ナナとワタシ
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2003年08月11日(月) |
「コ○ドームって、何?」 |
ナナとの会話で。
「ねえ、○×薬局って知ってる? 線路脇の」
「うん」
「あそこに、コンドームの自販機があるのね」
「う、うん」 どぎまぎ。
たとえカマトト言われようとも、好きな人からこんな言葉が飛び出すと、やはりそわそわしてしまうじょりぃ。
「で、その自販機の前通ったときに長女が『あれ、何売ってるの?』って訊いてきたの」
「なんて答えたの?」
「どこまで知ってるのかな?と一瞬躊躇したんだけど、もう中1だし、なんとなく知ってるんじゃないのかなと思って、『コンドームだよ』ってそのまんま」
「そしたら?」
「『ああ、やっぱりね。ホントに売ってるんだ』って」
「落ち着いてるね」
「ドラマとかで知るみたいねやっぱり。それになんか、当時は黙ってたらしいんだけど、小6のときに学校にコンドーム持ってきちゃった子がいて、見たこともあるんだって」
「え! それってまさか、親が持たせたわけ?」
「まさか。 たまたま見つけて、ちょっと知ってたから持って来ちゃったんじゃないの? まだそんなにしっかりとした知識があるわけじゃないからさ、かえって気軽に扱ってしまったんじゃないかな」
「生々しくないんだ。本人たちにとっては」
「そういうことだと思うんだよね。 でね?そのときに次女ちゃんも一緒に車に乗っていたんだけど、その話を聞いてて、当然『コンドームってなあに?』ってことになっちゃったのよ」
次女ちゃんはまだ小4です。
「次女ちゃんの性格だと、教えてくれるまで引き下がらなかったでしょ」
穏やかなんだけど、一度こうと決めたら絶対譲らない、頑固な次女ちゃんです。
「そうなんだよ。しつこくてさ。教えても別にかまわないんだけど、どこまで知ってるのかわかんないじゃん?」
「やたらなことを教えてはマズイということ?」
「ていうか、何も知らないとすると、生理のこととか、もう一番最初から教えなきゃいけないのかなと思うと、めんどくさかったの」
「ああ。わかる気が」
「で、『次女ちゃん、もうちょっとそういういろんなことがわかるようになってきたら、ママがちゃんと教えてあげるから』って言ってごまかそうとしたんだけどさ」
「きかないだろうね」
「きかなかった。駄々こねちゃってさ。『次女、なんでも知ってるもーん。だから教えてよー。コンドームってなーにー?』とか言って、大騒ぎ」
「わははははは。なんでも知ってるから教えてって、つじつま合わなくておもしろいわはははは」
「そしたら長女が『おまえ、外でコンドームって何?とか訊きまくるなよー。恥ずかしいからそれ』と注意して」
「わははははは。確かに」
「次女ちゃんはもう真剣でさ。『次女、ホントになんでも知ってるから、教えて?』って懇願するわけ」
「で?」
「そんなに言うんじゃしょうがない。小4でも、そういうことに興味はもうあるかもとも思って。覚悟を決めて『知ってるって、何を知ってるの?』って訊いてみたら」
「うん」
「なんか自信たっぷりに『ゴミの分別はちゃんとしなきゃいけないとかさー。知ってるよなんでもー』って」
「わはははははははははははははははははコンドームの話にゴミの分別って」
「長女も大ウケしてた。次女ちゃんてやっぱりかわい〜おもしれ〜とか言って」
「わはははははは。 でもママがそういうことを教えるのが得意な人でよかったよね」
「どういう意味?」
「ワタシ、その手のことの基本は、ほとんどアナタから教わったんですよ」
「え。 そうだったっけ?」
「うん。 ありがとう。その節は」
「ええと、思い出してきたような。 たしか中1の夏ごろとかだよね?」
「うん。『じょりぃはまだ初潮がきてないから、今なら妊娠の心配なく、やりたい放題できるんだよ』とまで教えてくれた」
「どうかしてるねーあたし(笑)」
当時12歳だったじょりぃは、ナナの話すそういうことひとつひとつに、とてつもなくドキドキしていたのを覚えております。 「どういう行為をすると、子供ができるのか」をワタシに教えてくれたのもナナだったのです。 ナナってなんでも知っててすごいなー、と、心から尊敬していたあの夏。(遠い目) それまでは、ただの部活仲間くらいにしか思っていなかったのですが、そんな話を教えてくれるようになってから、ナナのことを妙に意識するようになったワタシでした。 あのときのドキドキがなければ、恋していなかったかもしれないな、なんてことも思ったりして。
だからまあその調子で。 娘にもいろいろ教えてやってくれたまえ。
でもやっぱ、次女ちゃんにはもうちょっと経ってからね。 ゴミの分別も、もしかしたらよくわかってなさそうだし。
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