Espressoを飲みながら

2001年08月28日(火) ルールが変わっても・・・

 構造改革、構造改革とマスメディアが騒ぐ。

法律をあれこれ変えれば、経済は活性化する。
         ↓
経済が活性化すれば景気は良くなる。
         ↓
みんなが今よりお金持ちになって、暮しが楽になる♪
         ↓
        ハッピー♪

 と、ごっつ単純に考えているようだ(笑)。

確かに株取引に掛かる税率が安い方が市場は活性化するだろう。
確かに雇用が増えれば消費も増えるだろう。

 で、それで万事OKになるのかな?

 バブルの時も、好景気の時も、「僕は幸せだー!」と言ってた人は
かなり少なかったように記憶している。そしてもちろん、貧しい時代に
「僕は幸せだー!」と言えた人々はもっと少ない。

 もしそれで幸せになれないのなら、安定した高収入は退屈した人生の
長さを単純に延長するだけである。

 もしあなたが今ヴィッツを運転していて、渋滞でイライラしているなら、
お金持ちになったあなたはベンツを運転しながら、渋滞でいらいらしている
ことだろう。あるいはウインダムでもいいし、ソアラでもいい。ただどっち
にしろ渋滞につかまってイライラしていることだろうと思う。

 構造改革、ルールが変わる。だが、その変わったルールで人々は
何をするのだろうか?多分以前と同じように競争するのだろう。
その競争は自由経済とか、活性化とかいろんな良いレッテルを
貼られるかもしれない。でも、競争は競争である。

 先日、ジェロム レ バンナのインタビューを読んだ。
PRIDEやVTのことを「興味が無い、面白く無い」と言った彼の発言に対して
インタビュアーが「それは簡単に勝てるゲームだということですか?」
とたずねた。バンナは否定した。「簡単に勝てるスポーツなんて存在しない
、勝とうと思えば何であれ多大な努力が必要だ。」と言った。

 競争とはそんなものなんだろうなと思った。どんな小さなことでも、
それを争いの道具にするなら必ずハードなものになると思う。

 構造は変わるだろう、でもそれは競争のルールが変わるだけだ。
誰にとっても大した救いにはならないだろう。

 競争ではない、シェアの奪い合いではない状態が訪れるまでは、、、。 





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空遊 [MAIL]

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