ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2003年08月06日(水) ピアス

温泉帰りに、ナナと本屋さんに寄りまして。

ワタシは買うものが特になかったので、店内をふらふらとしておりました。
そしていつものくせで、耳のピアスの具合を確認していましたら。

ない。

右耳ぶんを紛失。
左の2個は無事でございましたので、ちょっと一安心。

温泉入った後、タオルでわしわしと髪を拭いたので、そのときにすっとんでしまったのでしょう。

心もとないなあ。
気になる気になる気になる。この「あるべきはずのものがない」状態が。イヤ。

ということで、ナナがレジで買い物を済ませている間、店内にある、やっすいアクセサリーコーナーで、臨時のピアスを物色するじょりぃ。

レジを済ませてやってきたナナ
「何見てんの?」
「ピアス。 なくしちゃったみたいなので」
「え? どこで?」
「たぶん温泉かな」
「全部?」
「右の1個だけ」
「金属アレルギーなんでしょ? こんなところの買っちゃっていいの?」
「シルバーなら、一度膿めば大丈夫なんだよワタシの場合」
「えええ。 でも、今、夏だよ?」
「うん」
「よくないでしょー」
「へーきでしょ」
「きっと化膿して、きのこが生えちゃったりするよ、ピアスの穴から(笑)」
「やだなそれ。でもそしたらもうピアス買わなくていいなあ」 きのこ生やしてるのもどうかとは思いますが。
「アレルギー用の、樹脂のとかもあるじゃん。こっちにしなよ」
「キャッチャーがついてるのは、買ったその日になくしちゃうくらいなくしやすいからイヤ」
「だからいつも輪っかのしてるの?」
「うん。それでもなくしちゃったけど」
「ふうん・・・・でも、膿むのわかっててするの、良くないなあ」
「ん。  じゃ、今日はあきらめる」

その場を離れまして。
しばらくふたり、無言で店内を物色したあと

「あたし、昔してたヤツが取っておいてあると思うんだけど、使ってたヤツでもよければあげようか? 確か輪っかのひとつくらいあったと思うんだよなー」とナナ。
「え! いいの?」
「あたしはもう穴ふさがっちゃってるし。じょりぃがお古でもイヤでなければ」

無言でちょうだいポーズ。にこにこにこにこ。

「でも、使ってたピアスってイヤじゃないですか? じょりぃさんは神経質ですし(笑)」
「イヤじゃない。ほしい。ちょうだい。くれ」
使ってたピアスだからこそほしい。
「でも、金なの。 じょりぃ、シルバーしてるよね、いつも」
「いい。金で。ちょうだい」

ワタシがナナに対して、こんなにモノを欲しがったのは初めてなので「よっぽどピアスをし忘れているような状態がイヤなのね」と思われてしまったかもしれません。
でももちろん、そういう理由ではなくて。
ナナがかつて自分でつけていたピアスがほしかったんです。

ピアスって、言ってみれば傷じゃないですか。
開けなくてもいいのに体に開けちゃった穴です。
薄皮ができているとはいえ、たまに膿んだりしますし、ワタシにとってピアスの穴って「生」な部分という意識があるのです。

ナナが体に刺していたピアスを、自分の体に刺す、という行為がですね、
ワタシにとってはなんだか儀式がかったような感じがして、
おまけになんだかエロティックな感じがしてですね。
非常に魅力的だったのです。
なんとしても欲しい。 ナナのお古のピアス。


なんて強く思って、めずらしくおねだりモードのじょりぃだったくせに、
ナナ宅へ着いて、子供たちと夢中で遊んでいるうちに、ねだったことをコロッと忘れてしまい。

しかし、子供たちと遊んでいるところへ、ナナがやってきて「これなんだけど、いいかなこんなので」と。
「何が?」
「ピアス」
「あ。  ホントにくれるの?」
「うん。 でも大きいねちょっと」
「いい。大きくても」
「パイプのだから、つけづらいけど」
「うんだいじょうぶ。ありがとう。うれしいな」にこにこにこにこ。
「あたしが使ったきりだから、今一応ざっと拭いたけど、消毒とかしてないよ」
「あい」 わくわくわく。

というわけで。

今現在、ワタシの耳には、金のピアスが。 ちょっとワタシには大きめで、恥ずかしいのですが。
しかしおかげさまでアレルギーもなく。
消毒なんてもちろんしてませんよ。 もったいないじゃないですか。ナナ菌が落ちちゃったら。わははは。

なんだかイマイチ似合っていないんですが、それでも嬉しくてしょーがないじょりぃであります。


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