日常些細事
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2003年07月26日(土) 男は立つのだ

仕事を終えて帰宅するため乗ったバスが珍しく混んでいた。立っている人はいないがほぼ満席である。
それでも最後にひとつだけ空いていた場所を見つけて、何とか座ることができた。
疲れていたし、とりあえずやれやれである。
バスはしばらく走って次の停留所に止まった。
女性がひとり乗ってきた。
年は私より若いだろう、たっぷりしたグレーのワンピースを着ていて結構太っている。妊婦さんかもしれない。長い時間バスに揺られて立っているのは辛そうだが、座ろうにも空いている席はもうない。
こういうときは男が立っておくのである。
そう思った私は立ち上がって
「どうぞ!」
 席を譲ったのだが、即座に
「いえ結構です」
と断られてしまった。
一度譲った席にまた座るわけにもいかず、私はその女性と向き合うような形で終点まで立っていた。
 とてもとても辛かったです。


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