「ナース服」 「(笑)持って帰る?」 「なんで?」 「きょんさんやなっちゃんに着せてみれば?」 またそーゆーことを。 「だからそれはいいって」 「なんで?」 「別に 着てもらわなくていいから」 「似合いそうなのに」 「そうだね」 「持って帰る?」 「置いておくと迷惑なら」 「あたしは大丈夫だけど」 「じゃあ、置いておいて」 「わかった」 「また着てくれる?」 「(笑)いいよ。 聴診器持ってきてよ」 「うん」
ナナが玄関で「じゃあね」と。
「あれ? いつものように見送ってくれないの?(笑)」<わざと言ってみました 「この格好じゃマズイでしょっ」 <マジメに答えてます 「はははは。 今日はありがとう」 「こちらこそ」 「 やっぱ、似合ってる。かわいい」 「ありがと」<急にフキゲンそうに
車に乗って走りだし、ふうっと一息ついたら。 左腕が痛い。 はて? と思って考えてみましたら、どうやらワタシ、ナナがナース服になってからというもの、緊張してずーーーーっと左手を強く握りしめていたみたいです。(ナナは左側に座っていたので、余計かも) 右手はコーヒー飲んだりしていたのでそこまで力まなかったのですが、左手は力みまくっていたみたいですね。 よほど力が入っていたのでしょうね。 重ね重ね、カッコ悪いワタシ。 いい年して。 さんざん、今まであんなことやこんなこともしてきたというのに。 何を今さらこんなことくらいでそんなに緊張していらっしゃるのか。と、自分に敬語を使ってみました。
夜になって、ナナからメールが。 明日の旅行気を付けて行ってきてねということと、よもやま話などと一緒に
今日は元気そうだったね。先日と違って顔色も良かったし。最近寝不足してないの? と。
じょりぃ、正直に返信。
寝不足は相変わらずだけど、今日はたぶん血行が良くなってしまったのだと思うよ。
とまあ、そんなわけで。 結局なーーーんにもできなかったじょりぃでありますが。 着てもらうだけでこんなににまにまできるほど変態だとは思いませんでした。 満足です。 エロ爺の性欲のようでカッコ悪いですが。
ワタシの顔色のためにも、またナナにはナース姿になっていただきたいものであります。 聴診器、キレイにしておかなくちゃ。
しょーもない話におつきあいいただき、ありがとうございました。 ホントに今回(も)、しょーがないなこりゃ。
追記----------------------
しまったーーーーーーーー!!!!!
ナース服、持って帰ってくれば匂いが堪能できたのに。
大きなミステイク。 ああ、もったいない。
あ、でも
あの人、匂いないんだった。 と思ってあきらめようっと。
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