そして今日も衝動買い。
ハイ。どうにも止まらない観音デス☆
【絶対絶対許さないんだから。】
「…なんじゃコリャ?」(ー’`ー;) 出勤するとアタイの持ち場にメモが置いてあった。 仕事のメモだと思ったアタイは、 ウッカリ目に入れてしまった。 可愛らしいが読みにくい水色の文字が、 そんな風な書き出しでギッシリと書かれている。 この字は間違いなくAB女の字だ。 「…………。」 見なかったコトにしよう。ウン。 イヤな予感がしたのでソレ以上は読まずに放置するコトに。 すると。
「あっ!やだ〜。こんなトコにあったんだ!」 AB女が慌てた素振りでやって来た。 「もしかして読んじゃった?」 「…ちょっとだけ。仕事のだと思ったんでスミマセン。」 「読んじゃったんだ〜。参ったなぁ。」 イェ。参るホドは読んじゃいませんから。 「大丈夫。すぐに気付いて最初しか読んでません。」 「え〜?ホントに〜?」 「ハイ。誰を許さないかまでは知らんので安心して下さい。」 しかしAB女はしつこかった。
「気にならない?」 「いや、別に。」 「気になるでしょ?」 「私のコトなんですか?」 「やっぱ気になってるんだ〜。」 「いや……ハイ、ソウデスネ。」 「読んでもいいよ。」 仕事をさせてもらいたいんだが。 「マネージャーのコトですか?」 「読めば分かるって。」 どうしても読ませたいんだね?
ソレほど量があるように見えなかったソレは、 小さな紙切れながらも、 ヒトを十分に呪い殺せそうな言葉で埋まっていて、 読んだ後で酷く気分が悪くなった。 簡単に説明すると、 彼女が許さないと書いたのは、 彼女が妹のように大切に思っていた友達で。 彼女の部屋にその友達が泊まりに来た時、 自分の彼氏とヤッちゃったそうな。 彼女の寝ている横で。 しかも彼女が気付いていないと思って、 2人はコッソリと関係を続けていたらしい。 ついこの間ドコかで聞いたような話だ。(横でヤッちゃいないが)
読み終えてメモを返すと、 盛大な溜息を吐きながら彼女の話は尚続いた。 その事件があってからの3人の修羅場劇の詳細。 地元を離れる決心をして家を飛び出して来たコト。 実は資産家の娘で、(←あまり話に関係ナイ気がするが) 親から家に帰れと電話が掛かってきているコト。 ダケド、イヤな思いをした地元に戻る気がナイコト。 そしてこう言うのだ。 「どう思う?」 「…大変ですね。」 むしろアタイが。 一体いつになったら解放してくれるのだろうか。
イヤな思いをしたのは分かる。 裏切られたショックも分かるが。 どうしてそんなメモを職場に持ち込んだのか。 そういえば彼女はいつも仕事中に何か書きモノをしていた。 もしかして毎日のように思い出しては、 こうして怨みつらみを書き出しているのだろうか。 ソレともアタイに読ませる為に、 今日はたまたまこんな内容のモノを書いたのだろうか。 同情するより恐ろしいと思う気持ちが勝ってしまった。 『私ってこんなに可哀相なの』的な話というのは、 どんなに仲のイイ友達でも嫌いになれる要素を持っている。 しかし彼女は特別仲がイイワケではナイ。 おまけに。 友達と彼氏がヤッちゃってる時の情景が思い浮かぶほど、 詳しく話してくれなくてイイから。 女同士の下ネタは露骨すぎて苦手なのだ。
「久しぶりにヒトに話してスッキリしたよ。」 「そうですか、ソレはヨカッタ。」 その分アタイが胸ヤケしているようだが。 でもせっかく(?)話を振られたのだから、 何かコメントしておくべきだろう。 「その友達とは連絡とってないんですか?」 「それが普通に電話掛けてくるんだよね。 信じられないでしょ?人のコト傷つけといて。」 どうやら彼女は、 浮気されたら相手の女を憎むタイプらしい。 残念ながらアタイは自分の彼氏、 若しくは自分が悪いと思うタイプでな。 おまけに自分で傷ついた等と言うヤツが好きではナイ。
しかしココはひとつ相槌を打って終わらせようじゃないか。 「そりゃ酷い。相手にしない方がイイですよ。」 「観音チャン、今日仕事終わったら何かある?」 「いえ、別に。」 「じゃあウチに来ない?」 ………シマッタ。(-_-;)←あまり考えずに答えたヒト。 夜通し恨み言を聞かされるのはサスガにちょっと…。 というワケで、 何も知らないサブ店長を引きずりこんで、 深夜のドライブをするコトに。
ナカナカ帰ると言い出さなかったAB女と、 自分からお開きにしようと言えないアタイとサブ店長は、 翌日の昼過ぎまでアタイの車でドライブし、 ウチの店が開いてすぐにフリータイムで入店。 元気に唄い続ける彼女の声を子守唄に、 出勤時間まで爆酔していた。 余程楽しかったのか、 その日から彼女に誘われて出掛けるコトが多くなった。 きっと彼女は寂しかったんだろうと思う。 …つづく。
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2003年10月03日(金) |
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