給料日前日は財布の紐が緩みマス。
ハイ。観音デス☆
「どうも、こんちわ。」(ニッコリ) 「何してるの?」 「これから仕事です。」 「今ドコで働いてるの?」 そんなんアンタに言う筋合いナイだろ。 早くこの場を逃れようと、淡々と答えるアタイと、 途切れそうな会話をムリヤリ明るく続けようとするAB店長。 言うまで離さないつもりだな、と観念したアタイは、 自分が今ドコで何をしてるか話した。 さあ、その手を離してもらおうか。
「へぇ…店長になったんだ。」 「ええ。おかげさまで。」(←何が?) 「観音チャンがイキナリ辞めちゃったからビックリしたんだよ。」 誰のセイだ、誰の。( -_-) 「そうですか。ソレはスミマセンでした。」(←ナゼ謝る) 「どうして辞めちゃったの?」 ………言ってイイのか? そのコの前で。 「どういうワケか社長に難クセつけられまして。 何言ってもムダっぽかったので辞めました。」 微妙にぼかしながらもトゲトゲしく話してみたが、 AB店長には全く効果がナイ。
ソレどころか。 「社長が観音チャンを辞めさせるって言ってたから、 私の店に呼んだんだよ。社長、言ってなかった?」 言ってたとも。 キサマがアタイの悪い噂を流していたとな。 「ええ、そんな話もありましたね。」 「なのに辞めちゃうんだもんねー。 私、観音チャンに辞めてほしくなかったから呼んだんだよ。」 シラジラシイにもホドがあるってなもんで。 そのコに自分は優しい人間だとアピールしてるつもりか。 ヤサグレたアタイにはそういう風にしか見えなかった。 それとも、社長がアタイに全部話したコトを知らないんだろうか。
「それはありがとうございます。 でもABサンの店に私のコトを良く思ってない人間がいたようで。 私としては辞めて正解だったかな、と思ってます。」 「…そうなんだ。誰か分かってるの?」 キサマだよ。 本気で気付いてないのか、しらばっくれてるのか。 ソレともアタイが他人の前で暴露する人間だと思ってないのか。 だとしたら甘い。 ヴェリィスウィートだぜよ。 「社長に私の噂を吹き込んだのもそのヒトらしいです。」 さあ、アタイの口から全て話す前にゲロっちまいな。 「酷いコトするねぇ。私も社長が勘違いしてるみたいだから言ったのよ。 観音チャンはそんなヒトじゃないですって。」
………ほぉ。面白いじゃねェか。 だったらコッチもやり方ってモンがある。 「ホントに。そうまでしてヒトを蹴落とすなんて、 ヒトとしてどうかと思いますよね。醜いにもホドがある。」 「…そうね。でも観音チャンにも誤解されるような所があったんじゃない?」 さっきと言ってるコトが違うじゃねェか。 「さあ、私は単なる逆恨みだと思ってますんで。 まあ、心当たりがナイワケではナイので…ね?」 「あー!そうそう。奥サンも心配してたから、 お店の方にも顔出してあげてね。それじゃ。」 一方的に話を打ち切り、 逃げるようにしてAB店長はシモベを連れ、去っていった。
そうね、奥サンにはもう一度会いたいわ。 アタイは休日に以前いた店へ行くコトにした。 イイタイミングで奥サンに会い、 挨拶をして近況報告を済ませると、奥サンはアタイに言った。 「店に戻って来る気はない?」 「え?」 「知ってると思うけど、今ウチ大変なのよ。」 3店舗も潰れて残りの店も売り上げが大幅に落ちてるらしいからな。 そりゃ大変だろう。 でも悪いが、給料が格段に違うんだ。
だけど住み慣れた場所というのは心地よいもので。 話を聞く気になってしまったアタイ。 「でも、あんな風に辞めちゃったし。 どうせ他のコが辞めたのも私のセイになってるでしょ?」 「アレは社長も悪かったのよ。 私の言うコトなんて全然聞きゃしないんだから。 でも今回のコトで反省したみたいだから。」 「そうなんですか?」 戻ってみようかな…と思い始めた瞬間。 「社長もね、 観音チャンが心を入れ替えたら戻ってきてもいい って言ってるのよ。」
………う(´д`;)う`ー´)ノう`▲´)ノうわー!!(ノ`▲´)ノ ┫
入れ替えるホド余分に持っちゃいねェんだよ。 つーか、入れ替えるのはキサマの方だ。 奥サンに悪気がナイのは分かってる。 が、あくまでも高飛車な社長の言葉が我慢ならん。 「お断りします。」 コレ以降、アタイが奥サンと会うコトもなくなった。 …つづく。
|
2003年09月29日(月) |
|