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2009年09月03日(木) 自民党再建へのシナリオ

自民党が歴史的惨敗を喫した直後である現在、党の内外から悲観的な声しか聞えてこないのは、ある意味で当然である。
だが民主党政権が永久に続くわけではないし、また国民もそれを望んではいまい。
今回の選挙の意味とは、「政権交代そのもの」にあるのではなく、国民の「政権交代アレルギー」を払拭したことにある。
今までは自民党政権に不満があっても、政権交代への不安から仕方なく支持し続けているしかなかった。
しかしこれからは違う。与党に不満があれば、国民は黙っていない。
いつでも政権を取り代えればいいからである。
従って民主党300議席などは砂上の楼閣に過ぎず、再び政権交代は必ず起こる。
尤も、その時の受け皿は別に自民党でなくても一向に構わない。
ただ今から新政党を育てるよりは、やはり自民党の再建策を考えたほうが手っ取り早い。

その前提条件として、絶対に「分裂しないこと」「右の社会党にならないこと」が挙げられる。
何人かが出て行くのはしょうがないが、分裂して数十人の小政党に落ち込んでしまってはお終いである。
また、保守色の強い右寄りのイデオロギー政党になるなどは、もってのほかである。
むしろ自民党はイデオロギー色を隠した穏健な保守政党と言う、往時の姿に戻るべきである。
国民が望んでいるのは、「違いのはっきりした二大政党」ではなく、むしろ「ほぼ同じの二大政党」であろう。
その時々に、より良い政策を出した方が勝ち、政権運営に失敗した方が負けて交代するというあり方をするのが一番良いのである。
民主党と自民党が、かつての自民党と社会党ほど違っていたら、政権交代そのものが起こり得ない。

次に、新総裁には思い切った世代交代により、50歳以下の若い総裁を作ることだ。
若手を総裁にする意味は、今までの「古い自民党」のイメージを一新することにある。
言い換えれば、次の自民党総裁の役割はそれだけでもよい。
別に「次の自民党総裁」で政権を目指す必要はないからである。
とりあえず「選挙に惨敗した自民党」のイメージを変えるために、今は手垢の付いていない人材を総裁に登用するしかない。
そのためには「永久戦犯」である森、安倍、麻生、或いは古賀、青木らには隠居していただくことである。
彼等がまたしゃしゃり出てくるようでは、自民党に未来はない。
具体名を挙げれば、今後の自民党は河野(太郎)、棚橋、石原、石破、或いは旧世代ながら比較的傷の薄い谷垣あたりを中心に運営していくべきであろう。
(個人的には、まず河野か石原にやらしてみて、その後で石破か谷垣が出てくるのがベターだと思うが)


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