民主・横路副代表と小沢氏、国連待機部隊創設で一致
外に向ってだけは強がっているが、党内問題に対しては何事につけへっぴり腰の
マヌ菅執行部に比べれば、民主党の一番の弱点である安全保障政策に踏み込んで
行って一致を見出そうとする小沢一郎の姿勢は評価に値する。
しかし所詮はそれも付け焼刃で、いかに表面上だけ取り繕ってもボロが多過ぎる。
「一致」って言ってもあまりに抽象的だし、
例えば「世界平和」とだけ言えば自民党でも共産党でも一致するのである。
それに自衛隊があるのになんで国連待機部隊なんかわざわさ創設して屋上屋を重ねる
ようなことをしなければいけないのか。
第一、日本が常任理事国にも入っていないような国連に指揮権を白紙委任するなんて
ムチャクチャな話である。
結局、小沢と横路が語っているのは、「世界連邦が実現したら」みたいな夢の話に
近くて、民主党が政権を取ったらすぐ実現するような現実的な政策の問題にはなって
いないのである。
それは昨日行われた衆院予算委員会での小泉−菅問答にも顕著に表れている。
小泉−菅激突、自衛隊派遣は首相押し切り
>菅氏は「はぐらかしだ」と反論し、「毎日、答弁が迷走している。自主性のない外
>交だ。国民に説明がつくのか?」と強く批判した。
>
> これに小泉首相は顔を高潮させて語気を強め、「はっきり答弁している。何回も
>同じ質問をするんだから、同じ答弁をしている」と逆襲。
>
> その上で「全部反対するのなら、日本の国益をどう考えるのか。日米同盟、国際
>協調の下、テロには屈しない」と押し切り、ガチンコ対決はやや小泉首相に軍配が
>上がった形だ。
民主党が全く信頼できないのは、この点の曖昧さが克服し切れていないからなのだ。
イラク自衛隊派遣反対でもアメリカ追従反対でも何でもいいのだが、だったらそれで
今後の日米関係、日本の安全保障の問題ははどうするのか、については何ひとつ
具体的なことは示せずに抽象論に終始しているくせに、目先の政府の方針にだけは
反対してみせるというところには、「何でもハンタイ社会党」と同じ無責任さを感じ
る。
先の選挙で民主党が掲げた「マニフェスト」で外交・日米関係については
>受け身の外交姿勢を改め、日本を明確な外交意思をもつ国に変えます。
>日米同盟を本当の意味で進化させるために、「協力すべきは行う、言うべきは言
>う」ことを対米関係の基本姿勢とし、日米関係を成熟した同盟に強化します。
と書かれていて、一読すると結構づくめに思えるが、でも「言うべきは言う」って、
イラクを抱えている困憊しているアメリカが援助を求めて来たときに、それを拒否し
て、国連憲章違反がどうのこうのとか小言を並べることが「成熟した同盟」なのだろ
うか。
それといつも矛盾しているのは、自衛隊派遣はダメといいながら、
>被災したイラク国民に対して、医療・教育・経済分野等の人道・復興支援について
>は、積極的に取り組みます。
というのは、つまり民間人を行かせるのだろうが、現地で爆弾テロが多発して危険だ
から、自衛隊派遣は反対といいながら、どんなに危険でも「人道・復興支援は積極的
に取り組みます」って、具体的に何ができると思っているのか、よくわかりかねる。
民主党って、意志薄弱な子供に似ていて、
「あれは食べたくない、これも食べたくない」とただをこねるくせ、「じゃあ何が食
べたいの」と聞かれたら、自分では何ひとつ決められないのである。
「成熟した同盟」どころか、これではいつまで経っても「十二歳の子供」(マッカー
サー)並みの無責任さではないのだろうか。
無責任と言えば、あれほど大騒ぎしたマニフェストの取り扱いをめぐってまだもめて
いる。
白紙、更新、法案化? マニフェストで議論百出
>「政権を獲得した時に実行するもの」(菅直人代表)で履行義務はなく、
>小泉政権の政策実現度を検証していく−というのが基本的立場。
10月30日のこの日記で既に予想した通り、菅はマニフェストなんて
最初から全くやる気はなくて、やっぱりただ政府与党の揚げ足取りに使うための
方便に過ぎなかったわけである。菅は、この手の詐欺師的な駆け引きは抜群に
うまいが、こんなことで本当に政権を任せられるのだろうか。
もっとも、菅なんて次の総選挙までには引きずり降ろされているだろうから、どうで
もいいのだが。
羽田元首相激白「真紀子は必要な人材だ」
久々登場の"2ヶ月総理"羽田サン、何を「激白」したのかと思ったら、
>「彼女には人々をひきつけ、わかす力がある。親父さん(=角栄元首相)もそう
>だった。僕が新人議員のころ、赤坂の料亭でドライカレーをものすごい勢いで食
>べながら、政治への姿勢を教えてくれた親父さんのド迫力を思い出すよ」
なんだ、ただの「角さんノスタルジー」か。
羽田もモウロクしたな。。。