(仮)耽奇館主人の日記
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俺は元旦か二日はいつもここに来る。 市川の近所の神社だ。 朝三時頃、誰もいないここへ、一人でやってきて、じっと佇み・・・ そして、お賽銭を投げて、手を合わせる。 今回もまた、いつものクセで、南無阿弥陀仏と口走ってしまった。 それから狛犬を丹念に撫でさすり・・・ 性器のついてる方を特に丁寧に撫で回す。 そうして、ひしゃくで、唇が凍るくらい冷たい水を飲み・・・ 境内に腰掛けて、提灯の輝きを眺めつつ、無心に浸る。
ここの、闇と、凍てついた空気と水、そして提灯の光と影が好きだ。
ここに来る度に、俺は何かを取り戻せるような、実にいい気分になれる。 どこかで、鶏が鳴いている。 夜明けも近い。 闇が去るとともに、俺も家に帰ろう。 今日はここまで。
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