(仮)耽奇館主人の日記
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2006年01月10日(火) 流れゆく君へ。

今日は魔女ヴィイの誕生日である。
18歳になった。
おめでとう!

色々悩んだ挙句、泉谷しげるの「流れゆく君へ」を。

流れゆく君の
粒のひとつまで
つかんでみたい
河の流れは
血よりもはやい
流れゆく 君のからだ
うねりにまかれて
君はちらばる
変わりすぎるより
たしかにひびく
生きる ことばの 速さがいいぜ

二度と出会えない
流れを見たら
時へ お前が始まる
つきぬける気持ちの
果てしない意志
ゆれる水と耳鳴り
うねりにまかれて
君は過ぎてゆく
転がるだけより
たしかにとどく
生きる ことばの 速さがいいぜ

・・・・・・

もうすぐ卒業する魔女ヴィイ、君にとって高校はどんなところだった?
燃やしたいくらいクソだった?
だけど、いつか必ず、美しく「思い出す」時が来るんだ。
例え、それがクソまみれの、消し去りたい過去であろうともな。
なぜ思い出すのか?
なぜ思い出すことが美しいのか?
それは、過去が生きていく上で、「整理」されるからだ。
分かるかね、人間はどんな形であれ、すべてを乗り越えるように出来ているんだ。
鉛のように思い出したくないそれは、自然にふわりと軽くなるんだ。
今はその時じゃないけどな。
その時を想像することも出来ないだろう。
でも、オレは知ってる。
思い出すという行為そのものが、自分自身を常に新しくすることだと。
だから、今はただ、流れていきたまえ。
速く、ゆっくり、漂いつつ、また速く・・・
流れの果てに、君は見るだろう、

地を這いうねるものほど、天を仰ぎ見、天の果てを思い描くのを。

そこまで行き着けたら、君もまた、天の果てを手に入れてるさ。
それは素晴らしく、真っ白な世界・・・
君自身の宇宙だ。
今日はここまで。


犬神博士 |MAILHomePage

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