日常些細事
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2004年09月15日(水) |
顔(案山子まつり2) |
宮崎県では今でも埴輪を制作している工房があって、お金を払えば素人でも作らせてもらえる。以前私もここで1体作ったことがあり、それは30センチぐらいの小さなものなのだが、今でも我が家の一員として施術室に鎮座している。 宮崎でその埴輪を作っていたとき、私を教えてくれていた工房の人が、 「はにわの顔って、作っている人に似るんだよねえ。不思議だけどねえ」 しみじみとした口調で言っていたものだ。 私はそのとき、『踊る』と名付けられた埴輪のレプリカを作っていたのだが、こいつは目と口をぽかーんと開けた、実に間抜けな顔をした埴輪なのである。 「ううむ。すると製作者のわしも、こんな間抜け面に見られているのであるか」 と、いささかプライドを傷つけられたものだ。 同じようなことを、こけしを作っている職人さんも言っていたような記憶がある。
とすればこの『案山子まつり』の参加者たちも、自分たちの作った案山子そっくりの顔をしているのだろうか。いちど会ってみたいものである。中にはとても人間とは思えないような顔の案山子もいたけれど。
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