武ニュースDiary


* このサイトはリンクフリーです。ご連絡はいりません。(下さっても結構です。^_^)
* 引用は、引用であるとわかる書き方なら、必ずしも引用元(ココ)を表示しなくても構いません。
* 携帯からのアドレスは、http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=23473 です。
* 下の検索窓(目次ページにもあり)からキーワードでDiaryの全記事が検索できます。
* バナーは世己さんから頂きました。
* Se inter ni estus samideanoj, kontaktu al mi. Mi elkore atendas vin, antauxdankon!


目次前の記事新しい日記


2003年10月16日(木) 「人物クローズアップ」1 (DVD info誌)

「向左走、向右走」台湾公開に合わせて、様々な記事が雑誌に載りましたが、
これもその1つ、「DVD info」2003年9月号のものです。
台北の書店で見つけて購入しましたが、金城武の芸能生涯を振り返ったもの。
事実関係に1、2、疑問もありますが、
台湾で彼がどのように受け止められてきたかうかがえる1つの例でもあり、
興味深いのでご紹介します。
かなり長いので、5回に分けます。

あの夏、始まったこと

城武の出身や来歴については、彼が有名になってから、
絶えずマスコミに書かれてきた。それで、私達は、
彼の父親が初めて台湾にうなぎの養殖技術を伝えた日本人であること、
母親は若い頃すごい美人だったことを知っている。
金城武の容貌はまさにこの母親譲りだ。

1973年に萬華で生まれた金城武は、幼い頃から流暢な台湾語を話したが、
そのせいで、日本人学校に通っていた時期、アイデンティティーの問題を引き起こし、
ほとんど友達がいなかった。
その後アメリカンスクールに進学してからは、
スポーツに熱中したことで友人が出来るようになった。
幼い片想いをして、その女の子のために英語を必死で勉強したのも、
アメリカンスクールでのことである。この幼い恋はあっけなく終わったが、
知らず知らず、彼の後の人生に大きな影響を与えることになった

1989年、同級生の母親が金城武に目を留め、ある飲料のCMを撮影した。
名プロデューサーの葛福鴻は「バイクを買う金を稼げる」と彼を誘惑し、
フーロン・マネジメント会社所属の芸能人として契約させた。

「夏天的代誌」で知名度を高め、
「東方三侠」で映画界に進出


この飲料のCMは、記憶をずっとたどってみたが、あまり印象に残っていない。
というのも、金城武を知ったのは、1992年に発表された、
台湾語と日本語の交じった歌「夏天的代誌(夏のできごと)」からだからである。
当時のアイドルは男も女も、しゃれてきれいな発音の北京語でしゃべるのが売りだったが、
金城武は逆に、台湾語の歌で注目を呼んだ。
ミュージックビデオでの、はにかんだような笑顔は今も覚えている。
単純な歌詞の中に、彼の台日混血という背景が語られ、聞く者に強い印象を残した。
この陳昇プロデュースによるアルバム「分手的夜裡」の売り上げは、
まだ素晴らしいと言えるまでには行かなかったとはいえ、
彼の知名度を大きく高めることとなった。

同年、彼は林福地ディレクターによるドラマ「草地状元」で、
頭を角刈りにし、ラン・シャンのつっぱった息子を演じた。
林福地は厳しいことで知られていた。
当時まだ経験のなかった金城武が、いかに苦労したかは想像に難くない。
スタッフたちからも、いつも自分の昼の弁当用の金でおごらされて、
空腹のまま演技をしたという話もある。
育ち盛りの金城武にとって、それがどんなに辛かったかは、本人しかわからないだろう。

しかしデビューしたばかりの少年にとって、最初のドラマ出演が
名優ラン・シャンとの共演だったことは、得るものが多かったはずである。
――奇しくも6年後、2人は「不夜城」で再び顔を合わせることになるが、
このときには、金城武はもう以前の何もわからぬ子どもではなかった。

その2年後、彼は香港への進出を開始した。
ジョニー・トー監督の下、アニタ・ムイ、マギー・チャン、ミシェール・ヨーら大スターと
「東方三侠2」で共演したのである。
金城武は広東語がまるきりわからないまま、映画出演第1作をやりとげた。
彼が演じたのは、アンソニー・ウォンにあやつられた少年王。
出番は少なかったが、ストーリー展開上、極めて重要な役割をもつ役であり、
かつ無名の小アイドルと3大女優との共演は、
香港人の注意を引かずにはおかなかった。

とはいえ、金城武が最近になって新作「向左走、向右走」の記者会見で
語ったところによると、彼はこの映画初出演作についてあまり覚えていないらしい。
唯一記憶に残っているのは、
「死人の頭を演じて、アンソニー・ウォンにキスされたこと……」だそうだ。 (続く) 



投票所

BBS  0:18
  


前の記事あさかぜ |MAIL

My追加