ナナとワタシ
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2004年09月05日(日) |
名前の呼び方が決定しました |
約10日ほど前の話でございます。 というわけで、カムアウトも気持ちバレもしていないときの話でございます。 タイムラグのある話でなんなんですが、そのときに書いておいたものがあったので、せっかくなのでアップします。 (放っておかれてるもんだから現在のナナワタのネタがないんだなわはははははとか深読みしないでください)
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「どうしてじょりぃちゃんも、ママのことママって言うの?」
ナナと末子ちゃんと3人で美術館に出かけた日、お茶タイムしていたときに末子ちゃんから発せられた言葉でございます。
ぐっ と、言葉に詰まるワタシ。 しらばっくれてるナナ。
「そうだよね。変だよねえ」 一応答えるワタシ。 「じょりぃちゃんは、ママの子供じゃないでしょ?」<末子ちゃん、眉間にしわ寄せながら 「はい」
苦笑い。
ナナの方を向いて 「直さなきゃと思っていたんだよね。長女ちゃんにも言われたことだし」と。 「長女に? 『なんでママって呼ぶの?』って?」 「うん」 「(笑)」
「ねえ末子ちゃん。 じょりぃちゃん、ママのこと、なんて呼んだらいいかな?」
ちょうどいい機会です。 末子ちゃんに決めてもらおうっと。<ふがいない
「『ナナ』って呼びなー」
呼び捨てですか?
「呼び捨て?」とワタシ。 「うん」 「ナナちゃん、じゃなくて?」 「うん」 「じゃあ、末子ちゃんのことも『末子』って呼び捨てにしてもいい?(笑)」 「ダメ!」 「(笑)どうして末子ちゃんはダメで、ママのことは呼び捨てでいいの?」 「だってさー、じょりぃちゃんとママはお友達でしょう?」 「うん」 「だったら、ママはじょりぃちゃんのこと『じょりぃ』って呼んでるんだから、じょりぃちゃんもママのこと『ナナ』って呼ぶのがあたりまえでしょー?」
5歳の少女に「友情についてのあたりまえ」について説教をくらうじょりぃ。 ナナは「あはははは」なんてのんきに笑っております。
正直な気持ちとしては、ワタシ、呼び捨てにしたいんです。 なんだか「ちゃん」づけって、気恥ずかしくてですね。 それに、ワタシが「ナナちゃん」と呼ぶようになると、きっとナナもつられて「じょりぃちゃん」と呼ぶようになってしまいそうな気がするんです。 ワタシはナナに名前を呼び捨てにされるのが大好きなんです。 それがなくなってしまうのはさびしいんです。
なら悩まずに「ナナ」と呼べばいいじゃねえか、と。 思うのですが。
末子ちゃんの言っていた「あたりまえ」が、どーーーも、前から心に引っかかっていたフシがあるじょりぃ。 末子ちゃんの言っている「ママはじょりぃちゃんのこと『じょりぃ』って呼んでるんだから、じょりぃちゃんもママのこと『ナナ』って呼ぶのがあたりまえ」というのは、要は「対等なはずでしょ?」ということです。 5歳児がまさかそこまで考えているとは思えませんが。 でも、意味合いとしては、そういうことです。
たぶんワタシは、ナナと「対等」な立ち位置になることを、心のどこかで恐れているのです。 おかしな話ですが、ナナよりもワタシの方が一段下、という位置にいたいみたいなのです。
これはおそらく、同じステージに立ってしまったら、ワタシきっと今よりナナに対してずうずうしくなり、ナナに対する要求が増えてしまいそうで怖いのではないかと、自分では分析しております。 今でさえ、だんだん「わかってよ!」という態度が増えてきているじょりぃ。 (この数日後に、実際にいろいろとわかられてしまったわけですが) これ以上そうなってしまったら、よろしくありません。
と、まあ、いろいろグズグズと悩んだんですが。 要は恥ずかしいんですよ。 だから、ちょっと思い切って、勇気を出して切り出してしまえば、きっとなんてことないはずです。 いいや、この際、呼び捨てでもちゃん付けでも。 とにかくワタシは「ママ」って呼ぶのがふがいなくてイヤなのですよっ。 て、誰に怒ってるんでしょうワタシ。
というわけで。
ナナがトイレから戻ってきたら 「今日からキミのことは『ナナ』(あるいはナナちゃん)と呼ぶから」 と宣言しよう!といったんは意気込んでいたじょりぃだったのですが、ナナの顔を見た途端、その意気込みは霧散。
この日もこのあとずっと「ママ」で通した情けないワタシ。
ナナの家についてからくつろいでいたら、今度は末子ちゃん、
「ママはどうして、じょりぃちゃんのこと『じょりぃ』って呼び捨てにするの?」
と、ママに質問をしました。 幼稚園の年長さんになってから、友達関係も随分と大人びてきたんだよー、なんてナナも言っておりましたから、末子ちゃん的にも興味のある話題だったのかもしれません。
「ん? なんで? 変?」 とナナ。 「どうして『ちゃん』をつけないの?」
なんて答えるのかしら。 「中学のときからずっとそうだからだよ」とか言うのかな。
と、興味津々で見守っておりましたら
「実はじょりぃちゃんも、ママの子供なんだよ」
「わはははははははははは」<ワタシ爆笑
末子ちゃんも「何それー!」と笑っておりましたが。
「ママの子供だということなら、もう少しママに大事にされても良さそうなもんだけど」
と、ぼそっとナナにだけ聞こえるようにワタシが呟いたのは、子供達にはナイショでございます。
ナナはバツが悪そうに苦笑いしておりましたとさ。
と、このときはいったんここで終わったんですが。
カムアウトの電話のときに、電話を切ろうとするナナを追いかけるように 「待って。もうひとつ聞いてほしい話があったんだけど」と、この話題を振ってみました。
「なに?」 「あの、キミの名前の呼び方なんだけどさ、 あの 」
ナナでいい? と訊こうとしましたら
「ああ(笑)。まだ悩んでんのー? いいよ別に、なんでも」 「あ、 ええと、 じゃあ 」 「ママでいいんじゃない? 今まで通り」
え?
「え」 「呼びやすいんでしょ?」 「う、うん」 「じゃ、それで」 「 いいのかな」 「いいじゃん。 悩みがまたいっこ減ったね☆」 「 うん 」
ええと、上記のワタシの「ナナにしようか、ナナちゃんにしようか」の、くどいほどの葛藤はどこへ? ていうか、これからずっと、ワタシ、 ナナのことはママと呼ぶことに決定。
これじゃあ、色気のある展開は望めません。そもそも望めていないというのに。さらに。
みなさまは、自分のこと「ママ」と呼ぶ、甘ったれでヘタレな他人に欲情しますか?
しないでしょうね。 わかってて訊いてみました。
かといって、ナナがおかあさんのようにやさしくしてくれるかといえば、まったくそんなこたあないわけでございます。
ああ、 チャンスだったのに。 「ナナ」って呼べるチャンスを末子ちゃんがつくってくれたのに。 ワタシのバカバカバカバカバカバカ。<久々に壁に頭を打ち付けるじょりぃ
「ママ」か。
がくうううううううううううううううう。 ばぶー。むにゅむにゅ。<指しゃぶりながら寝ちゃいました
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