ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2003年08月30日(土) 不機嫌勝負

ゆうべ、日記用にカタカタと文字を打っていたら、ナナから電話が。
1時ちょっと前頃でしたか。

「眠れなそうだし、時間ができたから、電話しちゃった」と。

結局3時間くらい話しまして。
というか、ほとんどナナがしゃべっているわけですが。

話の内容の8〜9割は子供の話です。
これ、好きな人の話でなかったら、超退屈だろうなあと思うんですが。
ワタシ、子供いないしもちろん。
でもとにかく子供のことで頭がいっぱいで、子供たちひとりひとりの話を一生懸命話しているナナを見ていると、まあちょっと心配ですけど、うんと安心もしたりしまして。

話の途中で気がついたじょりぃ。
「今日、誕生日じゃん」
「うん。でも別に嬉しくもないし」
「もう誕生日ってイヤだよね」
「うん」
「ケーキでも買っていきましょうか」
「いらない」
「ほしいものは?」
「ない」

やっぱりね。

そろそろ切らなきゃね、なんて頃になってからナナが
「明日・・・ていうか、もう今日だけど、○○の遊園地で、夜間営業してるんだよね。花火もあがるらしいよ」と。
「へえ。いいね」
「このあいだもそれを狙ってわざわざ家族で出掛けて行ったんだけど、雨でダメだったんだー」
「じゃあ、今日行ってくれば?子供たちもあまり夏休みにでかけられなかったのなら」
「んーーーーーー」
「パパが忙しいなら、ワタシが一緒に行ってもいいよ」
「ホント? ・・・・・でも、長女が塾だ。明日」
「そう。  休ませちゃえば?」
「それはダメ。長女に『ママの都合で休むなって言ったり休めって言ったりするのはずるい』と弱みをつかまれてしまう(笑)」
「そうか。 でも、次女ちゃんと末子ちゃんは喜ぶんじゃないの?」
「うん。長女も喜ぶと思う」
「じゃあ行こう」
「んーーーーー。 明日の朝、長女に訊いてみてからでもいい?」
「いいよ」

ということで電話を切りまして。


翌日。


午前中、会計士と打ち合わせ中にナナから電話。
この会計君は、中学のときの同級生で、しかも元カレ(というよりBFですか)ということで気心の知れた相手なんですけど。
まあ、電話に出まして。

「まだ決められない」となんだか不機嫌そうなナナ。
「ふうん」
「ていうかさ、今日、雨みたいだし」
「そう」
「でもどうしよう。行きたい気はするんだけど」
「うん」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「で? じょりぃは? 行くの?」

また! 
この言い方、ワタシ大っキライなんですよ。 よくされるんですが。
ワタシの都合でなく、そっちの都合であーだのうーだの言ってるくせに。
しかもエライ他人事みたいな言い方するんだもの。

「ていうかさ。 そっちの都合でしょ?そもそも」

冷たく言い放つじょりぃ。
めずらしいんですけどこういうことも。

「そっか。 じゃごめん。また電話する。何時頃まで待ってくれる?」
「いいよ。いつでも」
「わかった」

チン。

打ち合わせに戻ると会計君、ちょっとビックリしている様子で
「どうしたの? めずらしいね。すごく素っ気なかったけど、電話で何かあった?」と。
「んー。 ちょっとムッとしたー(笑)」
「あんな話し方、するんだ。 誰?」
おまえにゃ関係ないだろ、と思いつつ「友達」。

イライライライライライライライライライライラ。
らいららいららいららいららい。 だと、チャンピオンbyアリスなんですけどね。
って、どうでもいいことでした。

お昼は会計君と約束していたので外に。
政治経済の話なんかして、いろいろと情報をいただき、有意義に昼食を摂りまして。

家に戻ってから、少し仮眠を取ることに。寝てないんですもん。ほとんど。
遊園地に行くことになれば片道2時間のドライブです。
運転手は絶対ワタシだし。 け。
と、イライラしながら少しうとうととまどろんだら。

電話。

誰だよもう、と思いながらナンバー見たら、ナナ。

「もしもし?」
「やっぱ行く」とナナ。
「そう。でも、雨なんでしょ?」 ちょっと意地の悪いじょりぃ。
「そうかもしれないんだけど」
「ま、いっか」
「じょりぃ、行ける?」
「うん」
「ねえ、早めに来られないかな。 ムリならいいんだけど」
「? どういう事情?」
「長女がね、遅刻になってもいいから、塾にも行きたいんだって」

一家揃って勝手だなおまえら。

「ムリじゃないの? 時間的に」
「んー・・・・」
「でもいいよ。わかった。なるべく早く出る。すぐにはムリだけど」
「いいですけど。別に。ムリしなくて」

あっそ。

イライラぷんぷんしながら支度。

車の中でもイライラは持続しまして。

今日はずっとムッとしてようっと。
少し態度で表さないと。
じょりぃだって、そうそう都合良く動かないし、いつもなにされてもニコニコしてるというわけではないところを見せてやるぞ。てなもんです。
子供たちにはちゃんといつもどおり接して、ナナには冷たくするんだ。

