(仮)耽奇館主人の日記
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2006年01月08日(日) |
19歳の被爆者のこと。 |
今日は教え子の紅胡蝶の誕生日である。 19歳になった。 誕生日おめでとう、そして、想像したまえ。 君自身がグラウンド・ゼロにいると。 頭上の、まさに頭上の何メートルか真上で、原爆が爆発したと。 周囲は一瞬にして、消滅、焼け野原の地獄絵図。 それでも君は生きている。 なぜか? 君自身が「想像している」からだ。 分かるかね、想像する限り、君は肉体的に滅んでも、精神的には不滅なのだよ。 その不滅性をより確固としたものにするために、君はもっともっと経験を積まなければならないし、嫌でも色々な目にあうだろう。 創作と表現を生業とするならば、例え、宇宙が滅亡しても、決して色あせない花とその回りを飛び交う蝶々を思い出すことの出来る、想像力が必要なのは君も分かっているはずだ。 だから、どんどん、自分自身を壊したまえ。 そこから何度も再生したまえ。 再生するたびに、何かを身に帯びているはずだから、一段階ごとに君は変わるはずさ。 確かに、私は優しいし、君もそれを喜んではいるけれども、そろそろ君の頭上で核爆発を起こす頃合だ。 原子レベルで蒸発しても、しっかり生き延びろ! 今日はここまで。
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