よっ。日本一☆( ̄(エ) ̄)v
ハイ。ウカレポンチ観音デス☆
Kサンが捕まったコトを知った社員が、 コッソリ盗み聞きをして得た情報だが、 店長の口から真っ先に出たのは、 「観音チャンの持ってるバッグはどうした?」 だそうだ。 貧乏人はブランド物を持っちゃいけないんだろうか。 ちょっとショックだ。 つーか、せめてアタイに聞いてくれよ。
「社員のコと2人でやり取りしてたので自分は関係ナイ。」 聞かれたKサンは、そう答えたそうだ。 名前を出された社員は、まさに盗み聞きしていた社員だったりする。 心臓を鷲掴みされる思いだっただろう。 こういう組織犯罪というものは、 捕まっても仲間を売ってはいかんと相場が決まってる。 「あんな小さいモンで捕まったDクンでさえ 何も言わずに辞めたのにあの女!腹が立つ!」 読んで字の如く、怒り狂っていた。 更にKサンは自分が知ってる限りの名前を出した。 Dクンというのは歯ブラシで捕まってクビになったコだが、 このKサンのオカゲでお笑い者から一転、ヒーローとなった。
連絡網がシッカリしていたのか、 次の日には関係者全員が事件を知っていたうえに、 対策もバッチリだった。 日頃からイザコザを起こしてる割に、 こういう時の団結力は凄まじい。 本部のお偉いサンがやって来て、 店長と共に名前の挙がった人間の事情聴取が始められた。 まずはレジ抜けをしていたと報告のあったバイトから。 彼女らは泣き落としにかかった。 『イヤだって言ったら苛められると思って。』 『断ったら文句を言われて。』 年上だったから強く言われたら断れなかったと。 そしてお咎めナシ。 率先してやってたクセによく言ったもんだと感心する。
順番待ちしてるコッチもツライ。 口裏合わせする為、社員達に呼び出されたアタイは、 共犯なのではないかと、まだ疑われたままだった。 「マジで知らなかったの? あんなにいつも一緒にいたのに?」 「はぁ。てか良く考えてみてよね。 もし知ってたら、あのバッグもアンタから買わずに貰ってるよ?」 「ウチのバイヤーからも観音チャンの名前出てるんだよ。」 そのバイヤーの顔すら知らんのだが。 アタイってば有名人…。( - -) トオイメ。 「ちなみに何て?」 「Kサンと一緒になってSサンのコト苛めてたコだろ? やりかねないよね、って。」
…モシモシ。 Sサンてイジメッコ社員のコトなんだけどもね。 どうやらKサンには虚言癖があったらしく、 彼女が苛められていたのは妄想だったようだ。 「私、苛めた覚えないんダケド…。」 「一緒にいるだけで同罪なんだよ。 それに観音チャン、あのコの友達取っちゃったし。」 「友達って取る取らないの問題じゃないだろ。 つーかアンタらはウソを承知で同調してたワケ?」 Sサンは女の魅力をフル活用していたヒトで、 男に媚を売る姿が気に入らない等と、常々文句を言われていた。 Kサンのイジメが今まで発覚しなかったのは、 フロアの違うアタイが現場を見る機会がなかったセイもあるが、 おおっぴらにSサンを苛める口実を作る為、 Kサンのウソ話に便乗したヒト達にも原因があった気がする。 バイヤーに名前を知られていたのも、 Sサンが相談する時にアタイの話もしたのだろう。 どうしてこうも話を大袈裟にするのか。 女ってマジでコワイ。
「今はそんなコト問題じゃないんだよ。 とにかく、Kサンから貰ったもの教えて。 私が巧く話を合わせるから。」 「だから貰ってないんだって。 頼んだコトあるけど安くしてもらえなかったもん。 だからアレだってアンタに回されたんじゃん。」 「ホントに単独でやってたんだね…。」 カマかけてたんか…。 この期に及んでまだ疑われてたんスね。(ガックリ) そんなに何かやらかしそうな顔をしているのだろうか。 「あ、1つ思い出した。」 「何?」 「ピアスが欲しくて見てた時にね…」
ソレくらいだったら業者サンと仲イイから、 卸値で売ってもらえるかもしれないよ、と。 直接、業者サンから買ったコトがあった。 半値で2000円ホドだったか。 「そのお金は?」 「Kサンに渡した。」 「観音チャン、騙されたんだよっ!」 「…あ、やっぱし?」 「間違いなくKサンのポケットマネーになってるね。」 「貧乏人に容赦ナイよね。」(そういう問題でもナイ) 「もー!シッカリしてよねっ!」
そんなコト言ったって、 ウチでも業者サンから直接激安価格で買うコトあったし、 マサカ騙されてるなんて思わんから言われれば信じるやん。 幸か不幸か、そのオカゲでアタイの疑いはスッカリ晴れたのだった。 …つづく。
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2003年10月27日(月) |
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