11月21日の朝日新聞に福島瑞穂社民党新党首のインタビュー記事が掲載されている。
ちょうどこの日は前日、辻元清美元衆院議員と土井たか子前党首の元政策秘書による
秘書給与詐欺事件の初公判があったのだが、福島党首はマスコミにコメントを拒否し
ている。
ところが、この朝日のインタビューではべらべら、聴かれもしないことまで喋ってい
るのである。
さすが朝日は社民党の友好新聞である。
この中で福島は辻元事件に関して、「今も逮捕の必要性に疑問を持っている」 と
述べたり、
北朝鮮の拉致事件への対応についても、「全部社民党が悪いと言われるのはおかし
い」などと、例によって例のごとく開き直った持論を展開、
更に、「護憲」を唱えて総選挙で惨敗したことに関しても、「9条改憲が実は生活に
直結することを伝えきれなかった」とわけのわからない言い訳。
そして最後に「二大政党制では、戦争を止められない。今こそリベラルな勢力、
社会民主主義の実現が必要だ」と根拠のない空威張りをしている。
「二大政党制」と「戦争」とに何の関係があるのか全く意味不明だし、そもそも戦争
を止めたかったら社民党は、テロリストどもにケンポー9条の精神とやらを説きに
行ったらどうか。
自分は安全な場所にいて口先だけで平和を唱えているのは偽善者の振舞いである。
実は、社民党-社会党で唯一、まともだったのは村山富市元首相だったりする。
ところが気の毒なことに、「土井社民党」の歴史からは、村山社会党政権の存在は
抹殺されているらしい。
例えば村山首相は1994年7月18日の衆議院所信表明演説で「自衛隊合憲」「日米安保堅持」
「日の丸・君が代を尊重」と言明しているし、社会党大会でもそれは承認されたはずなのだが、
今、社民党のHPで「社民党の政策」というページを見ても、どこにも書かれていない。
「将来的に日米安保条約の軍事同盟の側面を弱めながら、その役割を終わらせ」とか
「自衛隊を縮小・改編し平和憲法の理念の実現を目指します」とか、
曖昧模糊とした表現になってはいるものの、とどのつまりは否定する方向であ
ることだけは確かである。
聞くところによれば福島瑞穂は、村山政権時代の自衛隊・安保容認論について、
「あれは連立政権だったからで、今は関係ない」と言っているそうだが、ひどい話である。
最近でも、選挙が終ったとたんにマニフェスト(政権公約)を
「白紙にする」
と言い出した無責任な党があったが、現にあったことまで否定してなかったことにし
てしまうとは、とても公党のすることとは思えないのである。
かつて土井たか子は外国特派員協会の講演で小泉首相の靖国神社参拝を「違憲」だと
勇ましく攻撃し、そこまではよかったが、質疑で
「国のリーダーがキリスト教の教会に行くのはよくみられる。なぜ日本だけが問題に
なるのか」と突っ込まれ、
「私も教会によく行くが、衆議院議長としていったわけではない。問題は首相とい
う立場だ」
としどろもどろになってしまったという。
この程度の人物が党首を務めている(いた)政党が「護憲」とは笑わせるし、
社会民主主義を僭称するのは世界中の社民主義政党に対する冒涜である。
日本の社民党などは、欧米では列記とした「カルト」として通用するのである。
そういう誤解を避けるため社民党には「テロリスト擁護党」、または「護憲教団」
を名乗ることを是非推奨したい。