スミマセン。犯罪風味はもうチョット後デシタ。
ハイ。観音デス☆
コレ(終礼)が終われば明日は休み。 今日は呑みに行っちゃおうかな。 社長の言葉など上の空で聞きながら相槌だけ打っていたアタイ。 「残念ですが霧島店長は今日までというコトで。」 「ウンウン……ゑ?」( ̄Д ̄;) スタッフ達が一斉にアタイの顔を見た。 ゑ?( ̄Д ̄;)≡(; ̄Д ̄)ゑ? 「ね、店長?」 まるで前もって通告してあったかのように、 社長はアタイに同意を求めた。
よく分からんが、ニッコリ笑って頷くと、 サブ店長がアタイに声を掛けてくる。 「…聞いてないよ?」 ウン。アタイも聞いてナイ。(じゃあ頷くなよ) この状況があまりにオモロくて、アタイは笑いが止まらなかった。 「店長の考えと社の方針が合わない為。」 そう言われた。 アタイに反論するスキなど与えず、 終礼が終わると、社長はとっとと帰ってしまった。 そしてアタイは着替え前にスタッフ達に囲まれた。
この日の朝礼で社長が質問したのはこの為だったのだろう。 手を上げたスタッフ達は、 アタイダケが処分されたコトに腹を立てているようだった。 まぁ、責任者なんてこんなモンだろ。 ソレにしてもアタイの意思確認をあんなコトでしないでほしいもんだ。 アタイはヤレって言われりゃやる女だぜよ。(でも言いたいコトは言う) てか店の為だと思うから助言したんじゃねェか。 「ホントに今日で辞めちゃうの?」 「直接話があったワケじゃないからよく分からんケド、 今日までつってたしねぇ。そうなんじゃないの?」 ………ん?( ̄-  ̄ ) 辞めろとは言われてナイよな。そういえば。(ぉぃぉぃ)
「もしかして明日からは平社員ってコトかもね?」(ニヤ) そんなバカな。 しかし、クビにするならクビだと言ってほしいもんだよな。 「クビって言ったら解雇手当出さなきゃいけないからだよ。」 サスガ社長令嬢。(ココのではナイ) そんなん全然知らなかったよ。 「ナルホド。んじゃ私はどうしたらよいの?」 「クビだって言われてないんだから来ちゃえば?」 「…他人事だと思ってナイ?」( ̄ェ ̄;) 「だったらクビって言わせればイイんだよ。 このまま辞めても次の仕事ないのに困るじゃん。」 「それもそうねぃ…。」
今みたくローンがあったワケではナイし、 金銭的には別に困るコトもナイんだが、 親の反対を押し切ってこの仕事に就いたアタイとしては、 『ワケも分からずクビになりました。明日からプーでェす。』 なんてコト、恐ろしくて報告できん。 「クビだと言わせりゃいいのね?」 「できれば一筆書いてもらって。」 いや。できれば2度とあの顔を見たくナイんだが、 貰えるモンは貰っておこうじゃないか。 「オッケー。んじゃそうする。 というコトで呑み行かない?」(←緊迫感の欠片もナイ) イヤなコトは呑んで唄って忘れればイイさ。アッハッハ。
そしてその翌々日。 いつもの出勤時間に颯爽と現れたアタイを、 社長はアホ面で出迎えてくれた。 なんでオマエが出勤してきてるんだよ。 あの顔は間違いなくそう言っていた。 では打ち合わせどおりに…。 「確認しておきたいんですが、私はクビになったんですか?」 「クビというか、ウチの方針に従えないというから…」 「ですからクビなんですね?」 「いや、クビっていうとまた違ったニュアンスに…」
どうしてもクビだと言いたくないらしく、 社長はオロオロしながら応戦していた。 ホントにオモロイなぁ、このオッサン。 「んじゃどんなニュアンスだったらピッタリきますかね?」 「自主退社という形が…」 「ハァ?私は辞めたいなんて1度も言ってませんが?」 性質の悪いオンナに当たったようだな。 今までは知り合いの親ってコトで遠慮してきたが、 最後だったらコッチも容赦しないわよ。 「ちょっと待って。私は観音チャンを辞めさせたくなんてないんだよ。 でもコレはマネージャーが決めたコトだから。」
そう言って、社長はマネージャーを呼び出した。 あのオバサンがアタイを気に入らなかったのは知っていたが、 黒幕はやっぱりアイツか…どうりで。 マスオサン風味の社長がこんな理不尽なマネするとは思えなかったんだ。 スタッフの中では、 ダンナ(社長)が妙にアタイを気に入ってるのが原因だという噂もあった。 こんな頼りナイ男と間違いを起こすとでも思ってるんだろうか。 つーか仕事に私情を持ち込むんじゃねェよ。 ちなみに、マネージャーもAB女だった。 戦闘開始。(ゴーン) …つづく。
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2003年10月12日(日) |
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