武ニュースDiary


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目次前の記事新しい日記


2008年07月06日(日) 金鹿奨●新浪娯楽のインタビュー

ディレクターズ・カット版DVDで「投名状」の話題になったついでに、
第9回中国長春映画祭で、農村を題材にした映画のための
「金鹿奨」の発表があるそうです。
ここに「投名状」の名が挙がっています。ノミネートされている部門は、

最優秀主演男優賞 ジェット・リー(投名状)、ドニー・イェン(導火線)、チェン・クン(雲水謡)、
             趙文(夜・明)、ニコラス・チェー(男児本色)

最優秀助演男優賞 劉小峰(盤尼西林)、金城武(投名状)、チョウ・ユンファ(イエロー・ストーン)

最優秀監督賞 尹力(雲水謡)、ピーター・チャン(投名状)、テディ・チャン(男児本色)、
          チャオ・ウェン(太陽照常昇起)、安瀾(夜襲)

作品賞については書いてありません。(城市晩報 2008.7.4)
発表は7月6日夜、閉幕式上にて。



新浪娯楽のインタビュー   16:15

今回長めの独占インタビューが新浪と捜狐と2本出ましたが、
短いほうから。短いと言っても結構なものですが、後があるので、一度に載せます。


実録:金城武、トニー・レオンに励まされ、諸葛亮役に。
知識を得るために勉強を


――金城武さん、新浪娯楽のインタビューにようこそ。

 ありがとうございます。

――今日は「赤壁」の盛大な北京プレミア記者会見ですね。
まず新浪ネットのみなさんにご挨拶をどうぞ。


 新浪ネットのみなさん、こんにちは、金城武です。

――「赤壁」をみんな実に長いこと待っていたと思います。
今日はプレミアですが、その前にやっぱりあなたの役に対する理解を
お聞きしておきたいと思います。
以前、みんなちょっと驚いたんですよね、あなたが諸葛亮をやることに。
ご自分でもそうでしたか?


 僕も驚きました(笑)。それにご存じのように、元々ぼくではありませんでしたから。
元々の計画は、ずっと前からあったものですから。
この役をやることになったとき、ぼくはまだ「投名状」の撮影中で、
それがもうすぐ終わるところでした。
そのとき、突然ジョン・ウー監督から電話をもらって、
こういうことだからと話を聞いたんです。
ぼくもとてもびっくりして、何事が起こったかと思いました。
それと、もちろん、ぼくに電話がかかってきたことにもびっくりしてました(笑)

でもその後、この話について知って、トニー・レオンに電話しました。
話は聞いたけれど、いいの?
一体どうしてこういうことになったのか、それに少し……どう言ったらいいのかな、
違う原因、他に原因があるのかどうか、たずねたんです。
彼は、当時、続けて何本も映画を撮っていて、本当に疲れたのだと、
こんな大作に体の方が耐えられないんじゃないかと心配なんだ、
アクションとか何とかあるし、本当に休みたいんだと言いました。

そのとき、ぼくを励ましてもくれました。
ぼくがこの映画に出られること、
ジョン・ウー監督がぼくにオファーしたことを、喜んでもくれました。
ぼくを励まし、ジョン・ウー監督は本当にいいから、
ぜひやってみるようにと勧めてくれたんです。

もちろん、彼の立場の状況はわかったし、
それからジョン・ウー監督がぼくにこの機会を与えてくれたのも、
もちろんうれしかったし、
当然孔明という役もうれしかったですね。
この人物については、実はずっと好奇心と神秘的な感じと、
それから憧れがありました。すごく賢い人だと思っていましたから。
子供のころから知っていましたよ、
どんなふうに賢いかはわからないけれど、とにかく聡明なのだと。

――諸葛亮という役は最も神格化されている1つで、
人々の第1印象は、とても不思議な人、というものですが、
あなたが役をつくっていくとき、どんなふうに演じましたか?


