ダウンしてマシタ。
ハイ。グロッキー観音デス☆
しばらくコンビニで働いていたアタイは、 病院の求人広告に目をつけた。 コレならば親も文句言うまい。 そう考えたアタイは早速面接するコトに。 後から聞いた話では、面接には40人ホド来ていたらしい。 ビシッとスーツで決めた女がワラワラといる中に、 セーターにジーパンのカジュアル女が1人。 まぎれもなくアタイである。
応募人数の多さと、面接に対する心構えの無さに、 落ちる気マンマンだったアタイ。 面接から帰るなり、サッサと次の仕事を探すコトにした。 が、翌日に合格通知の電話が掛かってきた。 ちょうどレストランに入った時に掛かって来た為、 その日の食事はアタイの就職祝いというコトで盛大に。 懐かしい…。( - -) トオイメ。 働き始めてすぐ、新人はアタイダケだと聞かされた。 特殊な仕事の為、妙に緊張感が走る。 アタイは上辺を取り繕うコトダケには長けていたので、 デキるフリをするのも得意だった。
1人の先輩が教育係としてアタイについた。 他の先輩方もイイ方ばかりで、 働きながら資格も取らせてくれるという。 この仕事に就けてホントに良かったと思ってた。 ところが、補助的仕事しかしてなかったアタイに、 患者サンの検査が回ってきた。 「マサカ、私が1人でやるんですか?」 「大丈夫、観音チャンならできるから。」 その根拠のナイ自信はドコから…? 任されたのでヤルコトはヤったが、 カルテを先生に回しながらアタイは思ったのだ。 ホントにその結果を信じる気?(ぉぃ)
あまりの展開の早さに疑問を感じたアタイは、 先生と直接話すコトにした。 「まだ1人でやる自信がないんですが…。」 先生は笑って言った。 「こんなに早く任せるコトは今までも無かったんだけど、 アナタはデキルヒトだから大丈夫だよ。」 教育係の先輩が先生の前でよほど褒めたのか、 アタイにとっては有難くないこの仕打ち。 そう言われると出来ませんと言えないアタイは、 納得できないまま数々の患者サンの検査をするハメになった。
慣れない仕事はやっていくうちに覚えればイイ。 そう考えるアタイでも、 この検査が1番重要であるコトが分かっている為、 慣れる慣れないの問題じゃナイだろ、 と思わずにはいられなかった。 慣れない間に診られた患者サンはどうなるんだって話で。 この病院の名誉にも係わるんじゃナイか、と。 考え出すと止まらないマイナス思考なアタイ。 苦痛に耐え切れなくなった頃、 赤ちゃんが運び込まれ、すぐ手術するコトになった。
「観音チャン、先生がついてって。」 「ゑェッ!私!?」 「早く。私も一緒に居るから大丈夫だよ。」 自慢じゃナイが手術の類は苦手なんだ。 じゃあ何で病院で働いてんだよってな話だが。 先輩にズルズルと引きずられるように手術台の横へ。 嗚呼…こんなイタイケな赤ん坊に何する気?(TдT;) ワンワンと泣き喚く赤ちゃんを押さえつけながら、 身体が後ろへ仰け反っていく。 コリャタマランと顔を背けると、 「チャンと見る!!」 先輩に背中を押され、挙句に顔を固定された。オェェ。(||| _ _)ノ
こんなコトで辞めたりしたら、 面接に来ていた他のヒト達に申し訳ナイとも思ったが、 スッカリ自信を失ったアタイは、 数日後に辞表を書いた。(←根性ナシ) 「ムリを言ってすまなかった。 ちゃんと段階を踏んでやるようにするから。」 と引き止められたが、もはやそんな問題ではナイ。
アタイは、骨折するくらいならその場で即死した方がイイと思う人種で、 人間の身体をどうにかするという行為が我慢できないのだ。 過大な期待は人間をダメにするぞ。(オマエが言うな) 今思えば、どうして就職する前に気付かなかったのか。 病院=手術。オマケにアタイが1番苦手とする器官じゃないか。 病院を辞めて後悔したのは、 数週間だというのに破格の給料が送られて来た時くらいだった。 …つづく。
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2003年10月17日(金) |
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