ナナとワタシ
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「あたしってさ、すごくスキモノそうに見えない?」 「うん。見えるね」
だーいぶ前の、ドライブ中のナナとワタシの会話です。 (また遡った話でスミマセンねえ。なにしろ現在、放置されてるもんで) 自分がスキモノそうに見えるよねと話を振ってくるナナもナナですが、見える、とハッキリ答えるワタシもワタシです。
「どうしてそう見えるのかな」 「実際スキモノだから」 「全然そんなことないよ。 スキモノっていうかさ、なんか経験豊富そうに見られるのよ」 「ああ」
わかりますとも。 中学の、まだキスもエッチも経験ない頃から、この人はそんな雰囲気がなぜかありましたもの。 そして、そのエロい(というのとはまた違うんですが)感じに、思春期のワタシの脳みそがどうかなってしまったわけでございますから。
「実際はそんなことないのにな」とナナ。 「ふうん」 「それに、あたしってナンパとかされないの」 「へえ」 「今はもちろんされないけどさ(笑)。ナンパ全盛期(80年代ですか)の頃もなかったな」 「ふうん。意外だね」
ワタシもあまりないですけど。 ナンパはされないが痴漢にはよく遭うかわいそうなじょりぃ。 体が油断しきっているのでしょうか。 ちなみにワタシは「スキモノそう」と言われたことはありません。 一度くらい言われてみたいものですが。 しかしそもそも「スキモノ」という言葉、今使うんでしょうか。
「スキモノそうに見えればさ、ナンパされてもいいと思わない?」とナナ。 「そうだね。 でも、なんかちょっと、お高そうというか、キツそうな印象があるからじゃないの?」 「キツそうかな」 「なんとなく」 つり目だし。 頬骨高いし。 「ていうかさー、あたし、絶対に彼氏がいるって思われるんだよね。いないときでも」 「ああ。 わかる気がする」 「どうしてかな」 「スキモノそうだからじゃないの?(ケラケラ)」
日々セックスをやり込んでいる風に見えるんじゃ。 さすがにそれは言いませんでしたが。
「スキモノそうねえ。 妄想しすぎて、それが表に出ているんだろうか」
どんな妄想だよ。
「あたしって、ホントに妄想とか空想とかが好きなんだよねー」
この人年中こんなこと言ってますね。
「ワタシも好きだ」 「彼氏とかもさ、つきあうまでの、思う存分空想できる頃がいちばん好き」 「ああ」 「エッチもそう。なんか、頭の中だけで十分。ていうか、そっちのが好き」
いったい、ど、ど、どんなことを妄想しているんでしょう。 ていうか、「エッチも交際も、空想のほうが好き」って何回聞いたでしょう。 まあ、ワタシにもその傾向はあるので、気持ちはよくわかるんですが。
なにはともあれ。
ナナもワタシも「妄想空想状態のほうが楽しい」らしくてですね。
こんなふたりでは、もし万が一まぐれに奇跡がかかってワタシとナナが同じ想いになったとしても。
現実味を帯びることってなさそうですね。 全部空想でOK!('-^v) カラダの関係なんて、言わずもがなでございます。
ホッとするような。 つまんないような。
バカみたいなような。 <コレですね
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