 この知らせを、この仕事が決まったという話を聞いたとき、
撮影中だった「投名状」の仲間たちに、知らせたんです。
次にこういう映画に出ることになったよって。
みんなが喜んでくれました。ピーター・チャン監督、それにジェット・リーも。
そしたら、中国のスタッフの全員が、ジェット・リーも含めてみんなが
君は中国のテレビドラマ「三国演義」を絶対見なくちゃいけない、
(国強)先生が演じた孔明を見なくちゃいけないよ、
と言うんです。必ず見なさいって。

で、こんなに大勢の人が言うんだから、見なくちゃいけないな、と思いました。
実は「三国志」全体の話はあまり詳しく知らなかったので、
演技だけど、この作品で「三国演義」がどういう話か、
早いところ勉強しようと思い、全部通して見ました。
もちろん「赤壁」のところも観ましたよ。
唐先生の登場からの話を見終わって、
その後、自分でも諸葛孔明の伝記の本を何冊か読みました。

読んで気づいたのは、どれも作者が違い、書いた人が違うと、
各内容も少し違ってくるということです。
でも、そのとき考えたのは、どれが正しくてどれが間違っているかではなく、
誰はこう思ったということなんだと。
おそらくこうだったはずだと考えているので、それはそれほど重要じゃない。
だから1人1人の心に少しずつ違った1人の英雄の物語の背景があると思った。
もし、わざわざ言うなら、これがぼくのした勉強です。

その後、現場に行ったら、実は監督の求める孔明像も違っていたことが、
監督の求める英雄同士の関係や物語全体もまた違っている、
ということがわかりました。
監督は、自分の撮りたいのは歴史映画ではないと、
何度も強調していましたから。
この赤壁の戦いの物語を借りて、人物を撮りたいんです。
仲間の良さや団結、人を励まし、希望を与え、夢のある映画を考えていたんです。

――原作の孔明は、すごく特徴がありますよね。ちょっと不思議で。
「赤壁」では、実際、あなたは孔明をどう解釈しましたか?


 (笑)どう言うべきかなあ、この映画をやるんだとなったとき、
すぐ衣装合わせが始まったんです。
ヒゲはいるのかいらないのか……実は、どう言ったらいいかな、
「三国演義」の人物の造型はどれも、あまりにもパターン化していて、
しかもそれぞれの人が自分の想像や創作を加えてしまっている。
それでこれは違う、こうじゃなけりゃと思い、
それぞれに一家言があると思うんです。

でも、ヒゲを捨てられず、扇を捨てられず、孔明像から離れられなかったら
……ぼくが言いたいのは、もし全部それを捨ててしまったら、
それらしくなくなってしまうんだろうか。
何通りも試しました。ヒゲでさえ、いくつも試して、こういう形になりました。
扇も何種類も試しましたよ。
こういう物は、多分誰にとっても、これはこの人だと表わす道具になっている。
ぼくにとってはこういうものが、実際ぼくにちょっと自信をくれました。
初めてだったからプレッシャーもすごく大きかったけれど、
こういうものを身につけると、例えばヒゲとか、
ある自信のようなものが自然に生まれてきて、
自分が今何をしているのかわかったんです。

――この映画では、トニー・レオンとの演技が一番多いですか?

 そうとも言えません。というのは、ぼくには劉備との場面もありますから。
トニーはトニーでそちらの物語があり、ぼくにもぼくの側の物語があります。

――しかし、原作では「天はなぜ周ユを生みながら、なぜ諸葛亮をも生んだのか」
というような話がありますよね。
こういう関係ははっきりあるのですか?


 ないんです。何と言うか、さっき、監督が撮るのは「三国」の歴史ではない
と言ったと思うんですが、
監督の解釈の視点は、ぼくはとてもいいと思います。
監督は多分、孔明と周ユ、あるいは曹操といった英雄たちは、みな英雄と言っていい、
実は互いに認め合っていたと思っているんじゃないかと思います。
できることなら良い仲でありたい、敵にしたくないと思っていたんじゃないかと。

ただ、今はこの戦乱の時代で、それぞれ主君を持っているから、
主君のためにこういうことをしなくちゃならない。
だから、それぞれの地に分かれて垣根を作ることにならざるを得ない。
ですから、実は孔明が言いたかったことは、
みな、互いに相手を認めている、自分達は呉と連盟を結んだところだから、
周ユと孔明の関係はもっとよいものでありたい。
でも、それでもやはり利益が衝突することもあるかも知れない。

分かりませんよ(笑)、やはり英雄は英雄で、2人ともすばらしいです。
だからおそらく傍から見た人が、
きっと「周ユを生みながらなぜに」と考えていると思ったのかもしれない。
わかりません、はたから見た人の考えでしょう。

――ジョン・ウー監督の映画は全部見ていますか?

