(仮)耽奇館主人の日記
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2006年01月24日(火) 子供に笑顔を。

十九日の金曜の夜、剛さんちに行って、常磐線からの帰り道に雪に降られてから、最悪の五日間がスタートした。
まず、風邪が悪化して、完全ダウン。
しかも、ネットがトラブって、つなげられないという状況(たった今、やっと復旧)。
おまけに、夢の中に、九人の女の首。
目を閉じたのと、開いたのがいたのだが、このように、うつし世でもかくり世でも散々な目にあったわけである。
今は大丈夫なのかって?
正直、フラフラしてはいるが、蛇善から取り寄せたシマヘビの刺身と生き血、蜂の子の缶詰、山芋、納豆、にんにくの芽といった食事療法で、何とか電話に出る元気くらいは取り戻せた。
会社の上司からは、おめえはハッキリ言って働きすぎなんだよ、たまには有給使えと、木曜日まで強制的に休暇を言い渡された。
お寺も、ミスラ君が直々に見舞いに来てくれて、お勤めと檀家の世話は当分休んで下さいと言われた。
携帯メールも返せないまま、ずっと一人、布団の中で死んだように眠っていると、つけっぱなしのテレビ画面が閉じた目の中に入ってきた。
画面の中では、どこかの子供が大人たちに向かって、笑顔を見せている。
すれ違う大人たちの中には、笑いあうのもいれば、無表情のままでそっぽを向くのもいる。
時には、悪意を込めて睨みつけるのもいる。
そういえば、私は大人の条件として、酒の席で以下の持論をブチ上げたことがある。

どんな時でも、大人は子供に笑顔をみせてやらなくちゃいけねえ。
けったくそ悪いことがあった時でも、
やり切れねえ時でも、
エロエロな妄想に走ってる時でも、
すっからかんになって呆然としている時でも、
何かに集中しまくっている時でも、
子供の目をまっすぐに見て、笑え。
子供にてめえの現実をぶつけるな。
子供には昨日今日ではなく、常に明日をぶつけろ。

世の中には、子供が嫌いな人がいる。
私の周囲にも何人かいる。
理由はそれぞれだが、私に言わせれば、子供の目をまっすぐに見られないからだろう。
それだけ、自分自身にコンプレックスを感じているわけだ。
だが。
コンプレックスを感じていない人間なんているわけがない。
私なんて、見ての通り、コンプレックスの権化だ。
それでも、子供と笑いあえるのは、子供が好きとか嫌いとかではなく、大人として当たり前のことだからだ。
大人としての自覚があれば、コンプレックスなど問題ではない。
従って、いかなる理由であれ、子供が嫌いなどとのたまう輩は、大人になりきれていない、精神的なガキというわけだ。
てめえのコンプレックスさえ、克服出来ないガキ。
そんなのが多い世の中、ただでさえ笑顔が減りつつある子供たちに、自然な笑顔を見せなければ、どうしていい大人が育つだろうか。
私は雪でずっこけて肘を強打した時でも、登校途中の近所の小学生たちの挨拶に笑顔で応えた。
ミスラ君は一番嫌な、「ナマステ」を言われた時でも、近所の子供たちに笑顔を見せる。
剛さんも恐らく、プロデューサーともめた上、泥酔している時でも、子供たちに笑顔を見せるだろう。

・・・・・・

子供たちの目をまっすぐに見つめて、笑え。
自分が立派な大人ならば。

そういうこと。
今日はここまで。


犬神博士 |MAILHomePage

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