なんて決意を固めながら運転してるうちに、ナナ宅に到着しまして。

子供たちは待ちきれなかったようで、3人とも庭で待っておりました。
最初にワタシを見つけた長女ちゃんが、嬉しそうに手を振りまして。
ワタシもニコニコと、それはもう、皇室のようににこやかに手を振り。
そのあとに気がついた次女ちゃんと末子ちゃんが「じょりぃちゃああああああああああああああん!」と叫びながら車に向かってダッシュ。
危ないから。停車するまで待ちなさい君たち。

車から降りると、抱きついてくるふたり。
「今日は次女とずっと手をつないでいてね?じょりぃちゃん」と次女ちゃん。
「末子と手をつないでるといいよじょりぃちゃん」と末子ちゃん。
「うん。手をつなごうね」
「あたしとはジェットコースターに一緒に乗ってくれればいいから、じょりぃちゃん」と長女ちゃん。
「うん。一緒に乗ろうね」

ああ、幸せ。
とっても満ち足りた気持ちになるじょりぃ。
考えてみれば、今日はナナの誕生日じゃないか。
つまらないことでイライラして、ナナの気を悪くしても申し訳ないよな。

いやいや。

それはそれ。 これはこれよ。

今日はびしっと、じょりぃにも「ナナのせいで」不機嫌になることはあるというところを見せてやろうじゃないか。
(なにが「びしっと」なのか全然わかりませんが。まあ、そう思ってしまっていたのです)

しばーーーらく待たされて(早く来いって言ったくせに!)、子供たちと踊りを踊ったり歌ったりして遊んでいると、ナナ登場。

うわ。

すんごい不機嫌そう。

「じょりぃの車でいいの?」
「いいよ」

早くもじょりぃ劣勢。

みんな乗り込み、出発。

1分も経たないうちに次女ちゃんが「ジュース飲みたい」と。

「子供たちの飲み物は、持ってきてあるの?」とワタシ。
「ないけど?」
「買っていく?」
「・・・・・・・・・」 無視。

ムッ。 ていうか、なんなのよ一体。

子供たちとの会話は楽しく弾むじょりぃ。
ナナは黙ったまま。

これではワタシがナナに対して不機嫌なことをアピールできません。

5分ほど走って、ふと助手席を見ると、窓に体をぐたっと寄せてだるそーーーにつまらなそーーーーにしているナナ。

何その態度。

と思ったのも束の間、「具合悪いのかな」とにわかに心配になるじょりぃ。
仕事が忙しくてあまり寝てないって言ってたし。
ゆうべは4時近くまで電話してたし。
今日も根詰めて仕事してたらしいし。

って、今これを打っていて「なんだ、自分だって同じじゃん」と気付いたじょりぃでありますが、そのときはもう心配で心配でしょーがなくなってしまいまして。

「具合悪いの?」 ああ。結局ワタシの負けか。
「眠い」
「それだけ? 大丈夫?」
「だるい」
「(ムッ)寝ていけば? 寝てないんでしょ?」
「・・・・・・・・」 無視。
「次女ちゃんが喉乾いたって言ってるけど」
「・・・・・・・・」 無視。

あのね。

その「・・・・・・・」は、本日ワタシがやろうと意気込んでいたものだったんですが。
取らないでください。
ていうか、ワタシ、何へこへこと気をつかっているのでしょう。
わああああん。 くやしいよううううううう。

絶対、ワタシが電話の時に不機嫌だったのはわかっているはず。
先手を打ったんですよきっと。
くやしい。  くやしいけど。

子供たちにイヤな思いはさせたくない。
今日はナナの誕生日。
ナナ、マジで顔色悪いし。

ということで。

勝ちを譲ってやったんです。

と、どんなにじょりぃが強がってみたところでですね。
わかってます。

結局今日も負けましたワタシ。

そのあともずっと気を遣いっぱなし。

遊園地でも、お互い子供にかかりっきりでほとんど話なんかしませんし、たまにふたりっきりになったときはさらに無言に。
まあ、いつものパターンと言えばいつものパターンですが。

「友達」なら、もうちょっと気をつかったら?
ワタシに「友達」以上に甘えているのなら、言葉か態度で少しはそれを表してくれい。

キライだ。ナナなんて。

なんて言いながら、これ書きながら「今日はまだ仕事してるはず。あの顔色で大丈夫だろうか」なんて心配している自分がホントにもうイヤ。

本日の救いは、子供たちの笑顔と、みんなで乗った観覧車から見た花火でございました。

子供たちよ。
いつまでもじょりぃちゃんを愛しておくれ。 ママの分まで。




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