 全部ではありませんが、主な映画はもちろん全部見ました。

――彼の映画はたぶん、香港でも非常に特徴的だと思いますが、
男同士の情ということを、あなたはどう評価しますか?


 どう評価するか? なんとも評価はしません。彼には彼の味わいがあると思う。
彼の、何と言うか、特有の撮影方法と、彼の、
彼は俳優1人1人の特色をとらえることができますが、
技術はやはり他とは違っていますね。
彼自身の特質は、たくさんの作品は全部男と男の、
仲間同士の義侠心のドラマで、いいなと思います。
たぶん一種のジョン・ウー的なものでしょう。
それはこの映画でも感じます。
実際、監督は男の魅力をつかむのがとても上手です。

――多分観客は、あなたがこれまで演じてきた作品は、
ジョン・ウーの風格とはちょっと違うと思っていると思いますが、その点はどうですか?


 その点は、ただ、今回は時代劇で、監督のこれまでの
銃をとってというのとは違いましたから、あまりいろいろ考えませんでした。
ジョン・ウーだから、どうすべきかとは考えたくなかった。
別のものですから。

――これの前の「投名状」もこのような大型の時代劇だったと思うんですが、
以前、こういいう映画はすごく大変だと言っていましたよね。
夏に頭巾をかぶらなきゃならなかったり、厚ぼったい服を着なきゃならないとか。


 とても大変。やっぱり大変(笑)
ぼくは辛かったけど、他の人はみんなぼくよりもっと辛かったと思う。
だって、甲冑も着なくちゃならないし、アクションはあるし。
そういう点では、ぼくは楽な方でしたね。全部ドラマ部分でしたから。
とはいえ、酷暑の中で、衣装はすごく厚くて、
ぼくにとってはドラマしかなかった、ドラマ演技がすべてで、
しかもそれを通して孔明を演じ出さなくてはならない。
ですからプレッシャーはやっぱりすごく大きかったです。

――多分、中国語圏の観客は、みなあなたの演技を見たがっていると思うんです。
でも、あなたが選ぶ作品はすくないでしょう、。
今、選ぶ基準があるとしたら、どういうものなんでしょうか?


 縁がすごく大事だと思うんです。
だって、「赤壁」もそうで、選んだものではなく、
突然人がチャンスをくれたものですから。
ちょうど時間があったから、出演することができたし、すごく面白いと思った。

もちろんジョン・ウー監督の魅力もすごく大きかったし、
ストーリーもすごく魅力的で、役にも心をひかれ、
ちょうど時間があってやることができた。縁なんです。
昔から、ぼくは自分から何と何の映画をやろうとか計画したことはない。
全部、大監督がぼくにチャンスをくれたから、
ぼくは、やりますとか、やりませんとか言うことができたわけです。

―― トニー・レオンとは以前にも共演しているので、比較的気心が知れているでしょうね。
演技面では、私達もたくさんのトレーラーで、周ユとの間の対面や微笑みや
あるいは友人同士の気持ちの通じあいといったものを目にしました。


 それはありました。ぼくらは「傷城」撮影中は割と仲良く、
すごくよく心が通じ合っていました。
今回の内容は三国で、それぞれの役で英雄を演じましたが、
それ以外では、撮影現場でもリラックスしていました。
リラックスすべきところではリラックスしてました。

この作品のおかげで、たくさん、新しい友人と、
大陸の大勢の有名な俳優さんたちと知り合うことができました。
彼らの演技はとても良くて、現場で一緒に演技をするときは多くのことを学べたし、
はっとすることもありました。
もちろんトニー・レオンとも、今回の映画を通じて、感情面でもどんどん親しくなって、
このチャンスがあったことをうれしく思っています。

――金城さん、ありがとうございました。

 ありがとうございました。


BBS  ネタバレDiary   13:00


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